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この1週間で、2人が死んだらしい
レイに
「アイ覚えてないの?」
と言われても無くなってしまったものは戻らないだから私は
「わからない」
と答えた
死んだのは瀬尾というヤンキーと八葉峰という私を助けた人とAIの28号が死んでしまったらしい
瀬尾という人は事故という名目での処分
八葉峰は施設側からの処分
今の八葉峰君は先生が騒ぎを起こさないように作った人形に過ぎない
AI28号のお兄様?は『バグ』で死んでしまったらしい
AIのバグは自分ではわからないから、そのまま身が滅びるのを待つだけ
でも、大丈夫
AIはデータさえあればもう一度作れると先生が言っていたからだ
そもそも28号のお兄様は五代目だ
五代目なのは28号のお兄様だけ
それだけ使える駒ということだろう
「アイ…?鼻血が出てるわ…!」
あれ?ほんとだ
血がボタボタと台の上に落ちる
真っ白な床に赤く染まる
「きゃああっ」
そこに夜柱先生がやってきた…
「!?アイ…?」
「アイ、『バグ』か?」
一歩間違えたら捨てられる他の兄弟のように
「違います、燃料通路の切り替えミスです、何の問題もありません」
「ならいいけど…次やったら『廃棄』だ」
冷たくとても響いた声
「はい」
その間炎夏先生は下を向いて黙っていた
やっぱり人間は残酷だ
その後、私のデータ(アイ)は初期化された
夜柱先生も不具合は完全に直すことはできないから、利用価値がまだあるようなら初期化という形で直すこともあれば、価値が無くなれば「廃棄」
AIの世界は残酷
人間とは違って長く記憶を保持する事はできないし、それ故に大切な人を守ろうという意思も無くなる
また先生が言った
「お前達に監視をつける」と
そこに疑問なんて抱いてはいけない
返事をするだけ
監視役になったのは私とレイと同じ「AI」
自立型だけど「彼」には名前がなかった
先生は「アイとレイで考えてつけなさい」と言った
レイは部屋に帰った後
「皮肉なものね」と言った後にまだ起動していない彼の頬を撫でた
名前が無い…即ち使い捨てという事
彼は目は水色で空のような色をしていて、髪は黒かった
レイは面白いことを言う
「名前Skyにしようよ」
「あははっ、レイも冗談を言えるんだね」
「それを言ったらアイもでしょ、ブラックなんて髪の色そのままじゃない笑」
その日は2人でずっと笑っていた
結果、姉や兄に助けを求めたところ
『ネーミングセンスが無い!』と断言されてしまった
ガッカリしたけれど、確かに姉兄の方がセンスが良かった
彼の名前は「凪」になった
でもピッタリだと思う
1週間後には学校に復帰することを言われた