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女体化です。ただえっちするだけの話
薄暗いカーテンの隙間から、午後の柔らかな光が細い線となって床に落ちている。静まり返った寝室には、二人の重なり合う鼓動と、密着した肌が擦れる微かな音だけが響いていた。
中也はベッドの上に座り、その股の間に太宰を収めている。背面から抱きかかえるような形は、太宰の視界を奪い、背後から迫る中也の気配をよりいっそう濃密にしていた。太宰の背中が中也の逞しい胸板にぴたりと預けられ、中也の腕は鎖のように彼女の細い腰を回されている。
「……ねぇ、中也。少し、強すぎないかな」
太宰の声は、どこか震えていた。中也の指先が、シャツの裾から這い入り、吸い付くような肌を直接なぞっているからだ。中也は答えず、代わりに太宰の胸を下から掬い上げるようにして、手のひら全体でその重みを確かめた。
「黙ってろ。お前が柔らかすぎるのが悪いんだよ」
低い声が耳元で弾ける。中也の指先は、布越しではなく直接、太宰の膨らみを探り当てた。指の隙間からはみ出る柔らかな肉を、彼は慈しむというよりは、自分の所有物であることを刻みつけるように、執拗に揉みしだいた。
「あ、……んっ、……っ」
太宰は慌てて口元を抑えた。彼女は人一倍快楽に弱い。中也の指が少し動くだけで、背筋を電流が走ったような衝撃が突き抜け、全身が小刻みに震え始める。漏れ出しそうな声を必死に喉の奥で殺し、肩を小さく竦めて耐える。その余裕のない姿が、中也の独占欲をさらに煽った。
中也の手は胸を離れ、次は太宰の太ももへと伸びた。短い部屋着の裾を捲り上げ、露わになった白い内腿に、節くれだった指が食い込む。最も柔らかい付け根のあたりを、手のひらで圧迫しながらゆっくりと円を描くように愛撫する。
「……っ、ふ、……ぁ、……中也、……」
「なんだよ。声、我慢してんじゃねぇよ。お前のそういうとこ、余計に煽るんだって分かってねぇのか」
中也は意地悪く、太ももの内側にある、敏感な一点を指先で強く弾いた。太宰の体がびくんと跳ね、逃げ場を求めてシーツを掴む指に力がこもる。背面から伝わる中也の熱い体温と、硬い感触。太宰は翻弄されるがまま、濁った瞳で宙を見つめていた。
中也の手は太ももから、さらにその奥、太宰の臀部へと回り込んだ。丸みを帯びたそこを、鷲掴みにするようにして力を込める。柔らかな肉が中也の指の間で形を変え、沈み込む。彼はそのまま、太宰の腰を強く引き寄せ、自分の股間に彼女の臀部を押し付けた。
「っ、……は、……ぁ、……だめ、……やめて、……っ」
あまりにも容赦のない愛撫と、逃げ場を塞がれた恐怖。情緒が不安定な今の彼女にとって、この快楽は安らぎであると同時に、自分を根こそぎ奪い去っていく暴力のように感じられた。中也の愛が重すぎて、苦しい。その苦しさに耐えかねて、太宰は縋るような声を漏らした。
「やめて……お願い、中也、……もう、やめて……」
その言葉が落ちた瞬間、体温の塊だった中也が、一気に冷え切ったように感じられた。中也はぴたりと動きを止めると、絡めていた腕をあっさりと解き、太宰の体から離れた。
「嗚呼、そうか。……じゃあ、もういらねぇな」
中也の声は、驚くほど冷淡だった。彼はベッドの端に腰掛け、背中を向けたまま、突き放すように言葉を続ける。
「いらねぇって言ったのはお前だろ。嫌な相手にいつまでも触れてるほど、俺も暇じゃねぇんだよ。……勝手にしろ」
その瞬間、太宰の心臓は凍りついた。 中也の腕がなくなった場所から、冷たい空気が入り込む。肌に染み付いていた彼の熱が、急速に奪われていく。見捨てられる。このまま、彼は自分を置いてどこかへ行ってしまう。その予感が、彼女の全身を縛り上げた。
「……え……?」
太宰の思考が停止する。今さっきまでの快楽の余韻など一瞬で吹き飛び、代わりに底知れない孤独と恐怖がせり上がってきた。
「待って、中也……どこに、行くの……?」
中也は振り返りもせず、立ち上がろうとする。その背中が、これまでで一番遠くに見えた。太宰は半狂乱になりながら、ベッドの上を這うようにして、中也の背中に縋り付いた。
「嫌……嫌だよ、中也……! ごめんなさい、嘘、嘘だから……っ!」
震える指先が、中也のシャツの裾を強く握りしめる。太宰の瞳からは、大粒の涙が溢れ出した。彼女にとっての中也は、自分をこの世に繋ぎ止める唯一の存在だ。彼に拒絶されることは、存在を消されることと同じだった。
「捨てないで、……私を一人にしないで……っ! お願い、中也……捨てないで……!」
太宰は子供のように声を上げて泣きじゃくった。中也の広い背中に顔を押し付け、涙と鼻水でシャツを汚しながら、必死に許しを乞う。余裕も、誇りも、何もかもをかなぐり捨てて、ただ彼の体温を求めた。
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「……捨ててほしくないなら、どうすればいいか分かってんだろうな」
中也はゆっくりと振り返った。その顔には、先ほどの冷淡さは微塵もなかった。代わりに、獲物を追い詰めた猛獣のような、獰猛で、歪んだ喜びに満ちた笑みを浮かべていた。
「捨ててほしくないなら、お前の方から請い願えよ。俺にどうしてほしいんだ。言ってみろよ、太宰」
中也は泣きじゃくる太宰の顎を、強引に持ち上げさせた。涙で濡れた彼女の瞳に、中也の逃げ場のない執着が映り込む。
「……っ、……だ、……だいて、……中也、……私を、抱いて、……どこにも、いかないで……」
太宰の震える告白を聞き届けた中也は、ニヤリ、と残酷に笑った。彼は再び太宰を背面から抱き込み、今度は先ほどよりもずっと強く、彼女の体を自分の胸の中へと引きずり戻した。
「お前から言ったんだ。……もう、後悔しても遅いからな」
中也の手が、再び太宰の胸へと伸びる。今度は先ほどよりもずっと乱暴に、そして容赦なく、彼女の柔らかな肉を蹂躙し始めた。太宰はもう声を我慢することすらできず、中也から与えられる暴力的な快楽の波に飲み込まれていく。
「あ、……っ、ん……!」
中也の指が、太宰の太ももを割り、その奥深くまで侵入する。太宰の体は熱く、ひどく濡れていた。中也は彼女の耳元に唇を寄せ、熱い吐息とともに囁く。
「ほら、こんなに濡らしてんじゃねぇか。捨てられるのが怖いなら、俺がいないと壊れちまうくらい、その体に俺を刻み込んでやるよ」
「……っ、……あ、……ぁ……」
太宰は中也の腕の中で、激しく背中を逸らした。背面座位の体勢は、彼女の重心を完全に中也に預けさせる。中也の逞しい胸板が背中に当たり、その心音さえも自分の背骨に響いてくるようだった。
中也の手は、太宰の臀部を持ち上げ、自分の腰に彼女を密着させた。重なり合う肌と肌の間に、隙間などどこにもない。中也は彼女の首筋に鋭い歯を立て、あえて痕を残すように強く噛んだ。
「痛、……い……、ちゅ、や……」
「痛ぇか。……それがお前が俺に執着されてる証拠だよ。一生、消えねぇようにしてやる」
中也の指が、太宰の最も敏感な場所を執拗に弄ぶ。太宰の口から、掠れた甘い悲鳴が漏れた。彼女の視界は白く染まり、中也という絶対的な熱に溶かされていく。
情緒不安定な心が、中也の独占欲によって逆説的に安定していく。自分をここまで狂わせ、見捨てず、支配してくれるのは、世界中で中也だけだ。その事実が、彼女を暗い多幸感で満たしていく。
「あ、……ん、……中也、……中也ぁ……っ」
「嗚呼、いいぜ、もっと呼べ。お前の全部、俺が飲み込んでやる」
中也の愛撫は止まらない。胸の柔らかさを捏ね、太ももの内側を執拗に攻め、臀部を叩くように撫でる。太宰はもう、彼の手から逃れる術を持たなかった。
薄暗い部屋の中に、二人の乱れた吐息と、秘めやかな水の音が響き続ける。太宰は、自分を壊すほどに強く抱きしめる中也の腕の中で、ようやく本当の安らぎを見つけたように、その熱に身を委ねた。
見捨てられる恐怖も、孤独も、中也が与える快楽の渦の中に消えていく。太宰は意識が朦朧とする中で、ただ一人の名を呼び続けた。自分を捨てない、たった一人の神様の名を。