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#恋愛
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僕は生きてる意味が分からなかった。
命の大切さにも気づけなかった。
__君が未来を見せてくれるまでは……
声にならない声
[第1章 偶然]
生きてる意味って何だろう……
そんな事を考えながら、僕は電車に揺られていた。
目に映るのは、高層ビル、高級住宅。
__いいよな……
毎日が充実してて、楽しくて……
何もない僕には灰色でしかないのに。
こんな自分なんて嫌いだ……
大嫌いだ。
もう、世界から消えたい……
僕が消えたって、悲しむ人なんていない。
涙を流してくれる人だっていない。
……僕がいない方が幸せかもしれない。
優秀な兄と、僕は違う。
両親も、兄と3人で暮らすほうがいいと思ってるだろう。
__なんだ
自分で分かってるじゃないか……
僕に生きてる意味なんてないって……
そんな僕の心と同じように流れていく景色が変わった。次第に乗客は減り、風景は都会から一変し、田舎町になっていた。
田畑ばかりで、ビルは1つも見つからない。その周りには古びた家が並んでいた。
ぼんやりと、外を眺めていると電車は目的の駅に着いていた。
改札をぬけると、一面の緑が広がっていた。
「すごい……」
鮮やかな景色に思わずこぼれた。
少し、ここを選んで良かった、と思った。
まぁ、どうせどこでも良かったけど……
どこに行ったって同じだ。
どうせ1人なんだし、……
そう考えると、視界が少しぼやけ始めた。
「ははっ……」
笑おうとしたけど、うまく笑えなかった。
今更、もうちょっと生きようかな、なんて。
今更、家族とやり直せるんじゃないか、……
なんて。
今更、寂しかった、なんて…………
僕の都合のいい願いでしかない。
もう、僕は死ぬんだ。
それでいい。
最後に、遺書を書こう。
家族に、言えなかったことを全て書こう。
母さんの料理が美味しかったけど、素直に言えなかったこと。
父さんが僕の散歩に付き合ってくれて、本当は嬉しかったこと。
兄さんが僕のテストの点数が良かったから、僕を押し切って自慢してくれて、心ではめっちゃ嬉しかったこと。
初めての友達の晴樹が、すごくいい奴なこと。
__僕が死のうとした理由。
決して、周りのせいではないことを何回も書いた。
家族のせいにも、晴樹のせいにもしたくないから。
今までありがとう。
母さん、父さん、兄さん、晴樹。
……目にたまった涙が溢れてきた。
__「優真!同じクラスだといいな!」__
晴樹にも、何も言っていない。
あいつは本当にいい奴だから、言ったら晴樹は、きっと……
きっと……
考えたくもない。
地味な僕に、声をかけてくれた、そんな晴樹にはいなくなってほしくない。
僕には無い未来がある。
だから、最期まで1人で、いよう。
大丈夫。
1人でも。
スマホをポケットに仕舞い、踏切の近くまで来た。
……電車の音がする。
……踏切が下がる。
踏切を越えようとした時、……
僕の視界の淵に1人の女性が見えた。
彼女も、…………
足を踏み出していた。
「……はっ?」
思わず、そんな呆けた声が出てしまった。
えっ、ちょっ、まっ……て
えっ?
焦げ茶色の長い髪に、淡いオレンジ色の瞳。
女性の横顔は、綺麗だった。
ただ、その横顔は幼かった。
僕と同じ年齢……?
だとしたら、もうすぐ高校2年生の生活が始まる。
なのに、どうして僕と同じことをしようとしているんだ……
理由が分からず、僕の頭は混乱していた。
あの、
と声をかける勇気は出なくて、そのまま突っ立っていた。
彼女は、ゆっくりと進んでいくだけ。
赤の他人。
僕とは違う理由で死のうとしているのかもしれない。
幸せかもしれない。
なのに、僕と同じ気がした。
電車の音が近づいて来て、彼女が踏切を越えると、咄嗟に僕は動いてしまった。
僕は死んでもどうでもよかった。
もともと死のうとしていたから。
でも、彼女をほっておくのはできなかった。
僕の目の前で、助けられる命が無くなるのも耐えられなかった。
彼女を助けなきゃいけないって。
頭では、危ないって、誰にも迷惑をかけずに死ぬんだって思ってたのに、勝手に身体が動いた。
「危ないっ!!!」
電車が迫る中、彼女を抱いて線路から出た。
……本当に、ギリギリだったと思う。
彼女も、……僕も無事だった。
「大丈夫ですか!?」
僕は顔をあげ、彼女に声をかけた。
でも彼女は、涙を流し、口を開くことはなかった。
はい!
初めてのお話、初めてのストーリー投稿でした!
どう書けばいいかとか、最初から重たい話かな?って分かんないことがありました。
何か、アドバイスや感想があったら、教えてください!
次回も続けて第1章です!
次のお話もぜひ見てください!
コメント
1件
うわあ、初っ端から胸が締め付けられる展開だった……。主人公が「生きてる意味が分からない」って言いながら、それでも最後に他人を助けるために動いたところがすごく印象的。自分はどうでもいいと思ってたのに、目の前の命は放っておけなかったんだね。彼女が何も語らなかったのも気になるし、「同じクラスだといいな」って言ってた晴樹くんとの伏線も含めて、続きがめちゃくちゃ気になる!また読むわ🔥