「ちょっと失礼、」
「っは、ぇ?!」
「ぅあああ!!!!!」
「びっくりした、…」
「…なに、どうした、」
「ネタが無い!!」
「…日常でも書けば、」
「んなもんが売れるかよ!」
「売れるだろ」
「今大人気な漫画作家だぞ?」
「そんな人の死生活知りたいひとクソほどいるだろ」
「んな事言って売れなかったら恥ずいよ」
「それはお前が悪い」
「はぁ……」
最近ブームになりつつある漫画作家
うらら
本名 松浦 怜
俺とシェアハウスして
一緒に住んでる
こいつの作品、何回か見たことはある
絵もストーリーも上手い
最近単行本を重版して、更に人気に
でも、最近
ネタが無いらしい。
だから新しい漫画がかけないでいる
「どうしよぉおおお!!」
「うるさいな……」
「だって!」
「だから日常でもかけっつってんだろ?」
「そんなの、つまんな…」
「…いや…」
「その変態脳を働かせろ〜」
ガタ、ッ
「うぁっ?!!」
キッチンで皿を洗っていると
首を舐められた。
「な、っ…なにすんだよ!」
「お前の案、借りるわ」
「素敵な俺の日常漫画かいてやる」
「それとこれでなんの意味があんだよ!」
「首なんか舐めやがって、」
「…嫌いじゃないでしょ 」
「耳、真っ赤なのバレバレ」
「…っ…、」
「可愛いなぁ。流石幼なじみ」
「俺より身長デカいくせに可愛い顔しやがって、」
「…うるさいな…、」
「お前は皿洗いにでも集中してろ」
「…ここまで来たなら、手伝えよ」
「ネタ探ししてるから無理」
さわ…
「…っ…は……?」
「ほら集中、皿落とすぞ」
んな事言われても、服に手入れられたら
「…っ、ん…は……」
「意外と綺麗な背中してんのな」
「ちょっと失礼、」
「っは、ぇ?!」
服の中に頭を突っ込んできた。
髪の毛が背中に当たってくすぐったい
「っあ、ちょ…っ、ん…」
「…俺のことは気にすんな」
気にすんなって言われても、
くすぐったいもんはくすぐったいんだよ!
「なー、俺がお前に好きって言ったの覚えてる?」
「……はっ、?」
「ぉ、覚えてねぇよ、」
「はぁ…小5から言ってんのに」
「微塵も伝わってないな」
「それ、今言うことかよ…っ、」
「お前の口元緩んでるから」
「何でも話してくれるかなって」
「ゆ、緩んでな……っ、」
「……ふーん、」
ぢゅ、っ…
「ひぐ、っ?!」
「おー、我ながら上手」
「BL書いてたおかげ」
「な、なにしたんだ……」
「キスマつけてやった」
「…ば、バカかお前…っ、」
「バカじゃねぇよ。」
「お前の言う変態脳の持ち主だよ」
「…っ、……」
数日後
怜の漫画が完成した
「なー、出す前に見てー」
「……良いよ、…」
ペラペラと原稿をめくると、
身に覚えのあるシーンがあった
この前の皿洗いの時の…
「…おま…これ、」
「お前が日常かけって言ったじゃん。」
「…い、言ったけど、」
「結構似てるだろ?可愛い顔」
「…っ、……」
「じゃ、出してくるから」
「……」
ちゅっ…
「…ん、っ…?!」
「行ってきますのちゅー」
「…っう…。」
「ただいま」
「……、」
ぎゅぅ…
「お、なんだよ」
「おかえりのぎゅー……」
「ふはっ、可愛い」
日常を書いた本は
過去1で売れた。
重版を繰り返して
すぐに100万部突破
続編製作決定したから
また、怜にいじられる。
コメント
4件
尊。 日常って役に立つことってたまーーにある、、よね?