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「翔太、こっち」
「蓮さん、こんにちは」
「こんにちは。スムーズに来れた?」
「うん、待たせちゃってない?」
「大丈夫だよ。行こうか」
「うん」
お互いに時間が合ったから、早速次の日の昼過ぎに待ち合わせて駄菓子屋さんに行くことになった
駄菓子屋さんの最寄りの駅で待ち合わせをする
あの日の夜、オフィスカジュアルな服装に身を包み、ツンと澄ましていた翔太は話しかけるまでは随分と大人びて見えていたけど、チノパンにパーカーとあの夜よりも幾分かラフな格好で現れた今日は、俺の隣では多少リラックスしてることもあってか、年相応の柔らかさを感じさせた
「……こんなに早くまた会えると思わなかった」
「そうだね。俺も嬉しいよ」
翔太は、少しの緊張と嬉しさを滲ませて、斜めがけにしたカバンの紐を両手で握りながら、はにかむ
「蓮さんも、パーカーとか着るんだね」
「休日は結構ラフだよ、俺は」
俺の方も緩めのデニムに黒のパーカーでかなりカジュアルだ
普段がスーツになるから休みの日はゆるい格好をしたくなる
「なんかあの日の印象が強いから新鮮だけど、今日も格好いいね」
「ふふ、翔太も、その淡い色のパーカーよく似合ってるよ」
「ほんと?嬉しい」
「前髪下ろしてるのも可愛いね」
「あの日は仕事終わりだったから……」
「おでこが見えるのもかっこよかったよ。両方とも、俺は好き」
「……ん、ありがと」
耳の淵を赤く染めながら笑うのが可愛い
「よく行く駄菓子屋さんなの?」
「うん、昔からちょこちょこ。お店のおばあちゃんとも顔見知り」
「常連さんだ……すごい」
「翔太は?行かないの?」
「出かけた時に見つけたら入ってみたりはするけど、普段はコンビニとかスーパーとかで買っちゃう」
「そっか、少しなら売ってるもんね」
「うん、だから今日は駄菓子屋さんにしかないもの買うの」
「気合い入ってるねぇ」
「うん!………あ、でも1番楽しみだったのは、あの、蓮さん、に、会うこと、だか、ら……」
ぷしゅーっと音がしそうなほどに赤くなりながら尻すぼみで可愛いことを言うから思わず頭を撫でる
「ふふふ、分かってますよ。伝えてくれてありがとう、嬉しいよ」
「……ん」
「あ、着いたよ」
「ここ?わぁ……いかにもって感じだね」
「そうでしょ?昔からなんだよ。行こうか」
「うん」
駄菓子屋の店内は外から想像するよりも広くて、多種多様な駄菓子が一面に並ぶ
「うわぁ………すごい………」
翔太はその様に感動して、口を開けたままキョロキョロとお店を見渡している
「おや、蓮坊、来たんか。いらっしゃい」
「こんにちは、おばあちゃん」
「蓮坊………」
「昔からそう呼ばれてるの笑」
「おやまぁ、えらいべっぴんさん連れてきたじゃないの」
「可愛いでしょ、翔太くん。今口説いてるの」
「ちょっ!蓮さん!」
「あれまぁ、いいわねぇ」
「う……あの、こんにちは。翔太です」
「はい、こんにちは。坊って感じでもないしねぇ……翔ちゃんでいいかね」
「え、あ、はい!お好きに!」
「ゆっくりしていきな」
「ありがとうございます!」
「翔太、好きに見ておいで」
「うん」
「あ、これ懐かしい……」
「これ、まだあったんだ……」
「初めて見た……」
ぶつぶつと独り言をこぼしながら、お店をゆっくりと吟味するように見て回る翔太が持つカゴには、もう駄菓子がいっぱいだ
「翔太、それ全部買うの?」
「え?うわ!なんでこんなにたくさん!」
「ははは笑 自分で入れたんでしょ笑」
「どうしよう〜」
「別に駄菓子なんて金額知れてるから全部買ったらいいとは思うけど、食べ切れる?」
「ちょっとむり……」
「じゃあ厳選しないと」
「んん〜」
そしてまた迷いながら、あーでもないこーでもないと1人会議をしている
「よし、これくらいなら……」
「決まった?」
「うん。明日会社にも持っていくことにした」
コメント
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斜めがけの紐両手で掴むなんて なんてあざとくて可愛いの🫣💙
可愛いショウタ君が、いっぱい🥰🥰
