「死んだら」
hrur
なぁ、俺が死んだらどうする?
他愛のない会話の内、変なことを聞いた。
そんな俺の話にも真剣に向き合って、王子のような彼は応えた。
もちろん俺も死ぬよ
鼻で笑いながらも、目は真剣に。
真っ直ぐと俺を見つめて言った。
予想と全く違う応えを持った彼の目を、俺は刺すように見た。
そんなおかしいこと?笑
いや、もっとなんか、こう、悲しんだり、お葬式開いてくれたりとか、そういうの考えてたから
彼の微笑を遮るように俺の意見を述べた。
まぁ、その選択肢もあったねと、優しい声で相槌を打つ。
疑問を持った俺は咄嗟に、
なんで違う選択肢を選んだの?
と、聞いた
そうすると彼は、
だってさ、うりが死んだら俺生きてけないし笑
どこでもうりの歌聴いてたいしね。
ひとりにはさせないよ
ごめん惚れ直した
え?
何に惚れ直したのかもわかっていない、さり気ない王子の手をとって、俺は王子の手の甲にキスをした。
は!?/
俺の王子は、照れてもかっこいいし、可愛いのだ。