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はんぎょ
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#ふかこじ
MIの部屋
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翔太と連絡先を交換した日の夜。
仕事を終えて家に帰った康二は、ソファに座ってスマホを眺めていた。
連絡先には、今日交換したばかりの名前。
「翔太」
……本当に登録されている。
人気アイドルの翔太と、連絡先を交換した。
改めて考えると、なんだか現実味がない。
(……でも、翔太さんから連絡来るのかな)
そう思った瞬間。
スマホが震えた。
「えっ」
画面を見る。
翔太:今日はありがとう
康二は思わず背筋を伸ばした。
たったそれだけの文章なのに、心臓が少し速くなる。
どう返そう。
「こちらこそありがとうございました」だと堅すぎる?
でもいきなり馴れ馴れしいのも変だし……。
悩んだ末、
康二:こちらこそ、ありがとうございました!撮影お疲れさまでした☺️
と送った。
既読。
そして数秒後。
翔太:康二って普段からあんな感じ?
「……あんな感じ?」
意味が分からず、康二は首を傾げる。
康二:どんな感じですか?
すぐに返信が来た。
翔太:なんか、落ち着いてる感じ
翔太:俺が来ても普通だったし
思わず笑ってしまう。
確かに。
テレビに出ている人だからといって、仕事中に騒ぐわけにもいかない。
康二:だって仕事中だったので笑
すると、
翔太:そっか笑
翔太:じゃあ仕事じゃないときは?
康二は画面を見つめた。
「仕事じゃないときは?」
その質問の意味を考えていると、また通知が来る。
翔太:今度、普通に会わない?
心臓が跳ねた。
康二:……2人でですか?
少し間が空く。
そして、
翔太:うん
翔太:嫌?
「嫌じゃないです」
そう打ってから、康二は一度消した。
なんだか素直すぎる気がする。
少し考えて、
康二:嫌じゃないです笑
と送った。
すぐに、
翔太:よかった
その三文字を見た瞬間、なぜか嬉しくなった。
*
それから二人は、少しずつメッセージをするようになった。
好きな食べ物。
休日の過ごし方。
最近見た映画。
仕事の話。
テレビで見る翔太とは違って、メッセージの中の翔太は意外とよく喋った。
そして何より――
思っていたより、普通だった。
ある夜。
翔太:康二って甘いもの好き?
康二:好きです!
翔太:じゃあ決まり
康二:何がですか?笑
翔太:今度行くところ
康二:もう決めてるんですか?笑
翔太:内緒。
康二はスマホを見ながら笑った。
まだ、付き合っているわけじゃない。
ただ、少し気になる人。
それだけのはずだった。
でも。
その夜から、康二は翔太からの通知が来るたびに、少しだけ嬉しくなるようになった。
そして数日後。
翔太から一通のメッセージが届く。
翔太:今週の日曜、空いてる?
その一文から。
二人の「仕事じゃない時間」が始まった。
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