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#R18もあり
シゴさんです@治りかけ
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けたたましい音で目が覚めた。
気分が悪い。
重たい瞼をかすかに開け、メガネをかけて、騒音の元へ向かう。
朝の支度は後ででもいい、とにかく静めたかった。
憤怒に身を任せながら玄関のドアを開く。
玄関のドアの目の前で赤ん坊が喚いていた。
段ボールの中に入っていて、肌が赤い。
思わず舌打ちをしてしまう。
なんで俺のところなんだ。
うるさい、本当にうるさい。
でも少し、何かが緩んだ気がして。
ため息を吐いて、ダンボールごと家の中に引きずり込んだ。
引きずり込んだ後、鍵をかける。
さて、これからどうするか。
呆れながら赤ん坊に視線を移す。
ダンボールに放り込まれている赤ん坊は、まだ泣き続けている。
一体何を考えているのか。
朝の静けさなどここには無くて。
家に響き渡るのはうるさい赤ん坊の泣き声だけだった。
朝の支度をしてから、床に置きっぱなしの赤ん坊の様子を見てみると。
泣き疲れたのか、泣く体力が無くなったのか。
乱雑に敷かれた布の上でぐったりとしている。
薄汚い産着を摘むように剥がし、そのままゴミ箱の上で放す。
腹が減っているのだろうか。
なんとなく、水道水をコップに少しだけ注いで、飲ませてやった。
すると、力無く咳き込んでしまった。
まぁ飲ませてやったと言っても、口を強引に開けて注ぎ込んだだけだが。
そういや、生後5ヶ月未満は水道水がなんたらってどこかで聞いたな。
呼吸の仕方がおかしくなった気がする。
まぁいい。所詮は他人の子供だ。
病気になろうが関係ない。
……が、育ててやっても、いいかもしれない。
そんな少しの気の迷いで、ベビー用品を買いに外に出た。
一通り買った後。
玄関のドアを開けた瞬間、異臭が鼻の奥を刺激した。
その異臭に圧倒されて思わず俯いてしまう。
奥からは激しい咳や、嗚咽、ヒューヒューと喉が鳴る音が聞こえる。
好奇心のままに駆け込み確認すると、赤ん坊は下半身を下痢便で汚しながらもがいていた。
…………気持ち悪い。
しかし嗚咽があまりにも酷いので、窒息しないように軽く体を横に向けてみる。
ちょうどその時、口から吐瀉物が溢れ出て、敷かれている布を汚した。
酸っぱい匂いが部屋に充満する。
「ぅ゛……お゛ぇ゛ぇっ…」
その強烈な匂いに釣られて嗚咽してしまった。
もう知るかこんなやつ。
鼻と口を手で覆いながら死にかけの赤ん坊を睨み、自分の部屋に立て篭もった。
部屋のドアを閉めても、壁越しから少しの異臭と、異常な呼吸音が頭に響く。
やかましい、うるさい。
しかし、あのまま放置していたら死んでしまうだろう。
あいつを拾った以上、死なれたら俺の責任になる。
何か調べたら情報が出てくるか?
冷や汗が滲んだ手でパソコンを立ち上げる。
「赤子 嘔吐 咳 水道水」
急いで検索をかけた。
震える人差し指でスクロールホイールを回していく。
調べる限りは、かなりの重症らしい。
しばらく情報を漁っていると、嘘のようにうるさかった咳がぴたりと止んだ。
嫌な予感がして、気づけば部屋を出ていた。
でも。
どうすればいいのかわからなくて。
ただただ横で見守ることしかできなかった。
コメント
1件
うわ、重い……。でも一気に引き込まれた。主人公の冷めた態度と、それでも少しだけ動く "気の迷い" が生々しくて、読んでてすごく苦しかった。水道水飲ませたり、吐瀉物のシーンとか、描写がえぐいほどリアルで、正直直視するのが辛い場面もあった。でも、そういうのをちゃんと書けるってすごいと思う。この先どうなるんだろう……赤ん坊、助かるのかな。続きが気になるわ。