朝だ。目覚めの悪い朝だ。
吐き気がする。頭痛もする。無理、今日は学校休みたい。でも、学校に行かないと。
おかしいなぁ、ちゃんと精神安定剤飲んだのに。
「あれ、あ、あー!間違えて風邪薬飲んじゃったのかぁ!マジかぁ…」
マジで最悪。今からでも飲んどかないとだ──
「………屋上に行こう」
友達に言わないと。きよに言わないと。
ピンポーン
「はーい?」
「アオイです、きよはいますか?」
「あ、いますよー、きよー!アオイ君からよー」
どうでもいい。死ねるんだったら一人で死んでもいい。だけど、死ぬなら呼んでときよが言っていた。
「アオイ?あ………」
「………」
「……母さん!いってきます!」
きよは本当に俺の状態に気付くから誤魔化せないんだよな。
「屋上に行くの?」
「当たり前でしょ」
「…そっか」
屋上
「大体一週間ぶりか……」
「定期的に来るよね、最近は特に」
「まあな」
冷たい風が俺たちの髪を揺らす。
「今日は、今日こそは大丈夫」
今日こそはさよならできる。嬉しい。けど、何かモヤモヤする。
「……ひとつ聞いていい?」
「?どうしたの?」
一つだけ、聞きたいことがあった。
「……どうして一緒に飛び降りようとするんだ?」
「え!?うーん……」
俺の質問に悩んでいる。別に俺が死んでも誰も何も感じない。それなのに、なぜ……
「うーん、大切な友達だから?」
「……は」
大切な友達?何馬鹿げたこといってんだよ。
「俺、全然泣かないじゃん?でも、やっぱり友達が死んじゃうと泣いちゃうよ、だったら、一緒に死んだ方がいいよね?ってこと」
……………納得できない。確かに俺以外の人が死んだら皆悲しむと思う。でも、こんな俺を悲しむ人なんて絶対にいない。
「……ここに悲しむ人がいるから心中したいっていってんの!」
「!」
きよは、俺のことを大切に思っている?だから死なせない?馬鹿馬鹿しい。
「……そっか、そうだよね、ごめん」
「謝らなくていいよ、ほら」
「うん」
俺ときよは一緒に足を空中に───
「あっ!!今日の給食アオイが大好きなフルーツポンチだよ!それ食べなくていいの!?」
「え?フルーツポンチ…?食べたい…」
「でしょ!?もう、何でこんな日にフルーツポンチなんだよ!誰だよ!大事な日にフルーツポンチにしようとしたやつ!」
「あはは……」
きよは怒っているようだった。
「もう!アオイ!今日はフルーツポンチ食べよ!それからまた屋上にこようね!」
「あ、うん」
今日も失敗した。どんだけ俺が大好きなやつが被るんだよ。
「アオイ~!早くしないと先生に見つかっちゃう!」
「分かったってぇ!待ってよ!」
でも、もうどうでもよくなった。今日はもう屋上に来ない。そう決めた。
第4話おわり!
ちょっと鬱だったけど、読んでくれてありがとー!
次の話で新しいキャラだそっかな?
まあ、出さないかもだけど!(おい?)
コメント
1件
紹介できる人物…… いない!(おい!?なぎさとかは!?)あいつらはまた別の物語で出てくるから!うん!