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宮様は、何も言わず中に入りセトの方を向き「セト、あなた全然本殿に顔を出さなかったでしょう?」宮様は少しあきれた感じでいい。
「セトが年明けの時、本殿に顔を出さないのは今に始まったことじゃないから今更なにも言わないけど、下の子達に示しがつかないから次の年明けの時は少しでもいいから、顔出してほしいのみんなセトが大好きだから。お願いね」
セトは小さく頷き「次の年明けの時は顔出すよ」顔を横に向け宮様に言った。
宮様は笑顔をセトに向けた。
私は、宮様の方へ向き直り「それにしても、今年もたくさんの参拝客が来ましたね。それに、見て下さいこの文。こんなにも大勢の人々から文がきました。」箱に入った文を渡すと口元を上げ嬉しそうに受け取り。
「すごく嬉しい。人々がこうして文をくれたり、私の所に参拝しに来てくれて、いつもたくさんの人達に助けられてるから!!」
嬉しそうに手紙を抱きしめる宮様に私も、嬉しくなり宮様を見ていると。
「フフッ…」
笑い声が聞こえたので聞こえてきた方に振り向くと狐の面を下げて、優しい目で宮様を見ていた。
やっぱり自分の主の前ではこんな風に優しく笑うんだな…いくら300年以上の仲だが、素で笑う
こいつを見るのは久しぶりだ..。
そんな事を思ってセトを見ていると、視線に気づいたセトがこちらに顔を向けた。
「なに?」セトは狐の面を下げたまま聞いてきた。
「いや、なんでもない」
「ふ~ん」と言い、立ち上がり宮様の隣に腰を下ろし、何枚か文を手に取り読み始めた。「相変わらず、すごい量だな…でもこれ、半分以上が悩み事だな」と。吐きすて持っていた文を下に置いた。
「宮、みや?」セトは、宮様を呼んでいるが答えずに文を真剣に読んでいた。
文を何通か読み終え小さく息を吐き、なにかを決意した表情になり隣に座っているセトに「大事な話があるから、セトも沖刃が座っているところに座って」