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34 - 第4章 予知夢 7話 陰陰滅滅

♥

24

2025年04月14日

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_緑光 side


『…はっ…、はっ…、、ぁ、茜さん…っ!!!』

茜「へ?なに?」


汗ばむ足を必死に回して、なるべく早く早くと思いながら辿り着いた地下牢。そこにはお洒落なピアスを揺らしながら座り込んでいる茜さんが居た。ぱっと見、怪我はしていないようだった。特に能力を使われて、洗脳などをされているような痕跡もない。

…、痕跡もない?なら人が居るはずじゃない?でもここには茜さんと私しか居ない…。あれ、そういえば茜さん、無線でなんて言ってたっけ…?自分の思考と現実、それと錯覚が混じっていく。


『茜さん、なんでここに居るんですか…、?』

茜「…えっと、侵入者みたいなのが居て、連れてきて…、それで、…あれ?」


茜さんも同じ状況に陥っているようだった。そうなってくると十中八九、その侵入者のせいだろう。だけど私はその人に会っていないのに能力にかけられている。その場に残るような能力なのだろうか、それとも能力の対象を”人”ではなく”場所”にしたのだろうか。そうなのだとしたら、相手は相当な実力者だろう。…では何故、そんな実力者が星月衆のシマに侵入するようなことをしたのだろうか。侵入者、仮にAとしよう。Aが索敵に向いた能力という訳でもなさそうだし、第2能力を開光させていたとしてもじゃないか?


茜「…雅オニーサンとこ行こう」

「埒が開かない」

『そう、ですね』


血の匂いがこびり付いた地下牢を抜け、看医室へと足を進める。羅生さんの所に着いた時に状況説明がしやすいように情報共有をしながら。相違点や共通点、仮説などを立てながら話していると、途中でエラルカさんと鉢合わせた。状況を説明すると、彼女は目を輝かせていたがこれは小説ではないということを教えてあげたい、とても。茜さん、エラルカさん、私で横並びになりながら看医室へ入る。


エ「羅生くん、コツキくんはどう思うかしら」

「私は侵入者は分身か何かだと思ったのだけど」


私はとても説明できるような脳味噌はしていなかったし、茜さんはとてつもなく真剣に考えていたので説明はエラルカさんに頼んだ。…っていうか今思ったけど、もしエラルカさんが内通者とかだったら詰みじゃないですか?終わってないですか?


羅「ァ゙〜……、、、まぁ分身だろうな」

「最近そういう被害もあったし、あ、おい茜」

茜「ん?」

羅「見た目とか覚えてっか?」

茜「ん〜…、曖昧だけど、金髪でロングで…、エラオネーサンより長いくらい」

筆「長っ」

茜「んで目は真緑、目の中にひし形みたいなの入ってたよ!」

「服は…、、、ごめん、思い出せないや」


最初はあんなにも情報が混濁していたのに、今はこんなにも落ち着いているだなんて流石幹部だなぁとシンプルに共感していると、唐突に私に話題が振られる。お前はどう思うか、と聞かれたのだ。いやどう思うも何も、さっきエラルカさんが全部言ってくれましたが。


『そうですね……』

『私は侵入者が生身の人間であると考えています』

『第1能力は記憶を混濁させるようなもの、第2は開光させていて、自分の気配を消すようなものかなぁと』

筆「…僕もそっち側かな」

『…!』


まさかの賛同者が居るとは思わず、驚いたというような視線を向けてしまう。ごめんね、と小さな声で返されたので小さく頷くと、筆走さんが話を続ける。結局、この討論は翌日の朝まで続き、途中で雨音さんや足立さんが乱入してきたり、エラルカさんが途中で寝たり様々なことがあったけど、結論は出なかった。

…そういえば。


何について討論してたんだっけ…、?

この作品はいかがでしたか?

24

コメント

3

ユーザー

開光おもくそかっこいいね…!?!?!最後の方不穏っすね…⁉️

ユーザー

補足 能力開光 とは ? 能力 が 使える よう に なる こと 。 場所 や 組織 に よって は 、 開花 、 覚醒 など と 呼ばれる こと も ありますが 、 作中 では 開光 と 統一 させて いただきます 。

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