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夕闇がせまり・・・ひんやりと闇夜とともに寒さがあたりに漂ってきた
昼間の太陽に温められたアスファルトからは、鉄と埃の匂いが混ざっていた
いったいどれほどこの地面に横になっていただろう、私は叩きつけられたアスファルトから徐々に体を離し、自分がどれほど怪我を負ったのか確かめた
背骨は少し動かしただけでも痛い、そして後頭部と殴られた顎・・・・
舌を動かして歯が折れていないか確かめた、ゆっくりと起き上がり地面に座ると、子宮のあたりに激痛が走った
しかし最大の恐怖は、彼が再びドアを開けあの中に引きずり込まれることだ
とにかくここから離れなければ・・・・
私は口の中にたまったしょっぱい液体を吐き出した、それには血が混じっていた
頭の中で渦巻く暴力的なイメージをどこかにやり、とりあえず今の自分を見つめてみた
財布もない、上着もない、スマホも、靴さえない、そして下着は履いていない・・・・
これではまるでレイプされた女性だ、むきだしの足をみるともう笑うしかなかった
家から放りだされた猫のように、彼に許しを請て家の中にいれてもらうのを、ここで膝を抱えて待つしかないのだろうか・・・・
私は彼にこれからも「自分が悪い」と、何度も謝り彼の機嫌をとって暮らしていくんだろうか
そして今回みたいに殴られてボロボロになっても、まだ許してくれと懇願するのだろうか・・・・
私は疲れ果てていた、気が付くとふらつく足で立ち上がり、最後に家のドアを見つめた
「あなたなんか・・・もう知らないんだから・・・」
そう言葉を吐き捨てると、私はふらふらと道路に向かって歩き出した