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2 - 第2話〜初めての彼氏〜

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2025年01月31日

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第2話〜初めての彼氏〜




祐月先輩に告白されてから約2ヶ月が経った。私はいつも通りはるととLINEをし ていた。はるとは時々意地悪で

「やばい!スマホ無くしちゃった電話し て!!」と言って私に電話をかけさせたり、ある時には「『隙』これってなんて読むの?」と聞いてきたり「『穴+木』これは?」などと問題を出してきたりして私を騙して「好き」という言葉を言わせようとしてきた。

はるとは国語が苦手だということを私は知っていたので最初『隙』は本当に分からなくて聞いているのだと思っていたけどよくよく考えたら読めない字をスマホで打てるはずがない。少し気を抜いていたら引っかかっていた。私は自分が疑い深くて良かったなと思う反面、好きと言わせようとしてくるということは…?と少し期待してしまってる自分がいた。



そして遂に私ははるとから告白された。本当に嬉しかった。すぐに返事をして私たちは付き合うことになった。私にとってはるとは初めての彼氏だった。だから最初は2人だけで遊ぶのも少し緊張したけどはるとが話し上手なおかげで助かった。私はふと手を繋ぎたいな…と思い、手比べをするふりをしてそのまま手を繋いでみた。少し恥ずかしかったけどはるとが嬉しそうな顔をしていたので私も嬉しくなった。私はこんな毎日が続けばいいなぁと思っていた。またはるとも「俺、三玖とは一生一緒に居れるよ!」と言ってくれたので私はすごく安心した。


しかし、私がはるとと付き合って8ヶ月経った頃。


はるとからLINEがきた。

「別れよ」


私は自分の目を疑った。

「え、なんで? 」


理由を聞いてもはるとは答えてくれず、何時間も未読スルーが続いた。

今までこんなに返信を遅くされたことはなかった。

やっと返信が来たと思ったらもう一度別れようの一言で結局理由は聞けずに私たちは別れた。

正直、心当たりが無いわけではなかった。




前日はるとから来たLINE。

「周りから付き合ってるって思われるくらいりょうと仲良くしてるって聞いたんだけどどうなの?」


たしかに私はクラス替えがきっかけでりょうと同じクラスになり最近話してはいた。りょうと私のお父さんは同僚で、私たちは幼稚園からの幼なじみということもあり普通に話す仲だった。私は付き合ってからあまり嫉妬はさせたくないと思っていたのではると以外の男子と話すのは控えていたつもりだった。でもりょうから話しかけてくれることが多く、無視するわけにもいかないので仕方ないと思っていた。

「たしかにちょっと話してはいるけど私が付き合ってるのははるとだし、好きなのもはるとだけだよ。怒ってる…?」


「大丈夫怒ってないよ」


怒ってないと言いつつもはるとの返信はいつもより冷たく感じた。勝手にはるとは嫉妬しないと思っていたけど、もしかしたらさせちゃっていたのかもしれない。私はそう思い、一応謝ったが次の日別れを告げられてしまった。





「心に穴が空いた」



私はその言葉を初めて実感した。本当に悲しかった。もう明日から話すことも出来ないのかな、嫌われちゃったのかな…と思うと涙が止まらなかった。


次の日、学校に行ってもちっとも授業に集中できなかった。帰ってからも私ははるとのことしか考えられなかった。


その夜、はるとからLINEが来た。

「昨日はちょっと感情的になってたごめん。冷静に考えたら俺まだ三玖のことが好きだなって思った。もし良かったらもう一度付き合ってくれませんか。」


私は正直復縁があまり好きではなかった。1度別れたらもう1度付き合ってもお互いが何かを変えようとしない限り同じことの繰り返しになるだけだと思っていた。でも、私もまだはるとのことが好き。この気持ちに嘘はなくもう1度付き合ってみようと思った。


「私もはるとのことが大好きだよ。だからもう1回付き合いたい。」


こうして私たちは復縁した。

しかし、その1週間後。


「別れよ」


はるとからのLINE。私は夢かと思った。こんなに2度も同じような振られ方をすることがあるだろうか。一応理由を聞いてみたけどやっぱりはるとは答えてくれなかった。でも次の日はるとから返信が来た。




「ぶりっ子なのが1番の原因だわ。

あと振られたからって陰口叩くのやめろよ。」








はぁ!?!?!?









私は振られたショックよりも怒りが湧いてきた。

私は自己肯定感が低めで自分のことを可愛いなんて思ったこと無かった。しかも仲のいい友達に相談はしていたけど悪口は言っていない。



(陰口叩いてるのはどっちだよ…!)


今まで溜まっていた不満が驚くほど出てきた。


2人で公園デートをしていたのに気づいたらサッカー部の友達と絡んでいて放置され、諦めて先に帰ったこと。


デートをする時は大体同じ場所で私の家からは遠かったこと。


1度私の方に近いところでデートをする予定を立てたけどその日はドタキャンされたこと。



お祭りも誘ってきたくせに後から約束した友達の方を優先したこと。


「一生一緒に居られる」と言ったのに2度も振ったこと。




そして、これは後から聞いた話だけど私と別れる前から他の女子に目移りしていたこと。





こんな男…早く忘れてしまおう。そう思った。 と同時に男子はみんな軽々しく発言してしまう生き物なのだろうか。

そんな疑いも芽生えてしまった。








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