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窓から差し込む朝陽が、乱れたシーツを白く照らしていた。 私がベッドから起き上がろうとすると、隣で眠っていたカイル殿下も目を覚ましたらしい。まだ夢見心地のような、呆然とした表情で私を見つめている。
「……おはようございます、殿下。昨夜は、本当に『実用的』な夜でしたわね?」
わざと艶っぽく微笑みかける。殿下は昨夜の懇願を思い出したのか、気まずそうに視線を逸らした。
「あ、ああ……。……おはよう、ソフィア」
その声には、かつての冷徹さは微塵もない。私は彼に背後からしなだれかかり、耳元で内緒話をするように囁いた。
「ところで、殿下。……昨夜の私のお願い、覚えていらっしゃいますわよね?」
私は彼の腕をそっと抱き寄せると、薄い寝間着越しに、双丘を「むぎゅっ」と押し付けた。
「……っ。……ああ、宝物庫のことか」
そう。昨夜、私はもっともらしい理由で彼にお願いしたのだ。 歴代の皇室が歩んだこの国の歴史を、もっと深く学びたい。宝物庫にある至宝に触れれば、より殿下の妻に相応しい教養を身に付けられるはずだ――と。
「……しかし、あそこは原則、立ち入りを禁じられた聖域だ。……許可を出すにも、相応の手続きが……」
殿下は一瞬、公務上の判断を下そうとして眉を寄せた。
私は彼の手を取ると、寝間着の隙間から露わな胸元へと、迷いなく直接押し当てた。
「……っ!? ……ソ、ソフィア……っ」
カイル殿下は弾かれたように息を呑んだ。彼の頬は赤く染まり、その視線は隠しきれない欲望を孕んで、私の胸元へと吸い寄せられていった。
「……お、お前がそこまで……その、熱心に学びたいと言うなら、無下にはできん。……分かった。俺が自ら案内しよう。お前専用の通行証も手配する」
「本当? 嬉しいですわ、カイル殿下♡」
(……よし。あっさりと落ちたわね)
私は感激したように、彼の胸板に顔を埋めた。 殿下は満足そうに私の背中に腕を回し、愛おしそうに髪を撫でている。
(お宝が私を呼んでいるわ。宝石や貴金属……。どれを『お土産』に持ち出すか、しっかり下見させてもらうわね♡)