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「すみませーん!𓏸𓏸警察の者なのですが」
警察がなんの用..?
警察と僕の家、関係があるとしたら前のこと?
でもあれは母親に注意したしあれで終わりじゃ?
他に何か用って、あるのかな?
とりあえず、母に伝えないと
「すみませーん!..不在かなぁ、?」
あ、やばい!
「お母さん!来客です!!」
「来客?まぁ、こんな時間に誰よ..?」
怪訝そうな顔をして母が出る
「警察です!誰かいませんかー?」
「はいー!って、警察!?」
ガチャッ
「あ、!お母様いましたか!良かったです!」
「警察がなんの用、ですか?」
「えーっと、長くはなるんですがお話がありまして..」
「話、って?」
「娘さんのお話、です」
「..!?む、娘はうちには、居ないですが」
娘?我が家に女の子なんて居ないはずじゃ?
いや、1人だけいる
もう、居ないけれども
母親が顔を見る前に亡くなった子。
僕の、姉に当たる子。
「お心当たりがあります、よね?」
「あの子のことで、今更なんですか。もう何年経ったか!あの子は、亡くなったんです!」
「もしも、生きているとしたら?」
「生き、てる..!?」
おかしい、もし生きているのだとしたらなぜ病院は亡くなったと報告を?
「一連の出来事についてお伝えしたいのですがよろしいですかね..?」
「え、えぇ、なら上がって頂戴」
困惑が浮かぶ表情で母は警察を家へ招き入れた。
「お茶を入れますので少し待っててくださいね」
「いえ!別に大丈夫ですよ」
「いえいえ遠慮なく〜」
姉の話を早く聞きたいのに、母はもたもたと準備をしている。
「ねぇ、早く!」
「それくらい分かってるわよ!」
にしても生きてるってどういう事よ..なんて怪訝そうな顔をしてボソボソ言ってるところを見るとほんとにわかっているのか怪しい。
「というかあんたはお風呂入っちゃいなさいよ」
「いや!僕だって聞きたいんですが!」
「この後の勉強時間が削れちゃうじゃないの」
削れるかもしれないが、だとしても僕の姉の話だ。母だけ聞いて僕だけ聞けないのは不平等では無いのだろうか?自分にだって関わりのある内容じゃないか。
「まぁ、いいわ。ほら、そこよけて。お茶を運ぶから。」
あわてて席へ駆ける。
「こちらお茶です」
「あ、恐れ入ります。」
「それで、娘が生きている、というのは?」
座りながら母が聞いた。
「それがですね..」
警察の方は語り始めた。
母は、僕と姉を産んだ直後に、顔見ることもなく気絶したらしい。
その数時間後に目が覚め、姉が亡くなっているという報告を受けたとの事だ。
その間に果たして何が起きたのか。
何故姉が亡くなったと虚偽の報告をされたのか。
時を遡ること数ヶ月。母と同じ時期に同じ産婦人科の病院に行った妊婦さんが居た。
そちらの妊婦はとある大企業の社長夫人だった。
妊婦のお腹にいる子は女の子。
長く続いた不妊治療の末に身籠った子供だった。
その子が跡取りになる予定だった。
この子を無事に産まないと後が無かった夫人は
「無事にこの子を産むことができたらお金を多めに包んでおきますね」と病院へ伝えた。
それが全てを狂わせた。
夫人は無事に子供を産むことができ、安心して眠りについた。
その間のことだった。
赤ちゃんの体調がみるみる悪くなっていく。
しまいには赤ちゃんは亡くなってしまった。
でも夫人との約束があったため病院側はこの赤ちゃんのタヒを隠蔽することにした。
運悪くそのタイミングで生まれた僕と姉。
母親は気絶し、赤ちゃんが無事に産まれたこともまだ知らない。
これを絶好のチャンスと見た病院のスタッフ一同は姉を誘拐。その夫人の場所へ連れていった。
そして僕の家族には姉が亡くなったと伝えたのだった。
病院のスタッフを除いたら誰もこの事実を知らない。完全犯罪となった。
姉が行った家庭では、また何やらあったらしく
姉は家族に捨てられ、児童養護施設へ。
その後とある家庭の養子となった。
それが今まで姉の周りで起きていた出来事だった。
「それで、今あの子は何処にいるんですか?どんな名前になってるんですか?」
「春夢鈴華という名前で、𓏸𓏸高校に通ってます。」
春夢鈴華..!?春夢さんのこと、!?
つまり春夢さんが僕の姉、?
そんなわけない、!
性格だって違いすぎるし顔も似てない。
そんなわけ、ないはず!
「鈴華さんの母親と話し合いをした結果、本当の親が我が子に帰ってきて欲しいと望むなら私は鈴華を手放します。との事ですがどうされますか?」
母からしたら必死にお腹を痛めて産んだ子供だ。
帰ってくるのならば帰ってきて欲しいだろう。
「私は、あの子の判断に任せます。今まで育ててくれた母親ではない他人に育てられるだなんてそんなのあまりにも酷いじゃないですか。本人がも育ててくれた親と過ごしたいなら私もそれを認めます。」
複雑な思いを抱えて、それでもなお姉の思いを第1に考える。そんな母の優しい1面が見えた。
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