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『双子の名探偵は今日も嗤う』〜謎あるところ闇は生まれる〜
特別編
第5話 私への罰
数日後。デビルズパレス。
麻里衣の部屋
『すぅ、すぅ……。』
『良かった、お姉ちゃん、無事に回復してるみたい。』
『えぇ。薬が効いたんですね。』
『……ねぇ。ルカス。お姉ちゃん達は……どうなるの?』
『……。』
あれから数日経ち、もちろん主様の犯した事はフィンレイ様の耳に入っている。
主犯のディッドは海に流され、行方不明。
仲間であるあの2人。そして麻里衣様も主犯のディッドに操られていたとして処分は主様の目が覚めてからになる。操られていたとなれば情状酌量の余地は…もしかするとあるかもしれない。
『そうですね…私からはまだ何とも。』
『そっか…。』
『主様がスリックの街でやったのはマフィアの一掃です。その多くが人を騙し、違法の裏カジノをしてお金を儲けていた人なので治安を守る為には仕方ないといいますか…。』
『…でも、犯した罪は変わらない、ってことだね。』
『えぇ…。どんな裁きを受けるかは、フィンレイ様のご判断に一任されます。』
食堂にて。
『良かったな、お前ら。フィンレイ様のご判断で処分が決まるんだ、それも主様が目覚めるまで待ってくださるそうだ。』
『…麻里衣様はどうなるの?』
『…さぁな。お前らもあいつに操られてたのなら、罪は軽くなるだろう。決めるのはフィンレイ様だ。』
『あの方は麻里衣様というのですか…やっとホントの名前を知れました。』
『ルルーナ…だったか、お前の名前は。 』
『えぇ。あの方のホントの名前を知れてよかったです。どんな結末になっても私は本望です。』
『私も、助けてくれたことには変わりないから。リリィ様じゃなく、麻里衣様とももっと親しくなりたかったな。』
『……。』
コンコンッ。
『し、失礼します。フィンレイ様がいらっしゃいました。』
『!』
食堂の扉をテディが叩く。
ガチャッ。
『遅くなってすまないね。』
『いえ、フィンレイ様、屋敷まで足を運んで下さったのですか?』
『あぁ。病み上がりの彼女にぐろバナー家まで来させる訳にはいかない。ハウレス君。麻里衣の元まで案内してくれるかな?』
『っ、かしこまりました。』
『ん…。あれ、私…。』
『お姉ちゃん……?目が覚めたんだね…っ。』
『百合菜…。私…寝てたの?』
『えぇ。数日程。身体はどうですか?』
『だいぶ良くなったわ。ルカスの薬のおかげね。』
『それは良かったです。…今は色々と言いたいことがありますが、完治してからにします。』
ルカスはにっこりと私を見つめる。
『うぅ…分かってるわよ、お説教なら覚悟の上よ。それに……。いかなる裁きも受けるわ。』
『お姉ちゃん…。』
コンコンッ。
『失礼します。ルカスさん、主様。フィンレイ様が…。』
『!』
ガチャッ。
『失礼するよ。麻里衣。体調はどうかな?』
『…お陰様で少し良くなりました。フィンレイ 様。』
『君と、リリィファミリーの幹部ルルーナ・ハル。ラリータ・モモ。の処分を言いに来た。』
『……っ。』
分かっていたけど、やっぱり怖いな。
でも、犯した罪は罪。変わらない。
ぎゅっと握り締める。
『……クスッ。君達の処分は――
これからもグロバナー家に仕え続けること。以上だ。』
『……えっ!?フィンレイ様、お待ちください、私は……っ。』
『私は、スリックの街でマフィアのボスリリィと名乗る女性が暴れたということしか聞いてない。君だって言う証拠はないし、確証もない。そうだろう?ルカス。』
『えぇ。全く困ったものですよ。あまりにも主様に似ていたものですから。ふふっ。』
『ルカス…貴方…。』
『リリィファミリーというものは存在しない。だって、リリィという女性なんていないのだから。だから、他2人の処分も無しだ。君はこれからも悪魔執事の主としてグロバナー家に仕えてくれ。麻里衣。』
『…!』
私はフィンレイ様に頭を下げる。
『はい。フィンレイ様。必ず、そのお役目、達して見せます。』
『あぁ。また元気になったら顔を見せに来てくれ。』
『はい。ありがとうございます。』
バタンッ。
『ルカス、これって…』
『はい。百合菜様には言ってませんでしたね。これが最善ですから。我々にとってはね。』
『お姉ちゃんは、なんの罰も受けないの?』
『もちろんですよ。』
『お姉ちゃん……っ!』
私は涙を流しお姉ちゃんに抱き着く。
『良かったぁ、良かったよぉ…っ。ぐすっ。ごめんね、お姉ちゃん……っ。』
『ううん…もういいの…私もごめんなさい…たくさん貴方を傷付けて…っ。』
『ふふっ。』
『ベリアン、今は2人だけにしてあげよう。』
『えぇ。』
私はしばらくお姉ちゃんと二人きりで沢山話した。泣いたり笑ったり前のように姉妹仲良く。
お姉ちゃんにこれでもかとお説教をして仲直りした。
数日後――。
『完治した〜!』
私は背伸びをして階段を下りる。
『良かったです、主様。では――。』
ガバッ!
『え?』
ベリアンは私をお姫様抱っこして私の部屋のベットに押し倒し、紐で縛り上げる。
『なっ!あの、なにこれ…?』
『完治したのならもう構いませんよね?お説教ですよ。我々からの。』
『うぅ…覚悟してたけどここまでとは…。』
『お姉ちゃん、私達は昨日仲直りしたけどみんなは根に持つタイプだから。特に…。お姉ちゃんの担当執事はね。』
『しばらく貴方に会えなくて寂しかったんですよ、私。』
『それは、そう、よね…ごめんなさい…。』
『俺の料理も食べてもらいますからね!ほら、あーんしてください!』
『もぐもぐ…。』
『俺って結構嫉妬深いんですから…俺にも構ってくださいね。』
『え、えぇ…。』
『俺に会えない分ドキドキが足りないっすよね?これから毎日ドキドキさせるっすからね。』
『いつもだったら断れるのに今日は無理そうね…。』
『暫くは無茶禁止ですよ。分かりましたか?』
『…はい。』
『仕事もお休みしてもらうよ。わかったかい?』
『分かりました…。』
『主様と会えなくて寂しかったし冷たくされたから…。俺のことを喜ばせることをして欲しいなぁ。』
『喜ばせる…。何すればいいのかしら。』
『それはもちろん添い寝――』
『ふふ、主様。それは私がして差し上げますから。今日からは一緒に隣で寝ましょうね。』
私はハナマルさんの脇腹を肘でど突く。
『うぐっ!』
『は、はい…。』
『この我のことを謀ったのだ。仕置はもちろんのこと、我から離れることなど許さない。』
『分かってるわ…暫くはみんなの言うこと聞くわ。』
『釣らないなぁ。麻里衣。俺のこと忘れてる?』
『きゃ!』
後ろからクロウザーさんが抱きつく。
『ちょ、何してるんすか!』
『えー?忘れた?取引の内容。麻里衣奪還を俺に手伝わせる代わりに対価を頂くって話。』
『あ、そういえば後払いって……』
『そんな約束してたの?対価ってまさか…。』
『あぁ。もちろん――。』
チュッ。
俺は麻里衣の頬にキスをする。
『なっ!!』
『君と2人きりでデートがしたい。ダメかな?』
『え、えっと……。』
『何してるんすかー!!俺もまだした事ないのにー!』
『クロウザーさん離れてください!』
『えぇ?ダメなの?』
『ダメに決まってるだろ!』
『…クロウザーさんのことはルカスから聞いてるわ。とても助けてもらったって。だから…その対価を払うわ。私で良ければ。』
『ふふっ。楽しみにしてるね。後、この2人にも良ければ話してあげて。』
『この2人?』
『麻里衣……様。』
『麻里衣様…。』
おずおずと私の前に顔を出す。
『貴方に助けて貰ったことは変わりありません。俺は、貴方に会えて感謝しています。今の貴方の方が美しくて強くてとても素敵です。』
『ルルーナさん…。』
『私もです、あの時助けて貰わなければ今頃私は…。だから私、麻里衣様ともっと仲良くなりたいんです。足を洗って普通の人間として生きるようになりたいんです!』
『ラリータさん…。』
『さん付けはおやめ下さい。以前のように呼んでください。』
『私もです!麻里衣様にさん付けされるなんてくすぐったいっていうか…。』
『……クスッ。分かったわ。そしたら…ルルーナ。ラリータ。これからもよろしくね。』
『『はい!』』
『そうね、2人にはまず職について貰うところかしら。』
『『が、頑張ります!』』
『ふふ、2人ならきっと大丈夫よ。』
こうして、以前のように平穏が訪れた。
次回
最終話 おかえりなさいませ。主様。
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MAKO
#儚い恋
コメント
2件

治ってよかったよぉ😭😭😭 帰ってきてくれて安心した!フィンレイ様とルカスには頭が上がらんよぉ! おかえりぃぃ😭😭😭😭😭