テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
⚠️意味不明なところがあるかもしれません。申し訳ございません。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
次の日の放課後。光明院は荷物を整理し、そのまま、サッカー部の部室を見に行った。
他の部活よりも小さな雷門サッカー部の部室。
光明院はそれを髪を耳にかけながら、目線を<サッカー部>と書かれている札を見た。年季の入っている札に書かれた<サッカー部>という字はしっかりとした筆跡で書かれていた。
「あ!光明院さんっす!」
名前を呼ばれた光明院は振り返って、「チッ」と舌打ちを漏らし、眉を顰めた。その仕草に4人の同学年は顔を真っ青にして「「「「ひぃぃ!」」」」と怯える。
「!!つづるぅ♡!」
その4人の後ろから、四之宮が嬉しそうに光明院に駆け寄り、抱きついた。光明院はそれを受け止め、顰めるのをやめた。
「もしかしてぇ♡!入部するの♡!?」
四之宮の言葉に後ろから「入部希望者か〜!?」という声が聞こえ、光明院は「チッ」と本日2回目の舌打ちを漏らした。円堂は光明院と四之宮の方に走ってきた。そのタイミングで光明院は円堂の方に四之宮を優しく、トン、と押した。「きゃぁ♡」と声を漏らす四之宮を円堂は咄嗟に腕を伸ばして支える。
「危ないじゃないか!!!」
光明院にそう声を荒らげる円堂。
ため息をついた光明院は四之宮の方を顎でさしながら答える。
「……どこが危ねぇの。
喜んでんだろ。顔に出てんぞ。」
四之宮は、一瞬ピク、としたがすぐに「わざとじゃあなぁいもん♡」と甘えた声を出して円堂の首にすり、と擦り寄る。
「で、でも!!」
反論しようとする円堂に光明院は睨みつけながら圧をかけるように復唱した。
「……でも、何?」
光明院は、そう言って背を向けて正門へ歩みを進める。四之宮は円堂から離れ、光明院を呼ぶ。
「つづる!」
四之宮の声に、光明院はゆっくりと立ち止まった。
「サッカー、」
「……やんねぇよ。」
光明院は四之宮の言葉に重ねるように、振り向きながら答える。気がつくと円堂と四之宮の周りにはチームメイトが揃い、あの時と同じような感覚を光明院は、薄紫色の瞳を見開かせる。
(「あん時と、同じだ。」)
光明院は、思い出す。
(「このかが私を呼んで、チームメイトのみんなもこのかの方に立ってた。」)
この違いは、なんだと言うのか。
サッカーと向き合い、人と向き合うことがチームだと言うのか。
サッカーを愛し、人を愛せるのがチームだと言うのか。
「絶対、後悔なんかしない!」
いきなり何を言い出すのか、四之宮が決意表明するように光明院に言う。
「絶対、帝国に勝つもん!!!」
小学生のように言う四之宮は、泣きそうになっていた。美しい桜色の瞳から涙が伝っている。
「11人、集めてサッカーやるもん!!
諦めないもん!!!!」
四之宮は、ふぅふぅと息を整えながら光明院に叫んだ。
「つづるがもう、1人にならないように、
もう、自分を責めないように」
「つづるが1人で泣かないように!」
光明院は四之宮の方を驚いたような顔で振り向き、唇を噛んでいた。
「私、帝国の試合に出るから見に来て!!
絶対、サッカー部に入部して貰うからね!!!」
光明院は、唇を噛むのをやめてそのまま正門の方を向いて足早に去って行った。
(「入部?私が?あんたからチームを奪った私が?」)
「……入るわけない。」
(「なんで、泣いたの、知ってんの。」)
_______