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ただ独り。

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ただ独り。

1 - 第1話 泣きたい

♥

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2022年08月08日

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私は…何を思ってこの世に生まれたんだろ。

誰にも必要とされないのに、誰にも好かれないというのに。

何より何も出来ない人間だというのに。


自分が初めていじめられたのは約12年前。今は中3だから幼稚園入った頃から毎日だ。

絶え間なく毎日いじめられる日々。それは別に激しいものではない。痣は付けられることはなかったから。

でも、仲間はずれ、無視、暴力、暴言、陰口、嫌味、…言い始めたらキリがないほどのいじめをこれまで受けてきた。

時には物を壊され、でも泣くのは恥ずかしいことだと泣いたらもっといじめられると決して私は泣こうとしなかった。

だけど、辛い気持ちも苦しい気持ちも痛い気持ちもその時の私には言葉に出来なかった。

小学校に入ってからは更にいじめは悪化していった。保育園の子達とも一緒になったからだ。1クラスしかないこの学校。

最終的に小6までいじめられることとなった私はクラス全員からいじめを受けた。

ずっと周りに警戒を払ってた毎日、何かにいつも怯えていた。

後ろの席の女子には毎日のように蹴られ、男子からは集団いじめや暴力を受けた。

もちろん、集団でのいじめは女子にもあったけど。

そんな時、クラスの集合写真が黒板に貼られた。そこに写ってた私は少しぎこちなかったけど笑っていてピースをしていた。だけど、それを見たいじめっ子達は私に容赦しなかった。

“ねえ、何笑ってるの?キモいんだけど。”

“ピースとかマジで気持ち悪すぎ、目立つな。”

この2つの言葉はそれから私をずっと蝕んでる。写真が怖いというトラウマだ。これが小1だから、もう8年目になるのかな─────

次にこれは小2にあがった時の話。

たまたま、クラスのある女の子と消しゴムが被った。その子はクラス一人気な子で非の打ち所がない子だった。その子は本当に優しくて、唯一私の仲良かった保育園から来た子でもある。

だからこそだった。

いじめっ子たちが私に近付いてくる。

『ねえ、それ何ー?』

『あれこれ、ゆめちゃんと同じじゃん(笑)』

『お揃いとか何やってるの?気持ち悪すぎるんだけど。』

『てか、お揃いダメなの知らないの?』

こんな事を5人のいじめっ子たちから言われた。

『え、でもお揃いがダメとか聞いた事ないよ?それにたまたま同じになっただけだから』と私はそう言い返したけど

結局のとこ、5人からの罵倒には負けてしまいそれから誰かと同じ物を持つ恐怖を覚えた。

クラス全員の持ち物を把握して

同じ物になってしまった時の絶望感をもう感じないために。


中3になった私にとって、この2つのトラウマは今でも忘れられずに頭にこびり付いている。

写真を撮ることは怖いけど見るのは楽しい、

でも、撮られたくない撮りたくないという恐怖が邪魔して、友達とも普通に撮ることができないでいる。もちろん、家族とも。

それに、同じものは今でも持てないため

“違う”を毎日意識して選ぶ日々。

すごく疲れる、のは仕方ないことだけど

そんなトラウマを忘れられない自分にどこまでも殴りたくて蹴りたくて怒りたくて、

何より泣きたくなった。

私はもうずっと泣きたい。

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