今回の当て字
薬物大量摂取・・・overdose(オーバードーズ)
重力子弾・・・ブラックホール
暗く闇に染っていた部屋に光が差し込み始める
朝だ
僕はあれから眠れず、喉の痛みに耐えながら夜を過ごした
腕から出てくる紅黒い出血は止まっていた
その代わり錆びた鉄の匂いな部屋に充満している
寝具に染みた血液を片付けていないからだろう
休んでいたおかげか大分喉の痛みも引いた
しかし、薬物大量摂取をしたせいだろうか
体が少し震え、体が倦怠感が包まれる
加えて、体も上手く動かせない
今動いたら体中が悲鳴を上げそうだ
….昨日なんで薬物大量摂取なんてしたのだろうか
昨日の記憶が途切れ途切れで思い出せない
なにか…酷い夢を見たような気がする
寒くて、冷たい夢…
思い出せない
恐らく薬物大量摂取の影響だろう
きっと、思い出さなくていいもの
思い出したくないものなんだ
…今日の任務行きたくないな
でも、今日の任務は重要任務だ
しかも、今日の任務は殲滅任務
こういう任務はだいたい中也が派遣される
その場合反異能力、人間失格を持った僕は強制参加なのだ
本当森さんは人使いが荒い
僕は重い体を半ば強引に起こし、手当てをし、包帯を巻き、家を後にした
太宰「…」
中也「…」
送迎車の中、俺たちの間には異様な雰囲気が流れていた
太宰の方に目を向けると妙にぐったりしている
中也「おい太宰」
太宰「….」
返事が返ってこない
まるで上の空だ
中也「おい太宰!」
太宰「ん、?…なに」
体を揺さぶってみたらようやく反応した
こちらを見つめる太宰の目元には濃いクマが染み付いている
寝不足なのだろうか
中也「手前、体調でも悪ぃのかよ」
太宰「…」
太宰「別に…なんでもないよ 笑」
しばらくの沈黙が会ったあと太宰ようやく口を開いた
太宰がいつも通りの笑顔を見せる
けど濃いクマもあってか、いつもより不気味だ
中也「おい太宰、体調が悪ぃなら休んでても…」
その時ブレーキ音がなった
どうやら目的地に着いたようだ
太宰「今日の戦場に着いたようだね」
太宰「さっ!さっさと片付けて帰ろうか」
中也「おい、ちょっと待っ….て」
そそくさと車から出ていっちまった
ホント勝手な野郎だ
俺は太宰を追いかけるように車から飛び出した
静寂に包まれていた空間に鳴り響く銃声
どうやら戦闘が始まったようだ
僕は今、周囲の情報が見渡せる近くの建物内にいる
僕はこの作戦の司令塔だ
だから今は少し離れたところからの監視・状況把握・指示が仕事だ
僕の反異能力が必要になった時のために戦場からそう遠くは無い
今のところは僕らが優勢
しかし戦場は気まぐれの具現化だ
些細なことで優勢・劣勢が変わる
油断しては居られない
そんな時、無線がなった
部下からだ
話によると「敵の増援が来たからこちらに増援を送ってほしい」という内容だった
生憎今回の任務は大人数でやることを想定した任務じゃない
任務的には想定外だが、僕的には想定内だ
そんなこともあろうかと僕の護衛の人数を少し多くした
僕は護衛の人間に戦闘に加勢するように指示をする
それに部下たちはなんの疑問もなく、指示通りに戦場に向かった
流石はポートマフィアとでも言うのだろうか
護衛を送り出した後、僕は監視を再開した
しばらくした後、また無線がなる
今度は中也からだ
中也からの無線は、戦闘が終わった場合か、緊急の時だけにしてある
中也「太宰、戦場が悪化してる」
中也「明らかに俺らが劣勢だ」
戦闘が終了した報告なことを期待したが、そんなことはなかったようだ
太宰「状況はわかった、でも生憎さっき僕の護衛を戦場に行かせたばっかりでね、向かわせることの出来る部下は居ないのだよ」
中也「…こちらでどうにかしろってことか」
太宰「そういうことになる」
太宰「なんとか、頑張ってね」
太宰「あちらの戦闘が終わり次第そっちに向かわせ…」
中也「汚濁をやる」
一瞬、時が止まった気がした
汚濁をやる?
ダメだ
太宰「中也、やめろ」
太宰「今僕は君に手の届く範囲に居ない」
太宰「君が危険だ」
中也「汚濁をしねぇと全員お陀仏になるぞ」
太宰「その前に僕が何か策を考える、だから辞めるんだ」
中也「そんな時間、ねぇだろうがよ」
太宰「中也!」
心にもない機械音が響く
無線を切られた
やばい
中也が汚濁を使ってしまう
中也が死んでしまう
僕は自分の任された役目を放棄し、すぐさま中也の所へ駆けていった
太宰「はぁッはぁッ」
呼吸が苦しい
もう、何かが捻じ壊れる音が聞こえる
中也が汚濁を発動させたのだ
太宰「いそ、がないと….!」
足が上手く動かない
昨日薬物大量摂取なんてしなければ良かった
太宰「中也…!」
やっと、近くまで来た
ここまで来ると、捻じ壊れた物は散乱している
中也はすぐそこにいる
早く、早く行かないと
太宰「あっ…」
その途端、鈍い音が辺りに響く
酷く尖った鉄に足を取られてしまった
痛い、かなり深く抉れた
太宰「ゔッ….」
痛い、痛い
行かないと、行かないと
中也が死んでしまう
もうすぐそこにいるのに
太宰「あ゙がッ___ぅ゙ッ…」
僕は無理やり足を動かして、中也のところへ進んだ
赤い光が見えた
中也だ
汚濁を発動してからかなりの時間経っている
急いで止めなければ
太宰「中也!」
僕はいそいで中也に駆け寄った
でも、こちらに気づいた中也はこちらへ重力子弾を飛ばしてくる
重力子弾は異能力だから僕には効かない
しかし、重力子弾による爆風での傷は受ける
爆風により、散乱していたガラス片が周囲へ飛び散る
それは僕の頬や、腕を切りつけてくる
太宰「ちゅ、うや!」
僕がいくら叫んでも中也は止まらない
僕の足が使い物にならなくなる前に止めなければいけないのに、攻撃は激しくなる一方で中々近寄れない
その時、中也が激しく吐血した
やばい、時間がもうない
急がないと、早くしないと
その時、中也の意識がこちらから違う物へ向いた
中也の目線の先にあったのは、物陰に隠れていた敵の残党
その手には拳銃が握られている
やばい
確実に中也にあたる
同時に中也が重力子弾を放っても、敵の銃弾が先に中也に当たるだろう
今の中也には意識がない
荒覇吐はこの銃弾を避けずに攻撃を続けるだろう
そしたら、銃弾は中也の急所に当たるだろう
そんなことしたら、中也が死んでしまう
助けなきゃ、死んじゃ嫌だ
僕は中也の意識がこちらに向けられていないのを使い、中也に飛びついた
その途端、何かが捻じ切れる音と肉が抉れる嫌な音がした
横腹に激しい熱さを覚える
太宰「あ゙がッ」
僕と中也はそのまま地面に落ちた
全身が痛い
特に横腹が燃えるように痛い
内臓に届いちゃったかなぁ…
中也「だ、ざい…?」
その時中也の声が聞こえた
あぁ、良かった、生きてる
僕の大好きな声
太宰「あは、は…ちゅ、や ゲホッ」
僕の目の前が紅く染まる
血、吐いちゃったのかな
中也「おい太宰!しっかりしろ!」
あぁ、中也の腕の中にいる
幸せだ、中也暖かいなぁ…
太宰「ちゅ、や…そんな叫んじゃ、血がいっ、ぱい、で、ちゃうよ…?」
中也「俺は大丈夫だ!でも、太宰が…!」
中也「すぐ、首領んとこ連れてってやる!だから大丈夫だ!」
あはは、中也も無茶しようとするなぁ
でも、ごめん
太宰「もぅ、ッだめ、みたいだ…」
はぁあああああい!
長いなぁこれ!
一生かけるわ!
たのちい🫶
太ちゃんどうなっちゃうの!?
え、死なないよね…?
うん!ハート指定しよう!うんうん!(現実逃避)
♡300
💬 1
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝
今回多め!
あ、あと、みんなHappyENDとBADENDどっちがみたい?
どっちも!ってあった場合は全部描きます!(描くかも)
コメントで意見よろしくー!
読めない漢字がありましたらご質問下さい👍🏻
では、バイ乙ー!
コメント
11件
あああああ……!!!!!最高…HappyEND好きだけど、本人たちがHappy(心中とか)ならBADENDでも好き🫶
HAPPY ENDがいいなぁ
happyENDがいいな 欲を言うならバトエンも(ボソッ 太ちゃん死なないでぇ!!