テラーノベル
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翌朝。まだ外は薄暗い。
らぴすは目を覚ましていた。
らぴす 「……起きなきゃ」
ゆっくり体を起こそうとする。
その瞬間。
ぐらっ。
視界が大きく揺れた。
らぴす 「っ……!」
立ち上がろうとしても足に力が入らない。
心臓がドクドクと速く鳴る。
らぴす 「はぁ……はぁ……」
その場にしゃがみ込み、呼吸を整えようとする。
しばらくして落ち着くと、何事もなかったように部屋を出た。
リビング。
心音 「おはよう、らぴす。」
らぴす 「お、おはよ……しおにぃ。」
心音 「歩き方がおかしくないか?」
らぴす 「そ、そんなことないよ。」
ロゼ 「ふらついてたぞ。」
らいと 「顔も真っ白。」
メルト 「熱ある?」
みかさ 「今日は休もう。」
らぴす 「だ、大丈夫だから……!」
心音 「その言葉は禁止。」
らぴす 「うぅ……。」
兄たちは心配そうにらぴすを見つめる。
動画撮影の準備中。
らぴすがカメラを取りに行こうと立ち上がる。
その瞬間。
ぐらっ。
らぴす 「あっ……!」
ドサッ。
心音 「らぴす!!」
倒れる寸前、心音が抱き止めた。
ロゼ 「しっかりしろ!」
メルト 「大丈夫!?」
らいと 「水持ってくる!」
みかさ 「ソファに運ぶぞ!」
五人でらぴすをソファへ寝かせる。
少しして、らぴすはゆっくり目を開けた。
らぴす 「……ごめんなさい。」
心音 「また謝る。」
らぴす 「でも……。」
心音 「理由を教えて。」
らぴす 「……。」
ロゼ 「言いにくいなら、ゆっくりでいい。」
らぴすはぎゅっと服を握る。
何度も深呼吸をして、小さな声で話し始めた。
らぴす 「朝……起きると……。」
心音 「うん。」
らぴす 「立った瞬間に……目の前が真っ白になって……。」
みかさ 「それで倒れたのか。」
らぴす 「うん……。」
らいと 「病名は?」
らぴすは少しだけ目を閉じる。
らぴす 「……起立性調節障害。」
その言葉を聞いた兄たちは驚いた。
メルト 「そんな病気だったの……。」
ロゼ 「ずっと一人で耐えてたのか。」
らぴす 「みんなに迷惑かけたくなくて……。」
心音はらぴすの頭を優しく撫でた。
心音 「迷惑なんかじゃない。」
ロゼ 「もっと早く頼ってほしかった。」
らいと 「家族なんだから。」
みかさ 「これからは朝、一人で起きなくていい。」
メルト 「俺たちが起こしに行く!」
らぴす 「えっ?」
心音 「全員でな。」
らぴす 「そんなの悪いよ……。」
五人 「悪くない。」
らぴすは思わず笑ってしまった。
らぴす 「ありがとう……。」
でも。
兄たちはまだ知らない。
らぴすが毎晩ほとんど眠れていないことを。
その秘密が、少しずつ体を苦しめていることを──。
――続く。
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