テラーノベル
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第1話♡ありがとうございましたー‼️
まさか600も貰えるなんて思ってなかった…
ほんとに感謝感激です🥲
続きです‼️
『保科』
「鳴海」
今回は間違えねぇぜ😏
蒼い空は高くて、雲がゆっくりと流れている。
陽の光が眩しくて顔を背けると、柔らかい風が、さらりと頬を撫でた。
誰にも見つからないように、屋敷を抜け出してくる。
見つかれば怒られるとは分かっているけど、それでも、毎回わくわくしてしまう。
「保科!」
前の方から聞き馴染みのある声がして、少し顔を上げる。
「今日はボクの方が早かったな」
そう、満足そうに胸を張って話している。
『今日だけ、やけどな』
そう返すと、貴方も張り合ってくる。
「明日もボクの方が早いし!」
『ふふっ、負けへんで』
『てか、なんで今日だけこんな早よ来たん?』
「んー、秘密!」
貴方はそう言って、いきなり僕の手を取った。
引っ張られるまま、二人で走り出す。
貴方は前を走って、時々振り返っては笑う。
「ほら、早く!」
急かすけれども、僕が転びそうになると直ぐに足を止めてくれる。
「大丈夫?」
その声や行動には、優しさが滲み出ていて、温かい。
この優しさが当たり前のことだった。
「あ〜、疲れたぁ」
そう言って二人で石の上に腰を下ろす。
夕陽が、辺りを黄金色に染めていた。
「……ボクらさ、」
貴方は、空を見上げながら言う。
「大人になってもずっと一緒でいようね」
『? 当たり前やろ』
僕がそう返すと貴方はふっ、と微笑んだ。
「約束だぞ」
貴方の小指が、僕の小指に絡む。
ずっと一緒だと信じていた。
約束の重さも、未来の難しさも、何一つ 知らないまま。
どさッ、
突然、音がして、目が覚める。
少し時間が経って、ようやく夢だったことに気付く。
床にはたくさんの紙が散らばっている。
僕がさっきまで見ていたものだ。
名前と命令と、冷たい言葉ばかりが並んでいる。
コンコン
部屋の外からドアをノックする音がした。
執事「会議の時間でございます。」
『嗚呼、今行くわ』
会議が終わり、部屋に戻ると、床には先ほど崩れたままの書類が残っていた。
揃え直そうとして、指先が一瞬止まる。
紙の端が少しだけ折れていて、直そうとしても綺麗には戻らない。
それが、どうしようもなく今の自分と重なって見えた。
窓の外を見ると、もうすっかり明るくなっていた。
夢の中の蒼い空とは違う、現実の空。
美しいはずなのに、どこか距離を感じる。
寝台に腰を下ろして、静かに目を瞑る。
思い出そうとしなくても、勝手に浮かんでくるのは貴方の姿ばかり。
幼い声、無邪気な笑顔、時々見せる優しい微笑み。
約束した時の、真っ直ぐな瞳。
“ ずっと一緒 “
あの言葉を疑うことなんて、昔は一度も無かった。
疑う理由が無かったから。
大人になるということは、知らない間に、幾つもの大切を置き去りにしていくことなのだろうか。
守れなかったわけでは無い。
ただ、形が変わってしまっただけなのだと、思いたかった。
そう思おうとしても、簡単には割り切ることが出来なかった。
ふと、遠くで時間を告げる鐘の音が鳴った。
それは、現実を告げる音だった。
分かっている。
夢は夢で、現実は現実だ。
夢に、過去に、縋るつもりはなかった。
それでも、こうして何度も思い出してしまうのは、あの時間が僕にとって、確かに幸せだったから。
そして、あの約束が、心の何処かでまだ生きているような気がしているから。
だからきっと、また思い出してしまうのだろう。
忘れたいのに、忘れられないまま。
前を向いているつもりでいても、心の奥では、まだ振り返ってしまう。
胸の中に残っていたのは、未練と言うには静か過ぎる想いだった。
手放したはずなのに、消えきらなかったもの。
それが今も、僕の中で息をしている。
そして、ふとした拍子に顔を出す。
まるで、忘れられないことを確かめるように。
あの頃の貴方は、未来の話をするのが好きだった。
どんな大人になるとか、どこへ行きたいだとか。
その隣で、僕は相槌を打ちながら、同じ時間がこの先もずっと続いていくのだと、疑いもしなかった。
名前を呼ばれる度、手を引かれる度、それが特別だと気付くこともなく、当たり前のように受け取っていた。
今になって気付く。
あれは、あまりにも脆くて、壊れやすい時間だったのだと。
守り方が分からなかった。
大切にするということが、手放さないことだと思っていた。
もし、あの時ほんの少しだけ違うことをしていたら。
もし、約束の重さを理解していたら。
今とは違う道を二人で一緒に歩むことが出来たのだろうか。
そんな仮定をいくら並べても、意味が無いことは分かっている。
過ぎ去った時が戻らないことなんて、とうの昔に分かりきっている。
それでも、またあの笑顔が見たい。
もう一度、隣で笑い合って話したい。
貴方の話が聴きたい。
そう考えてしまう。
もうそれが、叶うものではないのだと分かっていても_。
-続き更新まで-
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コメント
2件
初コメ失礼します!! めっちゃストーリーの進め方がうまいしまじ尊敬です、、!! 貴族パロ初めて見たけど最高でした💕 特に「約束だよ」っていう言葉に対しての保科さんの悲しそうな感じが文章からも伝わってきました 続き楽しみに待ってますっ!!