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ご本人様とは全く関係ありません
初の学パロ以外でのパロ
多分前編です。続きはばりばりのR。
ただ初めてで、すごく時間がかかっております。
リクの方も書いているので、
少々お待ちください💦
あなたのためなら
俺はなんだってする
殺せと言うなら殺すし
死ねと言うなら死ぬ
それくらい
俺はあなたに酔いしれている
あなたのことが
好きで好きで好きで
どうしようもなくて
魔法をかけたんだ
あなたが
俺に一生分の愛をくれますようにって
……あぁごめん
これじゃまるで呪いだね
でも
あなたが俺を捨てないのなら
呪いだっていいよね
一生分の愛を乞う
揺れる葉。
咲きほこる花。
かわいらしい小動物。
満ち溢れる自然の一角。
うっそうとした茂みの奥に、
魔女の末裔の家がある。
そう、それが俺の家だ。
「んー?何、どうした?
パンくずでも貰いに来たのか?」
庭に集まってきた小鳥たちに、
そう声をかけながら、
俺は腰を下ろした。
俺は、魔女の末裔だ。
そして末裔として、
今、生きているのは俺だけ。
他の末裔たちは皆、
〝魔女だから〟という理由で殺された。
大昔、
先祖にあたる魔女が暴れ、
大きな災いをもたらしたらしいからだ。
……らしい、だ。
正直、
俺にとっては
生まれるよりずっと前の話で、
実感なんてない。
けれどその罪は、
血を引いているというだけで
俺たちに押し付けられた。
魔女は、
殺されない限り死なない。
寿命は永遠で、
見た目も一定の年齢から変わらなくなる。
それだけじゃない。
人間よりも魔力量が多く、
魔法そのものに長けているのだ。
それが人間にとって、
どれほど恐怖なものか。
想像するまでもない。
だから俺は、
こうして森の奥に
ひっそりと暮らしている。
……まったく。
先祖が一人、
少しばかり暴れただけで、
子孫が一生逃げ回る羽目になるなんて。
迷惑な話だ。
そんな俺にも、
はっきりとした敵はいる。
それは、魔法使い。
人間は誰だって魔法を使える。
だから、
ただ魔法が使えるだけじゃ、
魔法使いとは呼ばれない。
人間の中でも、
魔女に対抗できるほど魔法に特化した連中を、
そう呼ぶらしい。
俺と同じく魔法を得意とするくせに、
あいつらは〝善〟と決めつけられている。
人間の中で、
魔女の魔法に食らいつける数少ない存在。
神の使いだ、なんて言って、
崇められている。
本人たちが
それを望んでいるかは知らないが、
それ目当てになったやつも
少なくないだろう。
しかし、
魔女という肩書のある俺にも
関わる者がいた。
「おししょっ!」
静かな森には似合わない
明るいその声が聞こえた瞬間、
俺は小さく息を吐いた。
「何だ、お前。
また来たのか」
「お前じゃなくて、まろだもん!!」
むぅ、と頬を膨らませているのは、
俺よりも
背が頭3つほど低い、
まろという少年。
10代のような見た目をしているが、
既に100年以上生きている俺にとって、
こいつは少年というより、幼児だ。
実際、
年齢だけなら六歳らしい。
……赤ん坊のほうが、
正確かもしれない。
「おししょ、おししょ!
見ててね!」
嬉しそうな声と一緒に、
まろがこちらへ駆け寄ってくる。
「まろ、
フレイム使えるようになったんだよ!」
えい!、と。
そう言って、
小さな手のひらに
か細い灯火を生み出した。
「……ほう」
思わず、声が漏れる。
「まろ、見てろ。
フレイムっていうのはな」
そう言いながら、
俺は空気中に
ひとつ、指を走らせる。
次の瞬間、
俺の前に
大きな炎が生まれた。
周囲の草木に
燃え移らないよう、
即座にバリアを張る。
「すごいすごい!おっきいフレイムだぁ!」
まろは目を輝かせ、
ぴょんぴょんと跳ね回っている。
本当に、
危機感というものがない。
「まろもいつかできるかな?」
期待に満ちた視線が、
真っ直ぐに俺を射抜く。
「……できるさ、きっと」
そう答えてから、
少しだけ声を落とす。
「でもな、まろ。
練習のしすぎで
魔力不足になるなよ」
遠い目をしながら思い出す。
「前みたいに倒れたら、
意味がない」
その言葉に、
まろはうっと顔をしかめた。
どうやら、
ちゃんと覚えているらしい。
……あの時のことを。
まろとの出会いは、
ほんの一週間前。
いつものように
庭に来ていた小リスたちに、
どんぐりを食べさせていた時だった。
慌てたように、
いつもパンくずをねだりに来る小鳥たちが
俺のローブをくちばしで引っ張ってくる。
「……何だよ」
引っ張られるがまま
そちらへ歩いていくと、
茂みの陰に、
一人の人間が倒れていた。
「……は?」
この森の奥に、
人間がいる。
それだけで、
嫌な予感しかしなかった。
「大丈夫か?」
警戒しつつ声をかけると、
そいつはゆっくりと体を起こした。
「おにーさん、だぁれ?」
間の抜けた声。
拍子抜けするほど幼い顔。
それこそ、まろだった。
本名は、いふと言うらしい。
けれど両親からは
〝まろ〟と呼ばれているようで、
本人もそれが気に入っているみたいだ。
……まあ、俺にはどうでもいい。
話を聞けば、
魔法の練習中に倒れたらしく、
見たところ魔力不足だった。
人間はみんな魔法を使えるが、
使い方を間違えれば簡単にぶっ倒れる。
呼吸も浅く、
立ち上がる力も残っていなさそうだ。
「……無茶しすぎだろ」
そう呟いて、
俺は少しだけ魔力を分けてやった。
ほんの一欠片。
人間にとっては、それで十分だ。
それだけで、
まろの顔色は目に見えて戻っていく。
本当、
人間ってのは便利な体をしている。
……いや。
魔女の魔力が多すぎるだけか?
羨ましいとは思わないが、
面倒くさそうだとは思う。
その日は、
まろを魔法で家まで送り届けて、
一件落着。
……のはずだった。
なぜか、次の日から、
「おししょ、おししょ」
と呼びながら、
俺の後をついて回るようになったのだ。
生まれたての雛みたいに。
どこへ行っても、
離れない。
「……拾った覚えはないんだがな」
「ん〜?おししょ、どしたの?」
「いや、何もない」
「そっか!」
にぱっと笑って、
子供特有の甲高い声を出しながら、
うさぎたちと戯れているまろ。
……まったく。
俺が魔女だって分かってんのか?
まぁ……。
ここにいたって、
俺は一人で暇を持て余すだけだし。
たまには構ってやってもいいか、
なんて思ってしまう。
別に、思ってしまうだけだ。
もし口が裂けたとしても、
絶対まろには言ってやんない。
四季がぐるりと1周、2周
あっという間に月日は流れ、
まろは8歳になった。
あの時必死に練習していたフレイムなんて、
今じゃ余裕で使える。
言わずもがな、
使える魔法も増えた。
……成長が早すぎる。
そして、
俺がずっと危惧していたことが、
ついに現実になった。
「師匠。
俺、魔法学校への入学証、届いた」
その言葉を聞いたとき、
恐れよりも、
そりゃそうだろ、という納得のほうが勝った。
6歳から8歳までの二年間。
炎、水、雷、木。
その他ありとあらゆる属性を、
魔女である俺と一緒に叩き込んできた。
人間にとっては無茶な訓練だ。
けれど、まろは食らいついた。
その結果、今のまろは、
全属性の基礎だけじゃない。
応用まで、もう形になっている。
……こんな魔法使いの逸材を
国が放っておくわけがない。
「せやけど、俺。
行かないつもりでいる」
「……はぁ?」
思わず、間抜けな声が出た。
「行かないって……お前。
入学証まで届いてんだぞ」
「うん」
まろは
当たり前みたいに頷く。
「行かへん」
「理由は」
その瞳が、やけに真っ直ぐで。
嫌な予感がした。
「俺、師匠が好きやもん」
「……え?」
その一言に、
頭が一瞬、真っ白になる。
「ちょちょ、ん、え?
もっかい言って」
どうか、聞き間違いであれ。
「好きやで、師匠」
「……そーれは、らぶ?」
俺は咄嗟に、
ふざけた声を作って誤魔化した。
「I love youの方であっとるで」
「……っ」
やめろ。
そんな嬉しそうな顔で言うな。
心臓に悪い。
地味に発音がいいのも
腹立つな。
「いや、待て待て待て」
俺は手を前に出して、
まろを制した。
「好きって、そういうのじゃなくてだな。
弟子として、とか。
師匠として尊敬してる、とか
そういうのだろ?」
言い訳みたいに言葉を並べる俺に、
まろは首を傾げる。
「尊敬もしてる。
でも、好きは好きやで」
「……だから、その好きの種類をだな」
「師匠は俺のこと、嫌いなん?」
不意に落とされた言葉に、
喉が詰まった。
「嫌いなわけあるか。
お前は……」
言いかけて、止める。
余計なことを言えば、
まろはそのまま居座る理由にする。
俺は息を吐いて、
わざと不機嫌そうに眉を寄せた。
「……好きだからって、
ここに依存し続けるな」
「依存してへん。
ただ、一緒におりたいだけや」
「それが依存してんだよ」
言い切ると、
まろは少しだけ目を伏せた。
……くそ。
そんな顔をするな。
俺は魔女だ。
人間と同じ時間を生きられない。
いや、正確には、終わりがない。
目の前のこの子が、
どれだけ強くなったって。
どれだけ魔法を極めたって。
俺と同じ場所に立つことはできない。
「まろ。
お前は、人間だ」
「知ってる」
「お前は、外に出て生きろ。
人間の中で、人間として」
「……師匠も人間みたいやのに」
「違う」
言い捨てるように言ってしまって、
少しだけ後悔する。
まろは、唇を噛んだ。
「師匠は魔女やから?」
その言葉を聞いた瞬間、
背中が冷えた。
……知ってたのか。
俺が黙っていると、
まろは続けた。
「俺、知ってるで。
師匠が魔女の末裔ってこと」
「……誰に聞いた」
「聞いてへん。
俺、見たもん」
「見た?」
「師匠の魔法」
まろは小さな手を握りしめる。
「俺、倒れたとき。
師匠、俺に魔力くれたやろ。
そん時、あったかかった。
怖いとか、気持ち悪いとか。
そんなん、ひとつも思わんかった」
胸の奥が、ぎゅっと締まる。
「……お前は、馬鹿だ」
「馬鹿でもええよ。
師匠が好きやから」
またそれか。
その言葉ひとつで、
俺の全部を揺らしてくる。
俺は、まろの頭に手を置いて、
ぐしゃぐしゃと撫でた。
「……まろ。
好きなら、尚更だ」
「え?」
「俺のそばにいれば。
お前は、いつか殺される」
空気が、止まった。
まろの目が見開かれる。
「……師匠」
「魔女は恐れられてる。
魔法使いは、魔女を狩るためにいる。
お前が魔法学校に行けば、
必ず〝正しい知識〟を教え込まれる。
『魔女は危険だ』『魔女は悪だ』
『見つけたら倒せ』ってな」
淡々と口にしながら、
自分の喉が乾いていくのが分かる。
「……お前が、俺の弟子だって知られたら。
お前も同じ目で見られる」
「嫌や」
まろが、ぽつりと呟いた。
「師匠が悪いわけない」
「世の中は、そう思わない」
俺は視線を逸らし、
庭の木々を見た。
葉が揺れる。
鳥が鳴く。
この森だけが、
俺を許しているみたいだった。
「だから行け」
俺は、まろを見下ろす。
「魔法学校に行って。
人間の中で、強くなれ」
「行って、強くなってどうするん」
まろが真っ直ぐに聞いてくる。
その目が、逃げ道を塞いでくる。
俺は一瞬だけ黙って、
それから、わざと乱暴に言った。
「そしたら、付き合ってやるよ」
「……え?」
まろの声が、間抜けに裏返る。
俺は視線を逸らしたまま、
続ける。
「今のお前じゃ無理だ。
俺の隣に立ちたいなら、
ちゃんと、強くなれ」
口が勝手に、そんなことを言う。
人間の寿命なんて、
魔女にとっちゃ一瞬だ。
指の隙間から零れるみたいに、
気づけば終わる。
でも。
その一瞬くらいなら、
まろにくれてやるよ。
「どうする?
魔法学校、行くか?」
俺がそう言うと、
まろは一瞬だけ固まった。
まるで、言葉の意味を噛み砕くみたいに。
「……師匠」
「ん?」
「俺、言質とったからな?」
「はっ、当たり前だよ」
俺は鼻で笑ってみせる。
「魔女に二言なんてないさ」
そう言った途端、
まろは満足げに笑った。
……ほんと、単純。
「俺、入学するわ」
「そうこないとね」
俺は空気中に指を滑らせる。
魔法陣を描くほど大袈裟なものじゃない。
ただ、軽く形をなぞるだけでいい。
「うわっ」
まろの目の前に、
大きな花束がふわりと出現した。
「入学祝いの花束だよ」
まろの髪色と同じ、
青色の薔薇。
……何、こいつ。
似合いすぎてんな。
青薔薇の花言葉は、
『不可能なことを成し遂げる』
まろが魔法学校で、
折れずに進めるように。
俺がここで祈れるのは、
それくらいだ。
すると、まろは花束を抱えたまま、
少しだけ眉を下げて笑った。
「それなら、これは師匠が持っといてや」
「は?」
そう言って、まろは花束から
9本だけ薔薇を抜き取って、
俺に差し出してきた。
「……なんで9本」
俺が問うより早く、
胸の奥が嫌な予感でざわつく。
確か、9本の薔薇の花言葉は……
「ずっと師匠のこと想っとるから」
……何言ってんだ、こいつ。
そんな恥ずかしいこと、平然と言うな。
俺は受け取った薔薇を指先で軽く揺らして、
ふん、と息を吐く。
「そうじゃなきゃ困るわ」
言い切ってから、
最後に一言だけ刺した。
「馬鹿」
そう言うと、
まろは顔をくしゃりと歪めて
幸せそうに笑った。
そして、
とうとう迎えた入学式当日。
森の空気はいつも通り澄んでいて、
鳥の鳴き声も、葉擦れの音も、
何ひとつ変わらない。
……変わるのは、今日だけだ。
俺はいつもの椅子に腰を下ろし、
湯気の立つカップを指先で転がしていた。
新品のローブ。
磨かれた杖。
肩に掛けた鞄。
それらに身を包んで、
向かいでそわそわしているまろに声をかける。
「……忘れ物は」
「ない!」
「嘘つくな」
「ほんまやって!」
まろは鞄を開けて、
中身を指差しながら数えていく。
「ノート、杖、触媒、着替え……」
「触媒は危ないの持ってくなよ」
「爆発せえへんやつや!」
「信用できない」
「信用してえやぁ……」
情けない声。
そのくせ、目だけは真っ直ぐだ。
でも、その全部が。
〝ここから出ていく〟って言ってるみたいで、
目に毒だった。
「師匠」
改めて鞄を肩に掛け直したまろが、
俺を呼ぶ。
「ん」
「俺、行ってくる」
「……あぁ」
短い返事。
それ以上を口にしたら、
たぶん俺のほうが先に崩れる。
まろは少しだけ黙ってから、
ぽつりと付け足した。
「……10年、やな」
その言葉が落ちた瞬間、
部屋の空気が一段冷えた気がした。
魔法学校は全寮制。
外部との接触は禁止。
『セキュリティのため』
なんて綺麗な言い方をしているが、
要は囲い込みだ。
特に、才能のある子ほど。
特に、危険な魔力を持つ子ほど。
「10年、会えへん」
まろは笑おうとして、
うまく笑えずに口元を歪めた。
俺は視線を逸らしたまま、
カップの縁をなぞる。
「……分かってる」
分かっている。
分かっているから、
今こうして送り出すんだ。
「師匠」
「なんだ」
「ひとつ、お願いがあるんやけど」
「ん?」
俺は立ち上がって、
まろの前に回る。
襟元を整え、
ローブの皺を伸ばす。
指先が触れた瞬間、
こいつがもうここに戻ってこない気がして、
喉の奥がきゅっと痛んだ。
「この十年間、誰とも話さんでや」
「無理。俺、暇。動物たちと話す」
「動物はえぇよ。人間と話さんでな」
「別にそれは、
こっちだって話す気ないから安心して」
「約束」
「ん」
まろが小指を差し出してくるから、
俺はそれに自分のを絡めた。
「俺、10年後。ちゃんと帰ってくる」
俺は、返事をしなかった。
その言葉を鵜呑みにしてしまったら、
それが叶わなかったとき、
俺が壊れてしまいそうで。
だから。
「……待ってる」
本当は伝えたかった言葉を、
別の言葉にすり替えた。
まろが目を丸くする。
「そんなん当たり前やん!」
「当たり前じゃない」
俺は低い声で言った。
魔法学校は、
絶対に安全な場所とは言えない。
才能のある子どもが集まる場所は、
事故も、嫉妬も、暴発も起こる。
それに、
まろの魔力は普通じゃない。
「倒れるな」
「倒れへん」
「無茶すんな」
「せえへん」
「……泣くな」
「泣いてへん!」
そのやり取りの最後、
まろは花束を抱え直した。
青薔薇が揺れる。
俺のローブの内側には、
9本の薔薇。
ずっと想ってる。
……馬鹿みたいな花言葉。
馬鹿みたいに効く自分が情けない。
「師匠」
玄関の前で、まろが立ち止まる。
「約束」
「……何だ」
「10年後」
「俺が帰ってきたら」
まろは頬を赤くして、
でも逃げずに言った。
「その時、ちゃんと約束果たしてな」
「当たり前だ。まろこそ、忘れんなよ」
胸が痛くなる。
果たすに決まってる。
まろが帰ってさえくれば。
俺は、ここにいる。
10年後も、100年後も。
変わらずに。
だからこそ、
その言葉が残酷だった。
「1秒たりとも忘れんわ」
照れて笑って、
小さく言う。
「好きやで、師匠」
「……行け」
「うん」
扉が開く。
朝の光が差し込む。
まろは一歩だけ外に出て、
振り返らずに言った。
「いってきます」
「……いってこい」
扉が閉まる。
俺はしばらく動けず、
ただ湯気の揺れだけを見ていた。
……10年。
魔女にとっちゃ一瞬。
そう思っていた。
けれど、
人間にとってはどうだろうか。
この10年間で、
まろは俺を忘れてしまわないだろうか。
俺はローブの内側の薔薇を押さえて、
誰にも聞こえない声で呟いた。
「……俺も好きだよ、馬鹿」
会えないと分かってて、
好きだなんて言うな。
10年なんて、たった一瞬だ。
魔女の俺にとっては。
それなのに。
胸の奥に残った熱だけが、
まろがここにいた証みたいに消えてくれない。
俺はカップを持ち上げて、
もう冷めかけた紅茶を一口飲む。
いつもより、ちょっと苦い。
近くにあった角砂糖を2つ落として、
スプーンで静かに混ぜる。
「……苦いな、やっぱり」
俺は、
いつも通りの森の中で。
10年分、息をすることにした。
みなさん思いのことでしょう。
前編、Rの欠片もない。
なんなら青さん作中ではまだ8歳。
こんな一途で
大人なびた8歳がいてたまるものですか。
10年後。
帰ってきた青さんはどうなるのでしょう。
続きを書いている途中なのですが、
第2ラウンド突入しそうで怖いです。
反応が良ければ、早めに出します。
いいね、コメントお待ちしてます✨️
P.S エピソードタイトル気に入ってないので
変える可能性があります
コメント
2件
どうしよう好きが止まらない…!!!✨ 幼い青さんと魔女の桃さんの絡みがこれ以上にない可愛さ…見ててにやけちゃったよ…!!😖🩷 人間と魔女との時間の差がすごい伝わってきて切ない…でもきゅんとする…感情に表し難いよぉぉっ、ブクマ確定すぎる…!!·͜· ❤︎ 花言葉とか本数も凝ってて好き…ここからRになっていくのが想像がつかないよ…!? 気長に楽しみにしてるねっっ🙌🏻︎💕