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月咲やまな
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#恋愛
十色
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あれは四月のこと、まだ、遅咲きの桜が咲いていた。
医学は、知らない間に進歩していた。
それは僕だって詳しいことは何も知らないし、知る気にもならない。
ただ言えるのは、医学は少なくとも、命に関わる大病を患って余命が一年未満という少女が、誰にも異状を知られず日常生活をおくれるくらいには進歩していた。
つまり、人はまた人として時間を伸ばす能力を得た。
コメント
1件
わあ、この冒頭、すごく好きです。四月の遅咲きの桜と「医学は知らない間に進歩していた」という一文だけで、日常の中に静かに忍び寄る非日常感が立ち上がってくる。語り手が「詳しいことは知る気にもならない」と距離を置くところがむしろ、余命一年の少女の異質さを際立たせてますね。「人はまた人として時間を伸ばす能力を得た」という締め、とても詩的で印象に残りました。続きが気になります!