テラーノベル
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はろー
貴族パロが書きたい‼️てなことで書きます
語彙力皆無のくせにノベルでやろうとするから当たり前に下手です🫢
え?ノベルでやろうとした理由?知りません((
他のやつさっさと終わらせろ?これ終わったらやる~
でも結構頑張ったから伸びてほしいなぁ、 とか…👉👈
「保科」
『鳴海』
貴方と再会したのは、予想よりもずっと静かな場所だった。
できることならば、こんなところで会いたくはなかった。
人の気配はあるのに、音だけが遠く聞こえる。
石造りの廊下に淡い光が差し込み、床に長い影を二つ落としている。
いつも通り、通り過ぎるだけの筈だったのに、足を踏み出すのを少しだけ躊躇う。
無意識に僕は足を止めてしまっていた。
目が、合った。
その瞬間、胸の奥が軋むように傷んだ。
この感情は多分、驚きでも、喜びでもない。
もっと、どうしようもなくて、ぐちゃぐちゃな、名前の付かない感情なのだろう。
息の仕方を忘れたのか、していなかったのか。
周りの景色が一瞬ぼやけて歪む。
ふらつかないように脚にぐっ、と力を入れる。
心臓の音が、貴方に聞こえてしまいそうなほど五月蠅い。
息を整えようとしても、呼吸は思うように戻らず、胸の内側が落ち着きなく騒いでいる。
早くこの場から走って逃げてしまいたい。
何事もなかったふりして離れてしまいたい。
そんなことを考えていると、貴方のほうが、ほんの少しだけ表情を緩めた。
「……久しぶりだな」
沈黙を破るように、先に声を掛けてきたのは貴方だった。
低く、落ち着いた声。
敬語のない、あの頃と同じ言い方。
それだけで、少し時間が巻き戻った様な気がした。
だけど、歩けば5、6歩。
時間にすれば、10秒もかからない。
それだけの距離なのに、これ以上近づくことが出来ない。
そのことを改めて実感して、現実に引き戻される。
僕は、すぐに言葉を返せなかった。
一拍置いてから、ようやく頭を下げる。
『…お久しぶりです』
距離を測るような敬語が、口をついて出た。
自分でも、声が硬いのが分かる。
喉が詰まって、声が出ない。
長いような、一瞬のような、時間の分からない沈黙が続く。
言葉を探しているのか、話すつもりもないのか。
分からないまま時間が過ぎていく。
この沈黙が続くほど、僕たちの距離が形を成していくようで、苦しくなる。
貴方は何か言おうとするみたいに、口を開きかけたように見えたが、結局、何も言わなかった。
小さく頷くと、まるで、何事も無かったかのように歩き出す。
手を伸ばせば触れられるくらい近くなって、また遠くなっていく。
僕に、それを引き留めることは、できない。
追いつこうと思えば、きっと、追いつけた。
けれど、そんな勇気は出なかった。
遠ざかる背中を見つめながら、心の中で、何度も貴方の名前を呼ぶ。
声には出さない。
怖かった。
声に出せば、その瞬間、何かが崩れ落ちてしまう気がしたから。
今はもう、僕が貴方の側にいるべき人では無いと分かっているから。
あの頃は、いつも隣にいるのが、
些細なことで笑い合えるのが、
言葉が無くても、伝わっていたのが、
そんなことが当たり前だった。
理由なんて無かった。
でも、今は違う。
たった一瞬、たった一言で終わってしまった。
僕と貴方の間に引かれた線をはっきりと意識する。
もう、昔には戻れないのだと理解した。
思い出したく無かったはずの昔のことが、頭に浮かんでくる。
笑った顔も、何気ない会話も、
今となっては、全て遠すぎて、触れることができない。
僕と貴方では見えているものが違うのだろう。
いつの間にか違う道を歩くようになっていたのだろう。
そう、静かに理解する。
昔の記憶と、名前を呼べなかったこと。
それ以上のことを思い出すのはやめた。
これ以上は、きっと、辛くて、勝手に涙が溢れてきてしまうだろうから。
貴方が去った後、廊下には元の静かさだけが残った。
立ち尽くしたまま、一歩も動けずにいる自分に気づいて、ようやく息を吐いた。
吐いた息はちゃんと白くて、嫌でも、これが現実なのだと突き付けられる。
立ち止まったままではいられないと、頭では分かっていた。
それでも、足はすぐには動かなくて、
あともう一度だけ、さっき貴方が通った、誰もいない後ろを振り返る。
このままでいいんだ、
どうせ叶わぬ恋ならば、思い出のままでいい。
楽しかった記憶のまま、綺麗に散ればいい。
それが、1番正しい選択なんだ。
胸の奥で燻っているこの火は適当に消しておこう。
そう自分に言い聞かせて、やっと僕もその場を後にした。
力尽きた。2話に続きます
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