テラーノベル
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スマイルがいなくなった戦争の1年後、同盟国が突然裏切り、奇襲をかけてきた。どこから情報を入手したのかは分からないけど多分、スマイルがいなくなったという情報が入り白尾国のセキュリティが以前よりも弱くなったと知りサーバーにウイルスを侵入させている。これで国の機密情報を抜こうと考えているのだろう。
Kn「なんだっ…!この量のウイルス!!まずい…!!データが…!!!」
情報部隊の副隊長と共に制御したりハッキングをしたりしているけど…………まずすぎる……どこから白尾国の情報入手したんだこいつ…!!
モブ「これは……恐らく、私たちが知らないところで情報が抜かれていたとしか思えませんね…」
Nk「あの国にも情報面で腕の良い奴がいたから多分……」
そんな巧妙に……!?これを一人でずっとスマイルは……
Kn「っ…」
ダメだ。今は考えるな…。
Kn「………っどうすればいいんだよスマイルッ…!」
心が壊れそうだった。誰よりも大切な仲間を目の前で亡くし国を守るためのセキュリティすらまともにつくれない。総統のNakamuももうほとんど動けない状態。
Kn(…これを切り抜けるためには……スマイルはどう考える……)
スマイルは確かに嫌いだった。でもそれ以上に大切な存在だった。それでもスマイルの考えることなんて考えたことなかった。でも、でも今は……
Kn「力を……貸してくれ…」
その願いは虚しく、空を切った。セキュリティが完全に突破され情報がどんどん漏洩していく。
前回の戦争からまだ1年しか経っていないこの国はほとんど資源も軍資金も人も足りていなかった。そこを狙ってきた今回の国は本当にタチが悪い。
Kn「っ…………くそ!!」
その瞬間、インカムが繋がれた。
Sha『なぁ……誰で………聞こ………るか…?』
Kn「シャークん…?どうした……」
ノイズがひどくところどころしか聞こえない
Sha『……あぁ……きん………き………も……北……い……めだ……』
Kn「聞こえないっ…!もっとはっきり!」
Sha『……ほく…せい………きん………りぶたい………ぜん…めつ………おれ…も……だめ……』
北西の近距離部隊が全滅…。俺ももうだめ…。
Kn「っ、なかむ……」
Nk『シャークん、一回退こう。大丈夫。今北西はBroooockの部隊が向かってる。』
ザザッとまた別のインカムが繋がった。近距離部隊の副隊長のインカムだ。
Sha『……悪いNakamu……。俺、もう無理だ…。片腕飛んだ。脇腹も貫通してて。目の前が暗くなってきててさ、でも副隊長は信頼できるやつだから。先にスマイルと待ってるわ…』
Br『待ってシャークん!まだ、!まだ寝ちゃダメだよ!!今きりやんと向かってる!!北西のどこ!?!?ねぇ!シャークん!!』
Sha『ごめ……ん………』
そのあとはなにも応答がなかった。
Nk「な、んで………なんでシャークんまで……」
Kn「っ………」
もう何をすればいいのか分からなくなった。
Kn「……はは、」
俺も早くお前のとこに逝きたいよ。
Kr「っ、シャークん……」
ものすごく酷い状態だ。右腕が肩から飛ばされ脇腹は抉られたと過言ではないくらいの出血量だった。
Kr「なんで……また…………俺は…ッ…」
Br「…………連れて帰ろう…?シャークんを…僕たちの家に……」
Kr「…………あぁ…」
Br「…僕は第五拠点に戻るね…………」
Kr「…………死ぬな…は、野暮か……………………………でもせめて帰ってきてほしい」
Br「…………約束はできないな」
そう笑ってBroooockは戻って行った。また失うのか。大切な仲間を…。
Kr「……なぁ、スマイル、そっちはどうだ?」
シャークんをよろしくな。
シャークんを綺麗にしてやり、顔に白い布を被せる。
Kr「………多分、今回のこの戦争はほぼ負け戦だよな………………」
前の戦争から一年しか経っていなく部隊も万全ではなく資源も底を尽きかけている。
Kr「俺ももうすぐかな……」
情報がほとんど抜かれてもう無理だった。なにも…守れなかった。いや、せめてNakamuだけは……
Kn「Nakamuだけでも逃げてくれ……」
Nk「嫌だ……俺も死ぬならお前らと一緒がいい……」
Kn「お前が死んだらこの国はもう…………」
Nk「もう終わってるよこの国は………」
その瞬間、部屋の近くで爆発音がした。
Kn「きた……」
Kn「Nakamu、!早く逃げろ!!」
Nk「嫌だ!!!!」
Kn「逃げてくれ…!!お願いだ…!」
ごめん……ごめんなきんとき……もう俺さ、諦めてんだよね…。もう勝てないって。情報面では最強って言われてたスマイルがいなくなって歴戦王と謳われたシャークんが死んじゃってさ。きんときは頑張ってくれてたけどもう…もう………。
Nk「仲間を犠牲にしてまで生きたいとは思わない…」
Kn「っ………」
Nk「お願い…一緒に逝かせて……」
相手国の情報を抜いちゃえばあとは総統を殺すだけ。きっと逃げても逃げても俺を追ってくるだろう。たとえここで生きながらえたとしても今後も、色んな人に迷惑をかけていくと思う。お前らがいない世界で生きていくんだったらお前らと死んだ方がマシだよ、俺。
扉を蹴破って敵兵が入ってくる。俺ときんときは降参の意を示す。そしてきんときは心臓を撃ち抜かれた。俺は多分、首を斬られる。
Nk「あいつらに、別れの言葉を言えないままか……」
怪我人や死者の増え方が尋常じゃない。なんでこんなに…
Kr「っ…!?!?」
総統の死を告げるモールス信号がインカムから鳴った。
Kr「Nakamuが………死んだ……」
総統が死んだらその国は敵国のものとなる。俺たちは負けた……。
Kr「な……んで……?きん…ときは……?」
総統補佐兼書記としてNakamuを守っていたきんときは恐らく………死んだとしか考えられない……。
Kr「な……ん”で……俺だけ生き残って”……!!」
違う……俺だけじゃない……Broooockは、?Broooockがいるはず………
Kr「ぶ、るーく………?なぁ……ぶる…」
その瞬間、Broooockの苦しそうな呻き声が頭の奥底まで響き渡った。
Kr「ぶる、く……?ぶるーく…!!!おい、!!Broooock…!!!!」
Br『き”り”…や”……………………げほっ”………ぅ”……』
Kr「おい……どうしたんだよ…!!どこにいる……!?いまむかうから……!」
Br『き”ちゃ”……だ、め”…………あ”が”っ…!』
Kr「なぁ……おい………………一体なにが……」
Br『ごめ”……ん”……………………すま、い、る……まっ…て………て………』
Kr「何言って……」
すまいる……まっててね……………いま、いくから……
Br「あいしてるよ……すまいる…………」
Kr『なぁ、……ぶるーく………………だめだ…たのむ………』
Br「……………………」
もう、いきができないや………どうかきりやんだけでもいきのびて………
Br「……ばい……ばい………………」
Kr「なぁ……おい……………嘘だろ……?お前まで……」
Broooockも……。俺一人でどうしろって言うんだよ………
Kr「……ははっ、笑」
わかったよ……。俺も…逝くわ……………
Kr「もうこの国とはお別れだな……」
楽しかったよNakamu、Broooock、シャークん、きんとき、スマイル
Kr「…………また来世で……」
銃の引き金を引いた。