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「野村先生」
僕は早速試しに、
先生を相談役として名乗り出した。
「あら咲さん。」
「ちょいと相談が。」
「どうしたの?」
「いやね、最近…」
全ての時系列を話した、
だが
「思い込みなんじゃない?」
「………へぇ。」
そうか、やっぱりそうなるか。
「何故、そう言えるんです?」
「ほら、外部生だし。最初なんてそう言うこと多いよ。」
「…そう、ですか。」
ハッタリか、やはり勢力が高い組は擁護されやすいな。
「じゃ、それでいいです。ありがとうございました」
「うん、まぁあんまり気にしないことだね。あ、でも暴力はダメだよ」
「……。」
幻滅しかけだった僕に先生は
「でも、注意を呼びかけるよ。教えてくれてありがとう。」
一輪の花を咲かせてくれた。
「…………!わかりました。ありがとうございます。」
まぁ、それもすぐ枯れるのだが。
次はカウンセリングに行った。
やはり同じ内容か…と思ったが
「でも気持ちは分かる。腹が立つよね。」
「………そう、ですか。」
あぁ、気持ちを組みとって貰えた。
それだけでも、気分は明るかった。
昼休みのカウンセリングも終わり、
廊下を歩いていた。
(…ぇ)
そいつらが集団で固まっていた。
迂回ルートはもちろんのこと、
この廊下を通らなければ自分の教室には戻れない。
「クソっ!!」
思わず壁を何発か殴ってしまった。
「…お?」
よく見たら慶次がいた、そいつと一緒に行こう
「慶次!」
「あれ、咲さん。」
「教室まで着いてこい」
「え、あぁー?!ちょ、ちょっとぉ!」
半ば強制的に着いてこさせた。
「ちっ」
(…あのハーフ野郎か。)
ショーンは悔しそうに舌打ちをした。
あぁ、なんて気持ちが悪いんだ。
「なんで咲さん」
教室まで着いたら、慶次が聞いてきた。
「…あいつらだよ、あの気持ち悪いハーフ」
「ショーン?あぁ女遊び激しいよね。」
…おぇ、気持ち悪い
「見られたら嫌だから?」
「ざっくり言うとそうだな。」
「じゃ、また。」
慶次は友達の元へ行ってしまった。
「…」
僕は、腹が立って仕方なかった。
自分の不甲斐なさ、そしてアイツらの陰湿な虐め。
「なにもかも、壊してしまいたい。」
自分が歩くだけで笑われる意味が分からなかった。
ただ分かるのは、
この湧き上がる汚い感情だけだ。
『殺したい』ただ、ただその言葉が脳裏を過ぎる。
まるでコマーシャルの様に何分単位かで出てくる。
(きっと、嘘じゃない。)
いつか僕は、殺せるのか。
殺す道を選んでしまうのか。
それも悪くないか。
(…いつか、いつかあいつらは僕の手でどうであれ殺す。)
そう、十字架に誓ってしまった
逆さの、銀の味がする十字架に。