─────────ガチャ…
「ただいま〜…」
そう言い、いつものように慣れた手つきで
家のドアを開ける。
その先に地獄が待っているとも知らずに
燃えていた。
私の、───の大切な家が。本当に一瞬だった。料理をしていたメテヲにあの人たちが
急に殴りかかって…それで…
私が、止めれば良かった。でも、どうやって?私なんて何も出来ないのに
そうやって私が突っ立ってる間に
みんな私を置いていく。怖くて…怖くて
声も出なかった。包丁をもったお兄さんたちが私の全部を壊した
最初は抵抗してたメテヲもそのうち
動かなくなった。お兄さんたちは私なんて
見えてないみたい
立ってるだけで死にそうで、熱くて
誰かに助けて欲しかった。
私を助けてくれる人なんて1人もいないのに
お部屋の中は赤一色だった。
血と、炎が混じってぐしゃぐしゃで、 汚い赤
お兄さんたちは「やっべ〜w」って言いながらどっか行っちゃった。
───はそのまま自分の部屋で死んじゃった
『ルカ兄、死んじゃった』
どっかの病院の真っ白なベッドの上。
今まで見たことないぐらいに真っ白な
ベッドだった。
真っ白の上に、真っ黒があった。
元々はすっごく綺麗な肌色だったのに。
私に、生きる理由をくれていたのに。
あーあ、約束、破られちゃった。
一生一緒にいるって約束したのにさ
横に、並んでねかせられてるメテヲ、
全身赤と黒で染まってて、汚い色。
キラキラ輝いてた髪とおめめ、真っ黒けっけ
あれ?人間って腕って1本だっけ?
まあどっちでもいっか
後で、包丁のお兄さんたちが来た。
きったないお顔。肌色だけど、吐き気がする一応、謝りに来たんだって
謝る気なんて無いくせに
『謝るぐらいだったら死んでよ』
心の底からそう思った。
気づけばあの時お兄さんたちが振り回してた包丁を差し出してた
驚いてた。お兄さんたち
自分がやったくせに、なんで驚くの?
慌てて「隠せ!」って言ってきたけど
なんで?警察にバレて逮捕されたくないん
だったら死んじゃえばいいじゃん
ってか、これを事故って事にしてる
警察も死ねば?
あの時、何も出来なかった私も…
『死んじゃえ♪』
─────────グサリ
気持ち悪い鉄の感触がお腹に入り込んでくるああ、死ねばルカ兄たちに会える。
また2人…3人で楽しくおしゃべり
したいな。早くルカ兄に撫でてもらいたいな
抱きしめてもらいたいな…
遊んでもらいたいな
褒めてくれるかな、私のこと
ルカ兄たちが居なくなってから私、
こんなに頑張ったんだもん
みんな、私のこと変だって言うし、
ルカ兄とメテヲを殺したのは私だって言うし私、本当にやってないのに
本当に悪いのはあいつらなのに
色々考えてたら目の前、真っ暗になっちゃった。もう、目だって開けてなくていいよね
立ってなくていいよね、生きてなくて
いいよね
コメント
5件
これは大丈夫なのか!?
ちょいちょい待て待てあかんあかん完全に鬱になるって闇しか見えないんよ