ワンク
この物語は死ネタを含みますので、
苦手な方は閉じることをおすすめします。
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-hotoke-視点
『いむしょー配信何しよっか』
「ん〜、ゲームとかマシュマロ?」
『リスナーの皆に聞いてみる?一応』
「この前のいむしょー配信募集したやん」
『え〜、でも決まんないし…』
『リスナーの皆に募集してみようよ』
「まぁ、その方が早いか」
『ん〜…』
ぇ…何これッ…
こんな動画知らないッッ…僕こんなのッ…
「…?どした?」
『…ぃや、何でもない』
『僕の携帯重いから、初兎ちゃんの方で募集してくれる?』
「…分かった」
心配はかけさせたくない。
大丈夫。まだ、自分で解決できる範囲。
『…ん』
『ッ眩しッッ…』
『もぅ゙朝…?』
あの動画…どうなってるんだろ。
『……?』
『何この非通知…』
怖いし、消しとこ…
ピロンッ
『今度は何…?』
『…LINE?』
【あの動画見てくれた?】
【中々に上手くできてるでしょ?】
【[本名]くんの今の行動とか全部見てるからね?】
【このこと、他の人に話したら…】
【どうなるのかぐらい、君なら分かるよね?】
『ッひッッ…』
突然のことで、僕は思わず携帯を壁に投げつけてしまった。
その間にも、携帯の通知が鳴っている。
何ッ?なんでッ…
僕の本名知ってッッ…
しかもッ、僕の行動も全部見られてッッ…
『…ぅ゙ッ、ッはぁ゙ッッ…』
気持ち悪い。怖い。どうしよう。
そんな気持ちがぐるぐる回って吐き気がしてくる。
そうだ、あの動画フェイクなんだ。
リスナーならまだ、嘘だって分かってくれてるはずッッ…
そう思って、投げつけた携帯を手に取りSNSをチェックする。
『ッ…荒れてるッッ…』
今はまだ、広範囲に拡散された訳ではなかったが、それでも少し荒れていた。
【え?この歌い手、んなことしてたん?】
【この人知らないけど、普通にやばいでしょ。人間として終わってる。】
【え待っていむくんの実写だったの?というか、いむくんがこんなことする訳ないです】
【これ明らかにフェイク動画でしょ。この人調べたけど顔出しはライブでしかしてないっぽいし、本人かどうかわからんやん。】
【証拠もねぇのに無実だって証明できんの?】
【普通に引くんだが。人生ゲームオーバー乙。】
【真実を見てもいないのに、よくそんなこと言えますね】
『ッ…大丈夫ッッ…大丈夫ッ…』
『まだッ…まだ間に合うッッ…』
『違うって証拠はいくらでもッ…』
でも待って…これって他メンは気づいてるの…?
他メンに話すのが駄目なら、この話題を出すのもアウトになるかもしれない…
メンバーが知らないのに、僕が1人で弁解しても逆効果なんじゃ…
…もうどうしたらいいか分かんないよッ…
『……』
あの動画と、メッセージを見た日から…
僕はおかしくなった
死にたいとは思っても、解決してきたし…実行しようとまではしなかった。
自分で自覚するくらいにはやばいなとは思う。
だって…
死にたい人が生きろって言われて、そのくせ死ななかったら…
『迷惑』『せめて目に止まらないとこで死んでくれよ』とか。
意味わかんないよね。ほんと。
ネットにそういうこと書いてもそう。
限界になった人ってどうなるか分かる?
最期まで苦しい気持ちじゃない。
逆に楽しみなんだよ。
この地獄から抜け出せるんだって思うと気分が上がるんだよ。
だから、またね。メンバーの皆には最後まで手間かけさせるけど…
この事件、解決してくれるって信じてるよ。
コメント
4件
オイゴラ犯人はふさんけんさそして神なんだよな、クオリティ いむくん視点あざます!