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私にぴったりだわ。
彼女はそう思った。
彼女の人生は波乱万丈だった。
しかしそれでもなお、彼女には余裕があった。
なぜなら彼女にとって、人生とは楽しむものであって苦しむものではなかったからだ。
自分の人生の主人公は自分なのだから、自分は主人公らしく生きればいいのだ。
それが彼女の信念であったし、その通りの人生を送ってきたつもりである。
だから彼女はいつも明るくて前向きだし、どんな困難にも立ち向かっていける強さがある。
それにしても最近になって急に忙しくなってきた気がする。
今日だってもう夕方だというのにまだ何も食べていない。
このままだと夜までお腹が減ったままになってしまいそうだ。
彼女は急いで近くのコンビニへ向かった。
店内に入ってすぐ、雑誌コーナーで足を止めた。
表紙に写っているモデルがあまりにも美人だったので思わず見入ってしまったのだ。
よく見ると知っている顔だったが、名前までは思い出せない。
しかし、向こうはこちらを知っているらしい。話しかけてきたのだが……。
「お前らこんな所で何してんだ?」
そう聞いてきた男は、かつて同じクラスだった友人の一人だ。
「あーいやぁ別に何も……」
曖昧に言葉を濁すと、「ふ~ん、そっか」と言い残しどこかへ行ってしまった。
「あの時、ちゃんと名乗っておけば良かったかな……」
後悔先に立たずとはまさにこの事だと痛感させられた瞬間であった。
運命の歯車が回り出す。
運命はやがて一つの道を示す。
その道を歩めば必ず破滅するという事を知らずに。
―――「死」へと続く一本の道程を……。
その日、俺はいつも通り学校へ行き授業