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森に入ったことを、今も少し後悔している。
立ち入り禁止の柵を越えたのは、
ただの好奇心だったんだ。
奥へ進むほど、 音が消えていって、
虫の声も、風の音もないんだ。
代わりに、
どこからかずっと視線を感じていた。
昼間だったけど、それがあまりにも怖くって。
僕は振り向いたんだ。
なにかいるんじゃないかって。
まあ、なんの音もしないから、
流石に誰も居ないと思ったんだが…。
振り向いたとき、
木々の隙間に丸い影が立っていた。
顔はない。
大きさは…多分だけど、
30センチメートルくらいだったと思う。
全体は見れなかったが、
細い光が横一線に浮かんでいた。
多分、目だと思う。
何故あんな化物…。
そう思った瞬間、
森の音が完全に消えた。
そう。確かに、目が合ったんだ。
あれから夜が怖い。
部屋の隅が、 妙に暗く感じるんだ。
電気を消すと、
そこに細い光が浮かぶ気がして。
僕は昨日行った森の場所を調べようと
スマホを開いた。
写真フォルダに、
見覚えのない一枚があった。
暗い森。
その中央に、丸い影。
そして奥に、
もう一つ、光。
いや、
一つじゃない。
なんだよこれ…。
こんなの、撮った記憶なんてない。
特徴からして、昨日行った森と同じだ。
森の奥には…あんな化物が沢山いるのか…?
行かないほうがいい。
分かっているのに、
確かめずにはいられなかった。
だって、気になって仕方がなくて
眠れないのだから。
森の奥は相変わらず静かで、
何の音も聞こえなかった。
あの場所に着く。
地面に、 無数の円形の跡が残っている。
明らかに人の足跡じゃない。
円が、円を囲んでいる。
その中心に立った瞬間、
背後で枝が折れた音がした。
この森で初めて、音がした。
僕は反射的に振り向く。
丸い影が 一つ立っている。
昨日見た化物だ。
今度は、 目が一つだけ光っていた。
ここで逃げるべきだったんだ。
でも、好奇心に負けて 手を伸ばしてしまった。
指先が化物の影に触れた瞬間、
視界が反転して…
打ち上げられたみたいに。
魂だけ、いや、視界だけが森の上へ移動した。
自分が中心に立ち、
丸い影に囲まれている。
上からだと、状況がよく見えた。
その中央に、
もう一つ丸い影がある。
目が二つ光っている。
僕だ。
それが、
こっちを見上げた。
また、目が合った。
翌日、 彼は帰らなかった。
捜索隊の捜索によると、
森の奥の開けた場所に、
無数の円形の跡が残っていたという。
その中心に、 スマホが一つ。
最後に撮られた写真があったそうだ。
暗い森。
丸い影。
そしてその中央に、 立っている 誰か 。
顔はなく、
細い光が横一線に浮かんでいる。
夜になると、
森の奥がわずかに明るく見えるらしい。
細い光が、
またひとつ増えたと噂されている。
数日後あの森に、
また人が入っていったそうだ。
読み切りいかがでしたか? スマホのフォルダ、皆さんは大丈夫ですか…?
そして、実はあのオリーブ型の化物、僕なんです!
これから絵やゲーム制作など、創作活動を頑張っていきたいので、ぜひ応援よろしくお願いします!👁️🌿