僕がホシノとシロコに引っ張られた瞬間、物凄い音と共に目の前に黄色く変色した弧の形の斬撃痕が2つ見えた。そこにはコンピレートという少女、そしてクレイズネスという少年が立っていた。クレイズネスは動きやすく通気性がよいスカートを履いているため、パッと見性別は分からない。コンピレートは自身の背丈に合ってない武器を両手で持ち、クレイズネスは機動性が高いナイフを片手で持ち、2人共こちらに刃先を向けていた。僕はホシノとシロコに助けられたのか。教師としての恥を知りながら、コンピレートとクレイズネスの目をじっと見た。歌澄はチャクラムを用意して、先程まで爪で戦っていた願は槍のようなものを背から取り出した。すると歌澄の後ろに歌澄に似た子が来た。「あっ、初めまして。私は歌澄の姉、朔葉です。」咄嗟の判断で返せたが、絶対今することでは無い。そしてゴマたんがコンピレート達に向かって言った。「君たち、これ以上被害を拡げないでくれ。君たちは実験者も反社会勢力も殺してしまうほどの力を持っているんだ。これ以上話を聞かないようなら、技術で黙らす。」そういうとコンピレートが口を開いた。「僕たち二人がいればさいきょーだよね。」そしてクレイズネスも小さな口から微かな声を流した。「そうだね。」そういうと、二人は武器を連ねて技を繰り出した。「絆術、」その言葉で地面が揺れ始めた。同時にクレイズネスは不吉な笑みを浮かべていた。ゴマたんは周りに戦闘開始命令を出した。僕は何も出来ない。大人が何も出来ない。そんな無力に打ちのめされた。「御光の確、」次の言葉で技が繰り出される。すると歌澄がチャクラムを持ってコンピレートに斬りかかった。するとコンピレートは華麗に避け、残りの技文を述べた。「エンクレストクレインド!」目の前が光に包まれ、目が潰れそうなほど明るかった。でも、僕には効かなかった。大人の鈍り、だろうか。瞳孔が直ぐに作動せず、あまり眩しくない。ホシノは半分になった盾を目に当てていて、シロコは完全に手で目を隠していた。僕は今しかないと思い、走って技を繰り出していて立ち止まっているコンピレートとクレイズネスの腹目掛けて、慣れてもない不器用なラリアットのようなものを打ち込んだ。大人の力は彼女達に有効で、これまでにもないほど僕も力が漲っていた。打った後、そのまま倒れて僕の全体重プラスラリアットのようなものの威力が蓄積し、そのまま地面へその強さのまま倒した。そして同時に僕も地面に倒れた。
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