テラーノベル
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第一章「始マリのチャイム」
渡辺翔太「なぁ、今日の放課後って何か予定ある?」
目黒蓮「ん?いや、特には……。どうしたの?」
佐久間大介「もしかしてまた肝試しとか言い出すんじゃないの〜?」
深澤辰哉「まさか、先週のあれで翔太がビビったの、まだ根に持ってるとか?」
渡辺翔太「うるせぇ!そういうんじゃなくてさ、なんか……また“同じ日”を過ごしてる気がするんだよな」
向井康二「え、デジャヴってやつ?それとも…タイムループ!?」
阿部亮平「タイムループって簡単に言うけど、根拠は?」
宮舘涼太「……翔太、何度目だ?この放課後を迎えるのは」
渡辺翔太「……少なくとも、“8回目”だ」
岩本照「……マジか」
第二章「記憶を持つ者たち」
目黒蓮「ちょっと待って、それって俺ら全員じゃなくて……翔太だけってこと?」
渡辺翔太「いや、それがさ。お前らの反応も、だんだん変わってきてる」
阿部亮平「記憶の断片が残ってる、ってことか。何か引っかかってた理由がわかった気がする」
佐久間大介「俺、昨日夢でさ……“教室が真っ赤に染まる”とこ見たんだ。誰かが倒れてて」
深澤辰哉「……その夢、俺も見た」
向井康二「うちのクラス、ヤバいことに巻き込まれてる……?」
岩本照「ループしてるのが本当なら、“ループの原因”があるはずだろ。それを見つけないと」
宮舘涼太「つまり……この放課後に何かが起きる。誰かが死ぬ。それを止めなきゃならない」
渡辺翔太「そう、“同じ放課後”の中で、誰かが“犯人”なんだ」
第三章「封鎖された校舎」
阿部亮平「今日の放課後、試してみよう。校舎の外に出られるか」
目黒蓮「え、どういう意味?」
阿部亮平「ループの中心がこの“旧校舎”なら、外に出ればループが止まる可能性がある」
佐久間大介「ほいほいほ〜い!やってみようぜ!」
向井康二「……ドアが、開かへん」
岩本照「窓も全部……鉄格子が?今までこんなんなかっただろ」
深澤辰哉「これって……俺たちを閉じ込めてるってこと?」
宮舘涼太「“誰かが”、この状況を作ってる。“意思”がある」
渡辺翔太「誰なんだよ……ループさせてるのは……!誰が……誰を殺そうとしてる!?」
第四章「歪ム友情」
目黒蓮「なぁ、みんなに聞きたい。最近、“クラスの誰か”に異変を感じたことない?」
佐久間大介「うーん……俺は気づかなかったけど、そういや向井が昨日、何か言ってたよな?」
向井康二「え?俺……言ったっけ?」
深澤辰哉「“なんでまたこの放課後なんやろな”って。覚えてない?」
向井康二「……ああ……そっか。あれ、夢やと思ってた」
岩本照「じゃあ、お前も記憶を持ってた可能性があるってことだな」
阿部亮平「少しずつ“感染”してるみたいに、記憶が広がってる。ループの核心に近づいてる証拠だ」
宮舘涼太「だがそれだけじゃない。昨日、お前らの机の上にあった“紙”……見ただろ?」
渡辺翔太「“次に死ぬのは、お前だ”って書いてあった……」
第五章「疑惑と決別」
深澤辰哉「おい翔太、本当のこと話せよ。お前……あの紙、見つける前に既に知ってたみたいな反応だったぞ」
渡辺翔太「……知ってたよ。5周目の時に見つけてた」
目黒蓮「じゃあなんで黙ってた!?信じてたのに……!」
渡辺翔太「違うんだ……信じてほしかったからこそ……!でも、俺自身も疑ってたんだよ……この中に、犯人がいるかもしれないって……!」
佐久間大介「誰かがこのループを意図的に繰り返してるなら、俺らの中に“黒幕”がいる」
阿部亮平「“最初に死ぬ”のは誰か。そこからこのループは始まったんじゃないか?」
宮舘涼太「そして、“全員が死ぬ”まで、終わらない」
向井康二「なぁ……もしかして……一番最初に死んだのって……オレ?」
岩本照「……お前、覚えてるのか?」
向井康二「うっすらやけど……背中が熱くて、視界が真っ赤になって……“誰か”が……笑ってた」
第六章「黒幕ハ誰ダ」
阿部亮平「照、これ……カメラの映像。旧校舎に仕掛けられてた監視システムから抜き取った」
岩本照「……なんだこれ……“9回目”の放課後の映像……?」
目黒蓮「映ってるのって……お前だろ翔太!?なんでナイフなんか持ってんだよ!?」
渡辺翔太「ちょっと待って!これは違うんだ!俺じゃない、これは……」
深澤辰哉「嘘つけ!お前が犯人だったのかよ!全部、お前がやったのかよ!」
佐久間大介「やめろよっ!!翔太がそんなことするわけねぇだろ!」
宮舘涼太「……いや、翔太は犯人じゃない。“あいつ”の罠だ」
渡辺翔太「……舘様、わかってくれるのか……?」
宮舘涼太「だが、翔太。お前が“利用されている”可能性もある。無意識に、あいつに操られてるのかもしれない」
向井康二「……じゃあ“あいつ”って、誰やねん……!」
阿部亮平「この中にいる。最後のピースは……“照”だ」
岩本照「……やっと、気づいたか」
最終章「放課後ノ終焉」
岩本照「俺が、“最初に死んだ”んだよ」
佐久間大介「……え?」
岩本照「1周目、俺は階段から突き落とされた。でも、それじゃ終われなかった。“復讐”したかった」
目黒蓮「誰に……?」
岩本照「全員に決まってんだろ。誰も、俺を助けなかった。死んだのに、翌日には笑ってた。“俺がいない放課後”を、何事もなかったように」
渡辺翔太「違う……そんなつもりじゃ……!」
岩本照「だから、やり直してやったんだ。全員の“罪”を暴いて、“最後まで後悔させて”、終わらせてやるってな」
宮舘涼太「……ループを終わらせる方法は一つ。“加害者”も“被害者”も、“赦す”こと」
阿部亮平「照、君自身が一番苦しんでる。だからもう、終わらせよう」
岩本照「……赦せるわけ、ねぇだろ……!」
向井康二「じゃあ俺たちが赦す。お前を」
佐久間大介「お前の痛みも、ループも、全部一緒に背負う!」
目黒蓮「終わろう、照。この放課後を」
渡辺翔太「“明日”を、迎えよう」
(チャイムが鳴る)
エピローグ「初メテノ放課後」
目黒蓮「なぁ、今日の放課後……何か予定ある?」
渡辺翔太「ん?いや、特には……あれ?」
佐久間大介「どうした?」
渡辺翔太「いや、なんでもない……はは、変な感じ」
阿部亮平「……記憶はないけど、“確かに何かを乗り越えた”って、感じがするね」
岩本照「……そうだな。“初めての放課後”だ」
(完)
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