…いつの記憶だろうか。
僕は確かに1部記憶が無い部分がある。
それは確か、僕が「今の親に拾われる前」のことだろう。
その時の記憶なのかなあ。
…あー、なんだろうこの衝動は。
─誰が僕をここに連れてきたんだろうか。
誰か教えて欲しいものだが答えは出るわけない。
僕は1度絞首刑にされてるのか。
なんだろう。少しだけ少しだけだけど
僕の記憶が戻ってきてる気がするけど。
思い出しちゃ行けない気がしてる。
─「誰か俺を止めて欲しい」
…頭の中にそんな声が木霊する。
…お前は一体誰。
…僕の頭で木霊するお前は一体誰なの。
分からない分からない。
いつ僕が。いつ僕がここに来たのか。
僕が一体何者なのか。
わかる人って誰なのか。
ここは一体どこかなんてわかる人は。
少なくとも僕の知り合いにいるわけない。ましてやこの世界にいるわけないんだよな。
─なんだろう。ここの世界の人を─
「僕のいる世界に連れていきたい」って思ってしまったなあ。
どうすれば連れて行けるのかなあ。
ここの世界の人じゃなくすればいいかなあ。
それなら…
「僕だけど、僕じゃない」
「あいつ」に僕の体を貸してしまおう。
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