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藤「さっさと終わらそう。」
そうニヤついた瞬間、5色の弾幕が飛んでくる。いつも見てる弾幕…だが、輝夜特有の美しさを魅せるなんて行為が無く、ただ相手を殺すために淡々と放ってるのだろう。
藤「らしくない弾幕だな。癖が違う分避けづらいが、まずはこいつだ!」
そう言って、宙返りにしながら取り出したのは竹の缶の様に梱包された爆竹だ。
藤「1発もらっとけ!」
そう言って、思いっきり輝夜に向かい爆竹を蹴飛ばす。蹴飛ばされた爆竹は止まること知らずに輝夜の眼前まで迫るが、あと少しの所で弾かれてしまう。
だが、これで問題ない。
藤「こっちだ!貰っとけ!」
今の一瞬の間に、私は既に輝夜の背後を取っていた。いつもとは違う『蒼炎』の力を纏いながら。
藤「はぁ!!」
自慢の脚力を使い、思いっきり輝夜を蹴飛ばす。空中に居た奴は地面に急降下して行くが、更に弾幕の追撃も入れておく。
藤「こいつもプレゼントだ!」
5つの弾幕は円状に迫っていき、蓬莱輝夜に命中する。並の奴ならこの時点で再起不能だが、その程度なら私はこいつを殺しきれていただろう。
藤「立てよ輝夜。こんなもんじゃないだろう?」
瞬間、輝夜が突然起き上がり、手刀を入れようと襲い掛かってくる。
藤「そんなお前はあまり見たくなかったな。」
その言葉の次に後ろに向かい宙返りし、置きみあげに爆竹を5つぶつける。
軽く爆ぜた場所を見ながら、警戒を緩めず、その場を睨み続ける。
《シュン!!》
そんな音と共に弾幕が頭目掛けて飛んてくる。それを軽く回避したと思ったら…
藤「ぐっ!?」
避けた場所に弾幕が先に展開されており、線状になった弾幕が腹に刺さる。
だが、大したダメージでは無いし、大したダメージでも私は死なない。
問題は奴が私の特徴を理解してきていることだ。不老不死相手に時間をかけるほど癖が知られていくなんて相性が悪いなんて話じゃない。
さて、どうしたものか。
いや、仕方ない。使いたくはなかったが、『あれ』しかないだろう。
出来ればやりたくはなかったがな。その場合やつを引き付けなくては。
迫ってくる奴に向かい、私は炎の札を3枚投げつけ牽制する。
次に様子を見て、スペルカードを切る。
藤「『減罪「正直者の死」』」
無差別に発射された弾幕、それを避けようと輝夜が動くが、一定の動きで迫る光線を避けまいと動いた時、ルートが見つからず結果的に全ての弾幕を受けた。
藤「ここで終わりにするぞ!!」
そう叫び、スペルカードを構える。
藤「不し…チッ!!!」
スペルカードを切ろうとした瞬間、上を見上げ舌打ちをする。今は唱えられない。
何故なら…
輝「『新難題「金閣寺の一枚天井」』」
そこには1枚の黄金板があった。
こいつを何とかしなくちゃいけない…だが、スペルカードは使えないそれなら…
いっその事!!
藤「受けきる!!」
そうして折れても良い片手に炎を力を全て貯め、全力を放つ!!
藤「があぁ!!!」
耐え切れずミシミシと聞こえてはいけない音が聞こえる。それでも構わない!ここを耐えきれ、ここでここで!!!
《ドン!!!》
そんな音と共に、黄金板は地上に落ちた。そして…そして…
「スペルカード。」
藤「『不死「凱風快晴飛翔脚!!!」』」
黄金の一枚板には、焼け焦げた穴があった。
瞬間、思っいっきり上空を舞い、残った片脚で輝夜を蹴落としていく!
躱される。
が、問題ない!!
その時、その場に出てきたのは火山だった。その火山は蓬莱輝夜を呑み込み、何よりも高く、勇ましく佇んでいた。
藤「今だ!」
そう声を上げる。それに反応するのは…
鈴「「幻朧月睨(ルナティックレッドアイズ!!!)」」
そう叫び、出てきた鈴仙・優曇華院・イナバのスペルカードにより、火山の炎は更に高く、月まで届くような錯覚に居た。
だが、それは所詮錯覚。火力に変化はない紛い物だ。だが、今の私達にはそれで良かった。
永「今夜の月は綺麗でしょうね。」
昼の風を感じるこの場。私は今、永遠亭の『外』に居た。
結界を守って居るべき、でもその上でこの場所に居る。その理由は…
藤「私が輝夜と戦うのはいいが、勝てるとは限らんぞ?スペルカードを使うかも、そもそも動きの予想もできない。チルノの件から見るに、最善の動きをするんだろ?」
永「その為に、私から作戦があるわ。」
藤「作戦?」
永「えぇ、永遠亭のことは永遠亭の住民で、優曇華も使って勝つわ。」
鈴「えっ!?私ですか!?」
永「えぇ、作戦はこう。まず妹紅は勝てないと分かったら、何か優曇華に合図をして、その後輝夜を7秒封じ込めて。」
藤「ほう。」
永「そしたら鈴仙は音、視覚、なんでもいいから、私にその事を伝えて。そしたら私が1発だけ攻撃してあげる。それで勝てるわ。」
鈴「分かりました。では合図は何にしますか?」
藤「そうだな、それじゃあ…御札をきっかり3枚投げるよ。ついでにタイミングがあれば声を出す。」
鈴「了解しました。」
それから…
永「ふぅ、2人共頑張ってくれたみたいね。」
私の視界には大きな炎を放つ火山が見えた。
それを見て、弓を引く。
永「スペルカードは少し苦手だけど、それ以外なら程々にできるの。」
曲射を考え、風を読み、弓を寸前まで引き続ける。
永「だから私、本当に攻撃するなら、スペルカードなんて使わないのよ。」
そうして、弓を放った。1発の弓、だけどそれで充分。永遠亭に戻る。
永「早く戻ってきてね。輝夜姫。」
藤「後ちょっと!あと少しだ!」
そう自分に言い聞かせ、火力を出す。もう限界、炎が出なくなる。そんな時…
鈴「妹紅!避けて!!」
瞬間、思っいっきり横に飛ぶ、何も考えず、炎も、火山も無くなり、中に居た全身丸焦げのまま、追撃を入れようとした時。
世界が歪んだ。
たった一撃、たった一撃の矢だった。その一撃で輝夜が消えてなくなった。光の柱、更に小屋くらいの大きさはあるほどの柱が一本の矢から射出された。
藤「はっ…こりゃ人じゃねぇな。」
そう言って倒れ込む。
鈴「大丈夫ですか?」
優曇華が様子を見に来てくれた。
藤「大丈夫だが、もう動けないがな、あとは頼んだ。」
鈴「任されました。できることは少ないですが、やらして頂きます。」
そう言って、優曇華は駆けて行った。
藤「ふぅ、帰ってこいよ輝夜。私の復讐はまだ終わっちゃいないぞ。」
らしくもなくニカッと笑い、私はその場で眠りについた。
魔「『恋符「マスタースパーク」』」
サ「さてっ、一体どう避けるかな。」