行方不明の想いは。
僕の想いは行方不明。
感情が分からなくなって、全部どうでも良くなってー。
あの日、全てを捨てて逃げた。
走って、走って、走って。
いつの間にか、知らない場所にいて。
「ここは……」
何も分からない僕を、助けてくれたのはー
「大丈夫!?」
「え……?」
誰、だろう____。
会ったこと、あったかな?
どこかで、あったのかな?
「えっと…誰、ですか?」
恐る恐る、聞いたー
「もう……忘れちゃったんだ」
「えっ」
どうしよう、いくら記憶を探っても分からない。
思い出せ、思い出せー。
「そりゃあ、そうだよね」
ポロッ
「変わっちゃったもんね、ボク」
ボク───
「瑞希…!?」
思い出せなかったわけじゃない、でも、違うー。
瑞希には、見えないー。
「久しぶり、類」
「……瑞希」
第一章 〜サネカズラ〜
NEXT→♡2
コメント
0件