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俺はポケットにしまってある地図を取り出し3人の方に向けて広げる。

ヘックス「これがこの世界の世界地図だ。」

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3人はお互いの顔を見ながら地図をジロジロと見る。

のあ「全体的に茶色ですね。」

ヘックス「ああそうだ、殆どの土地が荒地と不毛な砂漠だからな。肥沃な土地はそんなにないんだ。」

ヘックス「中にはレーザーが降りそそぐ地域、酸性雨がずっと降り続けている地域などの特徴的な地域がある。」

3人は驚いたような顔をしている。

えと「ヘックスさんはさっき言ってた地域には行ったことあるんですか?」

ヘックス「レーザーが降りそそぐ地域なら何回かな。」

「「「へぇ〜」」」

ヘックス「そしてこの世界は主に3つの大国に支配されている。」

ヘックス「まず1つ目の国家が都市連合だ。」

るな「都市連合?」

ヘックス「簡単に言えばこの世界に点在する都市の連合体国家だ。この国は主に大陸北東部や南部各地に領土を持ってる。」

ヘックス「正直住むならこの国が1番マシだぞ、なんて言ったってこの国では金が全てだからな。」

えと「金が全ての国?」

ヘックス「そうだ。金さえあればどんな種族だろうが差別はされない、性別も関係ない、自由に暮らせるし頑張れば貴族にだってなれる。」

「「「貴族!?」」」

ヘックス「ああそうだ。まあ逆を言えば金がなければこの国では暮らしていけないし奴隷としてひぃひぃ言いながら働かないといけない。今のアンタらのようにな。」

3人に顔が少し曇るが俺は話を継続する。

ヘックス「それとこの国には皇帝が存在している。」

のあ「皇帝もいるって昔のヨーロッパの国みたい。」

えと「そうだね。」

ヘックス(ヨーロッパ?アイツらの世界の話か)

ヘックス「まあ、皇帝は世襲制じゃなくて貴族達による推薦で決まるから皇帝自体に権力はあんまりない。」

るな「なんで?」

ヘックス「それは俺にもわからん。」

ヘックス「わかっているのは今の皇帝はテングって奴がしていることだ。」

るな「テング…..」

えと「ヘックスさんは会ったことありますか?そのテングって言う人に。」

ヘックス「残念ながら一度もない、会ってみたいとも思わんがな。」

のあ「なんでなんですか?」

ヘックス「そのテングって言う皇帝あんまり評判良くないんだよ。聞いた噂じゃ愚帝で貴族達の傀儡らしいし。」

えと「でも百聞は一見にしかずって言いますよ?」

ヘックス「なんだそれ?」

のあ「聞いただけでわかった気にならず、実際に自分の足で現地に出向き、自分の目で確かめることが大切ってゆう意味です。」

ヘックス「へぇ〜そんな言葉があるのか。」

ヘックス「ならいつか機会があったら会いにいくとするよ。」

えと「それいつになるんですかね……」

ヘックス「さぁな。」

ヘックス「まあ、都市連合に関してはこれぐらいでいいだろ。次はホーリーネーションについてだ。」

ヘックス「ホーリーネーションは大陸中央部の肥沃な牧草地帯を領土に持ってる宗教国家だ。現在俺らがいるのもこのホーリーネーションだ。」

のあ「宗教国家…..」

えと「「オクランの任務を果たせ!」とか「ナルコの魔女め!」って言ってきてる時点でなんか宗教感あるなぁとは思ってたけど。」

るな「実際に聞くとなんか怖い。」

ヘックス「ホーリーネーションはオクラン教とゆう宗教を最高理念として奉じ、この国を治めているのがホーリーロードフェニックス62世だ。」

のあ「ホーリーロードフェニックス62世?」

ヘックス「ホーリーロードフェニックスの62代目だよ。」

えと「62代目!?」

るな「徳川より4倍代がある!!」

ヘックス(徳川って誰だ?)

3人の話を聞いていると向こうの世界も気になってくるな。

ま、聞くことはなさそうな気もするが…..

ヘックス「フェニックスはオクランの預言者であり宗教的指導者でもあるのさ。」

のあ「さっきから言ってるオクランってゆうのは神の名前ですか?」

ヘックス「そ、奴らが信仰する神の名前だ。そして光の神とも言われてる。それがオクラン教だ。」

ヘックス「オクラン教については俺も正直詳しいことは知らん。わかっているにはこの宗教の教義によってこの国では極端な男尊女卑があることくらいだ。」

のあ「戦前の日本みたいですね。」コソコソ

えと「今でもちょっと残ってるけどね。」コソコソ

ヘックス「現にアンタらが労働してる時周りの奴隷も女性ばっかだっただろ?」

のあ「周り見る余裕と体力がなかったので…..」

ヘックス「つまりわからないと。」

のあ「はい。」

ヘックス「まあ、明日にはまた労働に連れていかれるだろうからその時確認してみたらいいさ。」

えと「私行きたくない。」

るな「るなも。」

ヘックス「頑張れそれしか俺には言えん。」

ヘックス「話を戻すか、それとこの国では人間の男性以外の種族も毛嫌いしてるから正直暮らすにはオススメできない。」

えと「なんで男性には厳しくないんですか?」

ヘックス「これも宗教が影響してるのが原因だ。奴らの宗教では「人間の男性はオクランを模した存在であり、光の使者である」とゆう教えがあるからだ。」

「「「……..」」」

ヘックス「女性は闇の神であるナルコを模した存在であるとゆう教えのせいで男性に従順でないとこの国では生きていけない。」

ヘックス「ホーリーネーションについてはこれぐらいだ。」

ヘックス「最後にシェク王国だ。」

ヘックス「シェク王国は大陸西部に領土を持つシェクと言われる戦士部族の王国だ。」

ヘックス「奴らは戦いの中で死ぬことが名誉で逃げることを恥だと考えている戦闘民族だ。」

ヘックス「まあ、今のトップであるエサタ女王になってからは穏健派強硬派にわかれてるようだがな。」

のあ「ドラゴンボールのサイヤ人みたい」

えと「私もそれ思った。」

ヘックス「正直俺があんまりシェク王国を知らないからこれ以上詳しいことはわからん。」

ヘックス「だが奴らはずっとバグマスターと呼ばれている武人と戦い続けている。」

のあ「バグマスター?」

るな「誰?」

ヘックス「コイツに関しては誰も詳しいことはわかっていない正体不明の武人なんだ。」

ヘックス「わかっているのはシェク王国の宿敵でかれこれ数百年以上は戦っているらしい。」

「「「数百年以上!?」」」

えと「何もんそれ!?」

のあ「えぇ〜やばぁ!?」

るな「え〜〜〜!?」

ヘックス「俺が話せるのはあと第一帝国と第二帝国、種族などのことだがアンタらの食事も終わったようだし今日はここでおしまいだ。」

えと「えーもうちょっと聞きたい。」

ヘックス「すまんがもう喋り疲れたから休憩がてら寝かせてくれ。」

えと「うーんわかりました。」

のあ「私もお腹一杯になって眠くなってきたから丁度いいです。」

ヘックス「よし、じゃあそうゆうことでお休み。」

俺はすぐに眠りについた。

えと「じゃあ私も寝るか。」

るな「るなも寝るー。」

ヘックス「…….」

のあ「…….」

えと「…….」

るな「Zzz…..」

全員が寝たことによって無音になる室内。

現在時刻午後12時28分










午後21時53分

ヘックス「ん?ん〜〜〜はぁぁぁよく寝た。」

俺は目を擦りながら眠りから目覚める。3人の方を向くとまだ寝息を立てながらぐっすりと眠っている。

すっかり周りが暗くなってるので俺は時刻を確認する。

ヘックス(午後21時55分か。もうすぐで奴隷達が帰ってくるな。)

俺は脱獄計画成功に向けて午前00時に計画第1段階である「装備の回収」を決行することを決めていた。

ヘックス(それまでまだ2時間以上も時間があるなどうしようか。)

俺は寝ると暫くは寝られない体質だった為暇つぶしをすることにした。

ヘックス(暇つぶしって言っても羊を数えるだけどな。)

ヘックス(羊が一匹、羊が二匹、羊が三匹、羊が……)




午後23時49分

ヘックス(流石に17582まで数えたらもういいだろ。今は…おっ!もうすぐで00時くるじゃないか。)

ヘックス(さて、少し早いがもうやるか。)

俺はまた檻の鍵をピッキングで解錠して檻の外に出る足枷は檻の中に置いていく。

家にいる歩哨の奴らとのあ、えと、るなの3人はぐっすり寝ている。

ヘックス(歩哨はともかくアイツら寝過ぎじゃね?もう11時間以上寝てるぞ。まぁ眠ってる方が動きやすいからいいか。)

俺は*そろりそろり*とドアの前に向かいゆっくりとドアを開け外に出ていく。

ドアを閉めた後も忍び足で歩哨達の宿舎へ向かう。

周りを*キョロキョロ*と見て警戒しながら慎重に進んでいく。万が一ここで発見されたら俺の人生は終了、お先真っ黒だ。

そしてたまーに労働中に逃げ出そうとして歩哨にバレて磔にされている奴隷がいるが今夜は俺の見える範囲ではいないようだ。

朝や昼は労働の音でうるさいリバース鉱山だが夜は一切が音がない。耳に響くのは自分の地面を踏む足音と呼吸音のみ。

*ザクザクザクザク*と小石の音と呼吸音を挟みながら宿舎へと確実に進んでいく。

そして誰にも見つからずに歩哨どもの宿舎の前に到着した。

俺は入る前に息を整える。

すぅぅぅぅはぁぁぁ…..すぅぅぅぅはぁぁぁぁ

ヘックス(…..行こう。)

俺は覚悟を決めて宿舎の扉を開け中に入っていった。

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