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休日、ふたりでまったりゲームタイム。真剣勝負の空気の中、藍がニヤッと笑う。
「なぁ祐希さん?勝ったらご褒美ちょうだい♡」
「……は?」
「キスでも、ハグでも、好きって囁いてくれてもええよ?」
「じゃあ、俺が勝ったらマッサージ(意味深)してもらおうかな」
「ふふ。ええで。ちなみに俺が負けたら、慰めてな?」
「甘やかしてもらう気満々じゃん」
「そらそうやん。俺、祐希さんには勝っても負けても甘えたいんやもん」
結局、勝ったのは藍。
そしてすぐに、ゲームのコントローラーを置いて膝に乗る。
「ご褒美……キスがええな」
「ったく、やりたい放題かよ」
「祐希さんだけには、やりたい放題やねん」
藍はにこっと笑いながら、祐希の膝に座ったまま顔を近づける。
その瞳が「ほら、はよして」と訴えていて、祐希は思わず苦笑した。
「ほんと……、甘ったれめ」
そう言いながらも、祐希はゆっくりと藍の頬に手を添える。藍が嬉しそうに目を細めた瞬間、唇が触れた。
「ん……」
一瞬のキス。でも、藍がちょっと不満げに唇を尖らせる。
「ん〜、もうちょい長くてもええんちゃう?」
「欲張りすぎ」
「祐希さん相手やったら、いくらでも欲張りたいんや」
その正直すぎる言葉に、祐希は小さく息を吐いてから、今度はしっかりと抱き寄せて深く口づけた。ゲームで勝ったご褒美なんて名目はいらない。ただ、藍が欲しがるから応える。
「これやから祐希さん、大好きやねん」
「はいはい。もうゲームどころじゃないな」
「最初っからゲームなんて口実やもん♡」