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ふんぎゃぁぁぁぁぁぁ!おい男!何してるんだよまじで!すまない先生ぇぇぇぇ!死なないのは分かってるけど…痛みはあるんでしょ?辛すぎるよ…ブラックすまない先生が不死身とか知らないから自分を責めすぎないといいけど…とにかくあの男は私がやっちゃう
そして、
ガッシャンッ
すまない先生はそうどこから出したか分からないが、取り出した剣を振り下ろした。
「すまない先生!?」
そうバナナが驚いたように叫ぶ。すると、
「バナナくん、他の子を連れて逃げて?」
そう笑う。その笑顔は人とは違う“ナニカ”に見えた。それと同時に、何故か“懐かしい”とも感じた。
「・・・分かりました。気をつけてください!!死なないでくださいよ!!」
そう言うと、すまない先生はクスッと笑う。
「大丈夫、だって僕・・・“死なないもん”」
笑うすまない先生にバナナは首を傾げつつも、他の子を連れ、逃げ出した。
✵✵✵✵✵
「た、大変です!!侵入者が・・・ぐぁああ!!」
「なんだ!?何事だ!!商品はどうした!!」
「それが・・・逃げました!!」
「なんだと!?」
「・・・!」
と、バタバタと騒ぎが起こった。ブラックはもしやと目を丸くした。
そして、監視カメラには銀髪に、長い水色の髪を流している、不思議な青年・すまない先生が映っていた。
✵✵✵✵✵
ふと、すまない先生は目を開けると、白い世界にぽつんと立っていた。
(?ここどこだろ?)
そう思いつつ、周りを見渡す。そこは、レッドとブルーと会う前に自分がいた部屋にそっくり。だが、そことは何かが違うと何となく感じていた。
すまない先生はただ首を傾げる。ふと、足元に何かが転がってることに気づく。
すまない先生はそれを拾う。
それは、赤色、青色、緑色、黒色、白色、黄色、橙色の丸いビー玉サイズの色つきの球体だった。
(なんだろ?これ)
すまない先生はそれをひとつ、掴みじっと見つめる。
どこか懐かしい色。・・・懐かしい?
懐かしいとは?なんで懐かしいと感じた?
何故、この色を懐かしいと?
・・・思い出せない
✵✵✵✵✵
バンッ
思いっきりドアが飛んで行った。
男達は、ドアの方へと目を向ける。すると、
──銀髪に、1部だけ水色の長い髪。
監視カメラで何人も男たちの仲間を倒していたあの青年だ。
ふと、ブラックは首を傾げた。
(・・・あの人の目、空っぽ?)
何故かそう感じた。
そう思ったのもつかの間、気がつくとブラック以外の男が倒れていた。
「・・・え?」
青年は片手には水色の剣を持っており、それで峰打ちで倒したのだろう。剣撃が見えなかった。
そして、コツコツとブラックに近寄る。ブラックは思わず肩を強ばらせた。すると、
ポンッ
「・・・だい、じょーぶ」
と、ブラックの頭を撫でた。ブラックは顔を上げた。
その、青年、すまない先生の瞳が、空っぽの瞳から出会った時と同じ蜂蜜のような優しげな瞳に戻っていた。
ふと、誰かが走ってくる音が聞こえた。
衛兵が来たのだろう。と思っていると、
「このやろう!!」
「!!」
倒れていた男が近くに転がり落ちていた他の男が持っていた剣を振り下ろした。振り下ろされ、ブラックが動けず固まっていると、
グシャッ・・・
ボタタッと水音が床に落ちる。いや、水では無い。赤色の“血”だ。
「・・・ぇ」
「・・・よ、かった・・・ぶじ、で・・・」
そして、そのまますまない先生は倒れた。背中には深く剣が“突き刺さっていた”。