第壱章 【新入!暗殺部隊に】
私は青い空を大きな羽で飛びたい、と言う叶うはずもない夢を持っていた。理由は、顔は覚えてないが一人のお兄ちゃんと空を飛んだことがあったからだ。そしてそのお兄ちゃんに綺麗なブルーダイヤモンドのネックレスをもらった。そのネックレスの柄は狐のような柄でとても可愛かった。そしていつかそのお兄ちゃんのように空を飛べるて、優しい人になりたいなっという夢を抱えながら、大人になった。 私が働いている職場はブラックだった。働いても、働いても、仕事は増えるばかり。そんな人生に飽き飽きした。 そして思い出した。昔の叶わぬ夢を。 その夢を思いながら、会社の屋上に上がった。
「フフ、やっと私の夢が叶う…よいしょっと。」
ガシャン。 柵の奥に来た。そして飛んだ。
「さよなら。私の人生…」
私は悔いのない顔をし、落ちていった。 すると、
私は誰かに運ばれような感覚がした。でも目は見えない。きとっと、死んで悪魔にでも運ばれている。そう思った。
「……い。…〜い。起き…よ。」
私は目を細めて呼ばれている先を見た。
「あ、やっと起きたか。呼んでるのに。スッサッて起きろよ。面倒臭い。」 私は来たことの無い豪邸の大きな部屋で寝ていた。なんかのお城か
な。と思うぐらいデカく、「はにゃ?」と言う顔で彼の顔を見るしかなかった。
そして、「私まだ生きてるの!」と、聞いた。その彼の回答は「え、生きてるに決まってるだろ。じゃあなんで今喋ってんや。イラつくは〜」
生きているらしい。あんなに勇気をだして死のうと、空を飛ぼうと、したのに、と言う残念差が私を襲った。 そんな感情を持ちながら彼にいろんな質問をした。
「君の名前は?…というか自己紹介してよ。私も言うし。この部屋も気になるし。自分が今どうして生きてりのかも知りたいし。」
「分かったんよ。教えるよ。」と私の背後から、見るからに人間では無い人が現れた。
「フギャ!」
「あはは!腹痛てぇ!お前驚き方独特だし。ずっとお前の後ろに居たんだぞ!ガハハ八!腹よじれる。」
き、気づかなかった。しかも、私の驚き方で笑われたぁ。恥ずかし!私は顔を真っ赤にした。すると、「バル!彼女を困らせるなよ。リリーも驚かせないであげて。ごめんなさい。馬鹿二人が。申し訳ない。」
突然現れたこの男の人は話が伝わりそうだ。
「あ、あの〜。自己紹介を〜…」
「ああ、すまないね。俺の名前は紅葉。そして口の悪いこいつはバル。そして、空気のようなこいつはリリー。そしてここは、常世の姫徴と言う場所だ。そしてこの城は、俺と、リリーと、バルと、他にも数名のメンバーでやっている、暗殺部隊だ。」 突然そんな事言われ、とても戸惑った。そして、「お前の自己紹介もしろや。」と言われ言った。「わ、私の名前は八鳥 美香と言います。」
と言うと、突然三人がザワザワしていた。
「あ、あのどうしましたか…」
「あ〜、いや〜、その、君の首につけてあるネックレス誰に貰ったのかな〜って…」他の二人も、うんうんと頷いている。
「え〜っと、このネックレスは、顔は覚えてないんですけど…知らないお兄さんに貰って、あ、あと、空も飛ばせてくれて…」その瞬間、三人がこっちをキラキラした目でみた。
「その人は、暗殺界で有名な閻浮と言う人だ。」
「はぁ〜!いいな〜。俺も、会いたいのに」
「僕も〜」と言うくらいの人らしい。そしてこのペンダントはその人がずっとつけていた物らしい。「そうなんですね〜。あ、あの、こんな話してる時にあれなんですが、なんで、私は生きているんですか?」
「あ〜、バルがなんか突然動き出して、姫様抱っこして君をここに持ってきたんよ〜。」
「黙れよリリー。クソっ、俺自分の意思が無かったんだよ!俺部屋に帰える!」バルが走ってどこかに行ってしまった。
「今日は気にせんであげて〜。あ、そうそう、君結構寝てたから、その間に君の服作っておいたから〜」
「え…どゆこと、」
私はもう頭がパンクしかけた。
「だから〜。一緒に暗殺部隊やろう〜。」
「やりません。怖いです。」私は全身を使って嫌と伝えた、が、紅葉に正論を言われた。
「君死にたかったんでしょ。その上、助けてあげたって言うことも考えると…ねぇ、やらないとダメじゃない?」そんなことを言っていた紅葉の顔はとても怖く、冷や汗がでてくるぐらいだった。私は「やります。」としか言えなかった。
「じゃぁ!よろしくな美香!今日はよく寝て明日からいろいろ始めよう!」と勝手な宣告を受け、私は明日になんかなるなと願った。
第壱章~完~
コメント
3件
ありがとう!
続き楽しみにしてますー!
めっちゃおもしろい!