コメント
1件
「雅(みやび)ちゃん…。
諏訪(すわ)さん…。私…負けないよ」
仄暗いトンネルのように長く続く物語を振り返りポツリと呟く。
いつもと違う雰囲気を漂わせる鶫(つぐみ)を見て、
雲雀(ひばり)は不思議そうに首を傾げた。
「どうかした?まるで別人の顔をしていたよ。」
「ううん…なんでもない!えへへっ!ダーリン、がんばろーね!」
「ふふっ、そうだね。トンネルは、まだまだ続くんだから」
ふたり肩を並べ、内壁をグルリと見渡す。
トンネルに並ぶ火炎放射器の群れは、
『待て』の命令を忠実に守る軍用犬のように沈黙を守っていた。
「鷹巣(たかす)、足元に気をつけろよ」
そんな中、累の声が僅かに空気を震わせた。
「…ええ。つまづいて焼かれるなんて、絶対にごめんだもの」
累とあとりは目だけで周囲を慎重に観察しながら、
死臭に満ちたトンネルを歩み続けた。
「むぐぐぅ…出口はすぐそこな******************
***********
*********************
*****
******
**********
**************
************