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触れたくて、触れられなくて

1 - 今日も隣にいてくれるだけで

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2025年05月14日

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第一話:今日も隣にいてくれるだけで







「先輩、ただいま〜っ」


「うるさい。ドア開けてすぐ叫ぶなって言ってるだろ」


蓮はキッチンに立ちながらも、ちゃんと陽翔の帰宅を迎えてくれる。

料理をする手は止めない。けど、エプロンの下の耳が、ほんのり赤い。


「ねぇ、今日なに作ってくれてんの? 先輩のご飯、まじで世界一うまいから楽しみすぎる!」


「……お前、褒めれば出てくると思ってるだろ」


「だって実際そうじゃん? 好きだもん、先輩のことも、ご飯も」


「……っ!///」


蓮は明らかに動揺しながら、味噌汁の味見に逃げた。

(好き、って言っただけであんなに反応するんだもんな…かわいすぎかよ)



風呂上がり、リビングでテレビを見ながら並んで座るふたり。

陽翔は自然に蓮の肩に頭をもたれかけた。


「……おい、近い」


「んー、だって先輩あったかいもん」


「重いっての」


そう言いながらも、蓮はそのままにしてくれる。

陽翔は、その小さな優しさが胸をくすぐる。


「こうしてるとさ、ほんとに俺、先輩と一緒に住んでるんだなって思う」


「なに、今さら…」


「夢みたいだなってこと。先輩の隣で、こうやって時間過ごせるのが」


蓮は少しだけ、陽翔に体を預け返す。


「……バカ。夢だったら、殴って起こしてやるよ」

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