テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ここから愛の視点に移ります。
9年後の2026年、愛は50歳となっていた。美術室で絵を描いていると、黒井一家の母メラ、父コウモリ、そして執事のヨトゥンがやってきた。 メラは愛の彫った木彫りを見て「あら、上手ね!カラスに似てるわ」と微笑んだ。 愛は無邪気に喜んだ。「カラスっていうの?私の理想のお姉ちゃんなの!」「早く会いたいな!」 そうして、愛は黒井一家に引き取られ、白川愛から黒井愛と名付けられたのだった。
ここからは、黒井家と毒島はじめの交流になりますので、双方の視点でお楽しみ下さい。
愛が黒井家に養子として迎えられた日、彼女は念願の「姉」であるカラスと対面した。しかし、カラスは十歳とは思えない愛の大人びた振る舞いに違和感を覚え、不機嫌そうに「私カラス。よろしくね」とだけ言って、手を差し出した。愛はそんなカラスを気にも留めず、「よろしくね!カラス。ところでさぁ、私たち似た者同士じゃない?」と楽しそうに微笑み、その手を握った。 カラスは両親から渡された数珠状のロザリオを愛の首に「ジャラ」っとかけるのだった。
愛の首にロザリオがかかった瞬間、愛は「っん?」と少し表情がこわばっていた。
愛の心の声「まるで、迫害されたご先祖様の魂が宿っているようだ…歴史の重みを感じるとはこのことか…黒井家は先祖代々この重みを背負って伝統や信仰を守っているのか…ただの不気味な一家とは一味違う…」と不思議な感覚を味わうのだった。
その後、執事のヨトゥンが愛の部屋を案内した。大柄で頼りになりそうな彼に、愛は無邪気な笑顔を見せる。だが、愛の心の中は全く違っていた。
「ヨトゥンって言うのね。虚ろな顔をしてる。何を考えているか分からない。しかも、私に完全に騙されている。ざまあ見ろ。いつか首を絞めて楽に殺してやる」
心の中でそう呟きながらも、愛は表情を一切変えなかった。怪しまれないよう、完璧な「十歳の女の子」を演じ続けたのだ。ヨトゥンはカラスと違い、愛を純粋な子どもとして扱った。 その様子を、壁の陰から見ていたカラスは、愛の笑顔が「作り物だ」と見抜いていた。彼女の目は決して笑っていなかった。そして、首につけられたタートルネック、不自然な白いロリータドレスに、カラスは得体の知れない「何か」を感じ取り、愛に鋭い疑いの目を向けるのだった。
愛の自室にて、黒井カラスと黒井愛が姉妹となり、一緒に世界史の勉強をした後、お互いの孤独を癒すために、一緒に好きな人に対して「J.D.さん」の「The Glory of Love」の歌を2人で自分の気持ちを込めて歌った。
その後、自分の気持ちを表現するために、「T.C.」の「Goo Goo Muck」をカラスのスマホで流して音楽に合わせてカクカクとしたダンスを一緒に踊った。
その後、カラスは愛を疑い深くも、不機嫌な表情は変わらずに「あなたのような妹でよかったわ。愛。」と言い、
愛は嬉しそうな表情で無邪気に「もちろん!あなたみたいなお姉ちゃんに会えてよかったわ。カラス。」と言って2人が抱き合った。
そして、執事のヨトゥンが愛の自室に現れ、自分のルーツについて、2人に聞かせた。コウモリとメラには話したが、カラスと愛にはまだ話してはいなかったのだ。
ヨトゥンは自分のルーツや身長が『2m20cm』あり、コンプレックスなゆえに自分の思いを伝えるのが苦手だったからである。
ヨトゥンが「ワイは実はスカンジナヴィア半島にあるヨトゥンヘイムと呼ばれている巨人族の国の出身の生き残りです。今から1000年以上前、ワイらヨトゥンヘイムはラグナロク(終末戦争)にてアース神族と全面戦争をしていました。敗れてしまったワイの先祖の巨人族の兵隊が川や海に誤って流されて日本にたどり着きました。けど、当時の日本はワイら巨人族でさえも受け入れてくれました。温かい目で見てくれました。本当に感動したと母親から先祖代々聞かされました。母親がその巨人族の生き残りの子孫だったからです。そして、その母親は日本人の男性と結婚してワイが生まれました。故郷のヨトゥンヘイムを思い出したいという思いから『ヨトゥン』と名付けられました。ワイ自身は高い身長がコンプレックスで、車に乗ったり電車に乗るのが苦労でした。天井にもぶつかりますし、しゃがんで靴を脱ぐのも一苦労だったのを今でも覚えています。けど、ワイは柔道が好きで、小中高ずっとしていました。ワイは進路に迷ってた時に、黒井家の門に偶然たちました。その時あなたの父親コウモリさんに執事として雇われました。高校を卒業した時には正式に執事として勤務して今に至ります。本当に不気味だけど、ワイのような見た目を執事として雇ってくれたことに感謝しかないんです今思えばね。」と堂々と自分の思いを伝えることができたのである。
※私独自の解釈になります。
神道とスカンディナヴィア神話の融合です。
神道のどんな神様も、八百万の神様として向かい入れる教えが、ヨトゥンヘイムの巨人族を暖かく歓迎しているという多様性と共生社会を神話や宗教を通して象徴された演出です。
これを聞いたカラスは感情を抑えながらも涙を流し、愛はその言葉を聞いて号泣した。そして、ヨトゥンとカラス、愛の3人はお互い孤独を癒すことで抱きしめあった。
そして翌日、愛は自分の木彫りの彫り方をカラス教えるのだった。
「木彫りはね、自分の気持ちや伝えたいことを表現するために彫ってるよ」と
カラスは「わかった。彫ってみるよ。」と言った。
そして、愛は『カラスの木彫り』を「シュッ」と彫刻刀で彫り続け、カラスは『愛の木彫り』を「シュッ」と彫刻刀で彫り続けた。
愛の教えにによってカラスは木彫りの才能が発揮した瞬間だった。
カラスは『愛の木彫り』だけでなく、自分の父親、母親、執事、屋敷やその風景も木彫りとして徐々に描き続けるようになった。
一方で、カラスは愛に自分の特技の木刀術を教えた。カラスに「己を律しなさい。力を抜いて前を見なさい。」と。
そして打ち込みを開始して、愛は木刀術が得意になってきていた。
カラスは疑い深く、他の特技の空手や柔道を教えなかった理由はまだ愛のことを完全に信用していなかったからである。
ちなみに、経緯としては、木刀術と空手は両親から、柔道はヨトゥンから教わったことである。
コメント
1件
わああ!今回のエピソード、めっちゃカオスで面白かった…!!😭💕 愛の無邪気な笑顔の裏で「ヨトゥンの首絞めて♡♡♡てやる」って心の中で言ってるの、ギャップやばすぎて鳥肌たった…!しかもカラスがそれを「作り物の笑顔」って見抜いてるの、この姉妹ほんと平気で嘘つき合ってて最高じゃない?笑 最後に一緒に歌って踊って抱き合って「あなたみたいなお姉ちゃんに会えてよかった」って言い合うところ、表面上は完全な姉妹愛なのに裏ではお互いを警戒してるとか…この歪な関係性、沼る…!!続き楽しみにしてます🔥🌸