前書き
こんにちは、こんばんは。なかぢまです。
突然ですが、ギャップ萌えっていいですよね。原点にして頂点の萌えポイントですよね。
私は本性が見え隠れするギャップに弱いです。なので私はダメ男に沼りやすいのです。(2次元に限る)
さて雑談はさておき本編へ行きましょう。
🇬🇧♂×🇫🇷♀
苦手な方は回れ右!
それでは本編へ…
つまらない。
こんなにつれない男は久しぶりだ。
私はフランス。悩める乙女と言ったところかしら?
どんな人にだって苦手なものや嫌いな人はいるでしょう。私にもいる。
そう、イギリスだ。
どれだけ私が服を着飾っても、メイクをしても、ぶりっ子しても、『可愛いね』なんて言わない。それどころか
「こんな真冬にミニスカなんて…。アホなんですか?」
「今日のメイク濃いですね。似合ってないです。」
「…。何してるんですか?普通に話してください。」
って言ってくる。あいつは 料理と一緒にデリカシーの勉強するべきよ。
「……はぁ……。」
一つため息をこぼして鏡を見る。
約束の時間はもうそこまできている。
今日はどうやってあいつを落とそうかな?
「イギリス。…待った?」
あいつの好みは把握済み。
あいつは清楚な守ってあげたい、か弱い子が好きらしい。
まるで私と正反対。
「…待ってませんが…。」
おっ、手応えありかしら?
「タグついてますよ。」
「は、え!?」
勘違いした私が馬鹿だったわ…。あいつを見た目だけで惚れさせるなんて無理な話だったわ…。
「ほら、早く行きますよ。」
「え、あっ、まって…!」
もぅ…!
「んーっ、届かない〜…♡」
「…スカート。」
「あっ!?」
「ぅ〜ん…。足痛めちゃったかも…♡」
「そんなハイヒール履いてくるからですよ。はいはい、行きますよ。」
「ちょ、ちょっ、なんでぇ!?」
「あ〜…酔っちゃったかもぉ〜♡」
「この前缶ビール10本開けた人が何言ってるんですか。」
「ぇ、あ、あれ、ちが、あれは!」
…。
全然乗らないじゃない!! 何よ!!私こんなに頑張ってるのに!!
「…はぁ。」
「ため息つくと幸せが逃げますよ。」
誰のせいだと思ってるの!
…そう言いたいけれど、言ったら最後。赤っ恥かくだけ。
「…なんでもない。」
「そうですか。」
するとふと私のスマホが音を出して震え始めた。
「あっ、にゃぽんからだ!ちょっと待ってて!」
「…はい。」
イギリスの隣にいるだなんて忘れきって大好きな友達とふざけた話をして楽しんだ。
なんだかすごく疲れた。いつもと真逆ってすごく大変。
「…肩貸して。」
帰りの列車。慣れないことをしたせいか、眠気が酷く押し寄せてきた。
ふとイギリスの肩が揺れた。私は何事かと目をぱちくりと動かし、イギリスの顔を見つめる。
すると私の手を軽く握って壁側に押し寄せてきた。
びっくりした足がよろけて転びそうになった身体を彼は腰を掴んで受け止めてきた。
まるで私、お姫様になったみたい。
「…僕だって、男なんですよ。」
華奢な手なのに、少しゴツゴツした大きな手。私と比べて明らかに大きい。
「僕だって好きな人が他の人と喋ってたら嫉妬する。」
華奢なその手がぎゅーっと私の手をしっかりと握りしめてきた。あたかも独り占めするかのように。
「僕だって好きな人が甘えるみたいにねだってきたら…。」
顔をゆっくりと近づけられ、お互いの息がかかる。
ドクン、ドクンと早くなる鼓動。
切なさを孕んだ瞳が揺れる。今すぐ儚く壊れてしまいそうで。吸い込まれそうで。
「僕があなたの変化に対して文句を言うのは、あなたが好きで、大好きで、あなたをよく見ているからなんですよ。」
お互い顔を真っ赤にして改札を出た。
「「…あのっ、」」
「あ、えっと…。フランスさん。先にどうぞ。」
「え、え!?あんたが先に言いなさいよ!」
…。
「…急にびっくりさせてごめんなさい。」
「えっ、いや、あれは私も悪かったって言うか…!」
「…素直なあなたが好きですよ。」
「…!?な、なにいって!」
「だから、僕は元々のなにも着飾らないあなたが好きです。」
…なんなのこいつ。
「……好きになっちゃうじゃない。」
コメント
3件
死ぬ..._:(´ཀ`」 ∠):ガフッ 尊いよ...