テラーノベル
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「・・・嘘、なんでッ!・・・止まって・・・!お願いだからッ・・・!!」
ブラックが必死にすまない先生の傷口を抑える。だが、子供の力では無力なのか、それとも他の理由があるのか分からないが、みるみる血が溢れてくる。
剣が突き刺さっており、頑張って引っこ抜こうとするも、深く突き刺さっており、抜けない。血も、止まらない。
それは、“死んでしまってもおかしくないレベルの量”で。
必死に抑えても、自分の手が赤く染まるばかり、ブラックはそれでも必死で傷口を抑える。気がつけば、自分の頬にも、手にも膝にもその血が付いていた。
「・・・ッ!!止まって!!お願いだからッ!」
バタバタッと誰かが走ってくる音が聞こえた途端、ドアが勢いよく開いた。
そこから、眩しい赤色と青色の髪の青年に、白い髪の少年、目元に傷がある少年が入ってきた。
「・・・おい、これ、どういう状況だ??」
そう赤髪の青年が聞いてきた。ブラックは焦りながら、必死に言葉を紡ぐ。
「・・・さ、さっき、ひとりで、突っ込んできて、それで、僕を助けてくれたんだけど・・・でも、でも、この人、僕を庇って・・・刺されて・・・血がッ、止まらないッ!このままだったら、この人・・・死んじゃうッ!!」
その言葉に、レッド達は慌ててすまない先生に近づく。
そして、その剣を引っこ抜き、そこら辺に捨てる。バナナと銀さんは伸びている輩を縛る。
「おい、ここら辺に病院はねぇのか!?」
「び、病院はここから少し歩かねぇとねぇんだ!!でも、その間にその人は・・・!」
「クソッ!!回復ポーションもない、打つ手なしかよ・・・」
そうレッドが零すと、
「ゴホッゲホッ・・・」
ふと、そう咳き込む声が。レッド達がその咳き込む声の方へと顔を向けた。そこには、
──明らかに致命傷の量の血を流していたはずのすまない先生が、“起き上がっていた”
コメント
2件
やったね!流石不死身の体! 明らかに死んでしまいそうな出血量でもやっぱり生きてたんだ! ほっと一安心…