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1件
涙なう
tn「……」
どこを見つめても
真っ暗な空間がどこまでも広がっている
ここは嫌いだ
tn「はよ…終わらんかな…ボソ」
身体は海の底に投げ出されたように
浮く感覚がない
tn「(このまま…暗闇の中なんかな…」
時間は迫っている
急がなければ
ヒスイ?「……」
憂炎「はぁ゙ッ…はぁ゙ッ…」
憂炎「グッ…」
ヒスイ?「……何故…抗うの?」
憂炎「ッ…我々一族はッ……」
憂炎「お前に苦しめられてきたも同然だッ!!!」
憂炎「その体を早く解放しろッ!バッ!」
ヒスイ?「いいの?今までの依代と違って…」
憂炎「このッッッ!!」
ヒスイ?「久しぶりに目覚めたよ…外はやっぱり広い…クル」
顔は黒いなにかに覆われていて
ヒスイなのかすらも見えない
怒りと憎しみのあまり
強く手を握る
憂炎「楽しんでたのかッ…その子のストレスの蓄積を見てッ…キッ」
ヒスイ?「この娘は…私を随分楽しませてくれたよ…」
憂炎「ギリッ…!ブオンッ!」
ヒスイ?「ジトッ…」
ヒスイ?「”私のすべてを受け入れてくださるの?”」
憂炎「ッッッ!!!」
ヒスイ?「”貴方が強くても…”」
憂炎「その子の姿でッ…声でッッ…」
ヒスイ?「”きっと気が狂うわw”」
憂炎「私の愛しい子を汚すなぁ゙ッッ!!!バッ!」
ヒスイ?「一度でも知ってしまったら…」
ヒスイ?「一生取り憑いて離れないわッ…wスッ…」
憂炎「剣がッ!!!」
ヒスイ?「ヒーローも悪者もね…」
憂炎「クソッ…!翡翠からッッ…!」
ヒスイ?「ここにはいないのよッ…クスクスw」
憂炎「ビキビキッ!」
憂炎「もう奪うのはやめろぉ゙ぉ゙ッッ!!!!ブオンッ!」
憂炎「”鳳凰炎天ッッ!!!”」
ヒスイ?「……腕を切っても無意味だというのに…はぁ…」
居るのは
憂炎「ツッー…!(あの子はッ…あの子はッ…!」
翡翠「叔母様!ニパッ!」
ヒスイ?「フフッ…w」
頭にちらつく黒い影だけ
憂炎「グッ…!」
ヒスイ?「何も残らないというのに…ズズッ…」
彼等の幻影だけが漂う
痛いほどに
苦しいほどに
憂炎「お前はッ…どうしても隠しきれないものがあるッ…ザッザッ」
ヒスイ?「……」
憂炎「必死に隠そうとしてもッ!!」
ヒスイ?「ニヤッw」
ヒスイ?「フフッ…w」
ヒスイ?「あっはははははッッ!!!!!」
ヒスイ?「死を望んでいる!でしょう?w」
憂炎「ッ…!」
ヒスイ?「そうだ…私はね…いや…私と翡翠はね…」
ヒスイ?「こんな私と”翡翠”を知ってしまったね…クスッw」
憂炎「やはりお前は存在してはいけないッッ…!」
コイツが
あの子が
隠したがった一面
翡翠「……真っ暗な…私なのです…」
違う
これは違う
彼奴の戯言だ
勝手に頭にある記憶は
きっと彼奴が
彼奴が…
憂炎「やめろッ…辞めてくれッ…ボソッ…」
ヒスイ?「……これは…おまえのおかげでもあるんだよ…」
ヒスイ?「憂炎…ソッ…」
ヒスイ?「お前も翡翠も…」
憂炎「(すまない…少年…私は…」
ヒスイ?「楽にしてやろう…チカチカッ!」
憂炎「……あぁ…私もここまでか…」
pk「はぁ゙ッ!はぁ゙ッ!」
走っても走っても
いつも彼女には辿り着けない
近くにいるのに
遠くにいるように感じる
pk「間に合えッ…間に合えッ…ギュッ…」
大浴場で
初めて俺は彼女が怒りを向ける視線を
向けていた
誰に向けているのかと気になった
でもそこには人はいなかった
居るのは鏡に写ったもう1人の彼女だ
pk「こっちッ…いやあっちから爆発音が聞こえたからッ…!ダッ!」
何処か誰かに憎悪を抱いていた
確かに
あのフュ−ラ−家にもあの一族にもあっただろう
でも違う
一番に怒りを向けていたのは
mb「総統様ッ?!何故最前線などにッ!!!」
pk「緊急だッ!!翡翠の位置は何処だッッ!!!」
mb「ヒスイ様なら西ですッ!!」
mb「総統様ッ!貴方様は我々の心臓ですッ!!」
mb「ですからどうか基地にッッッ!!!」
pk「うるさいッッ!!!戦いに集中しろッ!俺に構うなッッ!!ダッ!」
どれだけ罵倒されようと
どれだけ深い傷をおっても
涙を見せない化物だと周りはいった
でも違う
ヒスイだけは
ヒスイだけは気づいてくれた
pk「まだッ…俺はッ…言えてないんだッ…!」
失いたくない
消えてほしくない
俺の好きになった
初めて俺が…
pk「ッ!!!」
pk「ヒスッ((((」
ヒスイ?「……誰だ…今から良いとこだったのに…ジトッ」
pk「ヒスッ…イッ…?」
それはヒスイではなかった
黒い鬼のような仮面で覆われていた
彼女らしきモノが手を伸ばす彩希にいたのは
俺が一番嫌いな男だった
でも魂の形が違うかった
憂炎「逃げろッッ!!!これは翡翠じゃないッッ!!!」
pk「はッ…?」
ヒスイ?「うるさいなぁ…大きい音を立てるな…ズズッ…」
憂炎「ッッ!!!」
憂炎「ぁ゙あぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙あッッ!!」
pk「ッ!」
一瞬でその男の腕はなくなった
すぐに分かった
ヒスイはこんな力を持っていない
人の命を奪う
”風”なんてもってない
pk「お前…何者だ…ジトッ…」
ヒスイ?「……私は奪命喰い、邪神だ…」
ヒスイ?「お前は…人間ではないな…」
pk「……俺はネイチャーの息子…ぴくとだ…」
ヒスイ?「ネイチャー…あぁ、あの自然大好き女の子供か…ジトッ…」
ヒスイ?「……いやでもめでたいことが起きた…なぁ?神の使い…憂炎…」
憂炎「ッッ…!」
pk「憂炎ッ…?」
俺は知っている
翡翠と似た顔立ちの少女を
いつもいつも
笑顔だった
憂炎「久しいなぁッ…wぴくとッ…グッ…」
憂炎「いやッ…師匠とでも読んだほうがいいかッ…?w」
喋り方が変わっても
彼女だというのがよく分かる
pk「なんでッ…君はッ!」
憂炎「すまないッ…師匠ッ…私はもう交代の時間なんだッ…ニコッ」
憂炎「頼みましたよッ…師匠ッ…ドサッ」
ヒスイ?「交代とは何だ?」
言いたいことが
思いが多すぎて分からない
でもとにかく
今は彼女を止めないと
ただそれだけに
pk「ふぅ゙~…」
pk「パチッ」
pk「早く起きろッ!俺はお目に構わないからなッ!」
tn「んッ…」
若人よ
今こそ協力をしあい
助け合え
ヒスイ?「初殺はお前達二人か…」
ヒスイ?「喜べ、私に殺されることをw」
ヒスイ?の黒い鬼の面とは…?
※面だけです。それ以外はそのままのヒスイと同じです
次回⇢『 好 き 』 た だ そ の一 言 を …
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