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騎士様。
という言葉に憧れていた記憶がある。
身近で、騎士様になるという人が居て、
その人はとても優しくて、格好よくて。
いつもいつも、俺の隣にいてくれた。
勿論、俺も騎士様になりたかった気がする。
でも、俺の憧れている騎士様は、
才能 というものが居るらしい。
俺には、とても辛いことにしか感じられなかった。
表では、格好よくて皆のヒーロー。
裏では、努力の毎日。
俺だって、なれるはずなのに。
hr「yaくん?」
声をかけられて、ハッと意識を戻す。
どうやら、夢を見ていたようだ。
全く、なんだよ騎士様って。
この時代に、そんな職は無いだろ。
異世界でしか聞かないよ。
なんてことを思いながら、目を擦る。
hr「ほら、歴史の授業終わったよ」
tt「放課やで、遊ぼーや」
ya「そうだな!」
立ち上がり、教室を出る。
窓側の、urの席が、雨で濡れているのを見た。
rn「うわぁぁんッ、、」
na「…ッ、、、」
et「ぐすッ…」
mf「ど、どうしたの!?」
ya「なんで泣いてんの?」
どうやら、女子組のお揃いの指輪が
無くなったらしい。
今日の朝に落としたのだと。
rn「こんな雨じゃッ、どっかに飛ばされちゃうッ」
na「…ッ、、」
jp「どったの〜?」
廊下の奥から、jpがやってきた。
ya「指輪を無くしたんだって、」
hr「探しに行きたいけど、この大雨じゃ、」
jp「…そう、、」
jp「urを見なかった?」
jpは改めて聞いてきた。
ur?
アイツなら、朝会ってから見てないな。
そういえば、教室にも居なかった。
こんな大雨で外にいる事は信じられないし。
家なんじゃないかと思い、伝える。
jp「…そっか、」
jpは、フードを被って、外へと出た。
ya「な、なにしてんの!?」
jp「urの家行ってくる」
hr「なんで、アイツなんかの家に…」
jp「…俺にだけしか、分からないよ」
そう言うと、jpは走っていった。
別に、urに興味なんてない。
なのに、何故か。
胸騒ぎがした。
ぞわっと腕がピリつく。
嫌な予感がするんだ。
見覚えがあるこの状況。
大切な人という存在が、消えかかっている。
なんでかは分からない。
だって、urなんかだよ。
俺が大切なんて思うか?
でも、それでも。
俺達も、jpを追いかけるように走り出した。
~ 次回最終回 ~
コメント
8件
もぉおお、テスト期間なのに物語最高すぎるからタップする手が止まんないじゃないですかあああ泣
えっ最終回? ということは記憶が戻ってるのではる
え?最終回?!ガチすか、楽しみすぎて心臓が口から出てきそうなんですけど!?yaくんも徐々に前世に関与してきてほんま楽しみ!