夏のとある日。
ボクはいつも通り家に居る…と言いたいが、さすがの暑さに耐えきれず、外で冷たいものを探しに出た。
日焼け止めクリームを馴染ませた白い腕には薄く透明な水が掛かっていた。
日傘を差しながらたまたま見つけたかき氷が売っているところに駆け込む。
店内は懐かしい雰囲気がした昭和によくありそうなレトロ感もあり、ボクにとっては新鮮にかんじた。
苺、ブルーハワイ、檸檬、抹茶白玉…など定番の味が並ぶメニューの中でも唯一、目を取られたメニューは夏限定の特別メニューだった。
『夏限定!ラムネの天の川かき氷』と書いてあり、ボクはすぐにそれを頼んだ。
席に届き、かき氷を掬い口にそれを入れる。
しゅわっ、と音が鳴りそうな程、ラムネが口の中で溶ける。
食べるのに夢中になっていたのか、いつの間にか店内の中はかき氷を求める人で沢山になっていた。
中には小さな子供達がかき氷の残った苺やブルーハワイのシロップを飲んで、舌を出し色で遊んでいるのを見る。
ボクもこんなことしたっけな…
そんなことを思いながら、完食した。
ゆっくり家へ帰る道が懐かしく感じる。
きっとかき氷の思い出からなのかな…
あのかき氷は大人になったボクからしてもいい夏の思い出になった。
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