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special present!
「クロエ。」
「なに?」
「プレゼント、そんなので良かったのか?
クロエが買ったプレゼントは、素朴なブレスレットだった。
「いや、可愛いプレゼントだし、女児が喜びそうなものだけど、クロエならもっと…
なんかいい感じのプレゼント渡したんじゃねえかなって。」
「へー。いい線いってる」
「当たってるんだ。」
「例えばさ、宝石なら 大体、職人が魔法を使って作っている。
アクセサリーは大体そうだね。
でも…このブレスレットは、魔法がかけられていなかった。」
「なんで それが関係あるんだ?」
「私がこのブレスレットに魔法をかけるんだ。」
「あの子を守る魔法をね。」
「なるほど。魔法が重複すると、種類によっては めんどくさい事になる。」
「そう。だから魔法のかかっていない かつ、ノアが身につけてくれそうな コレを選んだ。」
「やっぱりクロエは、色んな事考えてんだね。」
「普通の人でも考えるさ。」
私はこのブレスレットに魔法をかける。
あの子が困った時に、あの子を守ってくれるような。
「なあ。クロエの家行っていい?」
「これまた なんでだよ」
「ノアちゃんに会いたい」
「私のノアは渡さんぞ!」
「会いたいだけ!話したい だけだから!」
「本当?」
「マジ」
「約束ね。」
そんな話をしながら、魔法をかける。
「あ!蝶々!」
紫色の アゲハ蝶くらいの大きさの蝶が私の目の前に羽ばたく。
「……そうだね」
蝶が私の指に止まる。
「君は…純粋で綺麗な蝶だ」
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