フライギ
地雷の方はさようなら
タイトル:眠れぬ夜に
「……フランス、寝ていますか?」
私はそっと隣の男を覗き込んだ。
ここはフランスの屋敷の一室。なぜか彼の強引な誘いで泊まることになったが、私はどうにも眠れずにいた。
「……イギリス?」
低く甘い声が闇の中で響く。フランスは目を閉じたまま、私のほうへと手を伸ばした。
「どうしたの?寂しくなった?」
「違います。ただ、眠れないだけです」
「ふふ、可愛いね」
「可愛くありません」
私は冷たく言い放つが、フランスは布団の中で身を起こし、優雅に笑った。
「じゃあ、僕が寝かしつけてあげようか?」
「……あなたのことですから、どうせロクなことを考えていないのでしょう」
「そんなことないよ。ただ、君が安らげるようにしてあげたいだけさ」
フランスはそう言うと、私の手をそっと取った。
「フランス……?」
「ねえ、目を閉じて」
「……なぜですか?」
「いいから」
少しだけ警戒しながらも、フランスの言葉に従い、ゆっくりと目を閉じた。
すると、温かな手が私の頭を優しく撫でる感触がした。
「……っ」
「ねえ、イギリス。僕の声、ちゃんと聞こえてる?」
「……聞こえていますよ」
「それならいい。君は疲れているんだよ。だから、安心して眠ればいい」
フランスの指先が、ゆっくりと私の頬を撫でる。その動きは穏やかで、まるで大切な宝物に触れるようだった。
「……あなたは、本当に調子のいいことばかり言いますね」
「本気だけど?」
フランスの声は優しく、心地よい。
気づけば、私のまぶたは徐々に重くなっていった。
「……寝ていいのですよね?」
「もちろん」
フランスの声を最後に、私は静かに意識を手放した。
そして、眠りに落ちる直前、かすかに唇が額に触れる感触がした――。
R18難しいから書けないけど挑戦したい!
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