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「…目が……白………ほけ…」

「フルーレ、ミヤジ先生。主様の歌声が聞こえます」

「それ本当!?」

「急がなくてはっ……!」


ラトは人より聴覚が優れている。その為、他の2人より瞬時に気付く事が出来たのだ。そう言い捨てた後、フルーレの問にも答えず声のする方へ走り出す。フルーレはこの中で1番足が遅い為後ろの方に居たがそれでも止まることなく走り続ける。ミヤジは普段冷静であるが珍しく焦った様子でラトの後を追う。


「……おく………おもい………ない……」


近づくにつれ、だんだん声が聞こえてくる。走っているからか、あるいは自身の主が傷ついているのを許せない怒りからか、ドクドクと早いテンポで心臓はなり続ける。もっとトレーニングしておくんだった、と今になって後悔するフルーレを気遣い、ミヤジがフルーレの手をひく。


「……までも……びて………」


ここまでくるとラト以外の2人にも声が聞こえてきた。途切れ途切れのその声はとても苦しそうな声で、だんだんとはっきり聞こえるようになった。


「まだ___あの子をこせなくて」


フルーレは死にたい、死にたいけど死にたくないと何度も繰り返す主様に対し、色んな感情が降り混じった。苦しそうなのに、どこか空っぽのような、何かを求めているような様子は見ていて心苦しい。どうして自分に相談してくれなかったのか、そこまで頼りなかったのか、信頼してくれていなかったのか、想っているのは自分だけだったのか。一方通行な感情の行きどころをぶつける所はどこにもなく、ふつふつと沸き立つ感情を発散させるかのように、いつも丁寧に整えられた爪をガジガジと血が出るまで歪に歪めた。

そんなフルーレの横で、ラトは奪われるのなら自分が奪う、と自分の武器を取り出した。だが、何かを求める様な声を聞いていると、何故だが他人事とは思えなくて。しばらく黙って考えていると、何かいい事をを思いついたらしく、ニコリとした笑顔を見せる。求めるものがあるのなら、自分がそれになればいい。そして、自分が求めるものは主様だ。共依存という形がとても喜ばしく、上機嫌に主様の歌うリズムに合わせ口遊む。

ミヤジは目を見開き固まってしまう。大切な主様をここまで追い詰め、曇らせた相手に憎悪を抱く。ずっと傍に居たのに何も気づかなかった自分への怒り。主様を追い詰めた相手への憎しみ、恨み。自分へ相談してくれなかった悲しみ。色々な負の感情が降り混じり、普段あまり表情が変わらない顔を思い切り歪ませる。こんな事になるのなら、自分の手の届く範囲で生活してもらった方がいいのではないか。いいや、もう囲ってしまえばいいのではないか。感情に飲み込まれた思考は冷静さを忘れさせ、次々と良くない考えが思い浮かぶ。


「嗚呼、死にたい、死にたい、死にたい。でももう死ねないな。だって、君がここにいてくれるから、寂しくないもの__」


ドンッとラトとフルーレが突撃したことにより強い衝撃が主様の体にはしる。どこにも行かないようにしっかりと、痛いくらい抱き締める。ミヤジは主様の手を優しく握り、複雑そうな、それでいてどこか覚悟を決めた顔をしている。多分その覚悟は良くないことなので早急にやめていただきたい


「あーあ…フルーレ、泣かないで。どうしたの?」

「…な、なんでもないです……!」

「そう…ならいいんだけど……」


ぎゅうぎゅうと苦しいくらい抱き締めてくるフルーレの腕をやんわり触ると、腰に回された腕の力を緩めてくれた。顔を上げたフルーレの大きな目からポロポロと涙が頬を伝い、主様の衣服を湿らす。ポケットから取り出したハンカチを目元にあてると、水滴を吸い込んだ。


「主様…私は……主様しか………」

「え、なに?私が何?!」

「主様。何があっても、どんな手段を使っても守ってみせるよ」

「あ、ありがとう…??」


ラトはトクトクと動く心臓に耳を傾け、何かを呟いている。ラト程耳がいい訳でもない主様の耳には入ってこず、わからない。ラトは時々こういった行動をとる為、通常運転ではあるものの、ミヤジが感情を表に出すのは珍しい。いつものやわらかい笑みは消え、綺麗なエメラルドグリーンは黒くくすんでいるように見える。なにかあったのか、と思考する主様は、原因が自分の歌にあるなんて微塵も思っていない。いい加減気づけ。

取り敢えず、手遅れになる前に元の世界へ逃げた方がいい







監禁されそうになった主様⤵

名前:星歌 夜美(せいか やみ)

名前あるけど多分ほとんど出てきまてん(◜ᵕ◝)

過保護が過ぎるので何かあったのではと心配しているが原因が自分の選曲にあることに気付かない超鈍感。


「悩みがあるなら相談に乗りたいんだけど…」



フルーレ・ガルシア

今回感情を抑えきれずに泣いた人。嚙んだ親指の爪が血で滲んで痛かった。

この件以降主様関連ではあまり人見知りを発動しないようになった上、主様がナンパされたら睨み付けるようになった。

普段からモヤッという少し嫉妬する事はあったけど今回の件をきっかけに独占欲丸出しになるし何かが吹っ切れてギャップを活かしたアプローチをめっちゃしまくる様になった為主様は赤面しっぱなし。その顔を見てゾクゾクしている。


「俺の作った服以外は着ないでくださいね?」



ラト・バッカ

今回そこまでヤンデレ描写なかったがこの人もヤンデレ。というか通常時でもヤンデレを発動しているのでこの人だけ通常運転である。

この件以降主様のお世話にいっそう力が入るようになった。甘やかして甘やかして甘やかして甘やかして甘やかして自分なしじゃ生きていられなくしたい。既に自分はそうなっているのだから主様もそうあるべきだと本気で思ってる。

主様と1日以上会えないと情緒が不安定になってヘラるのでいっそ屋敷に永住した方がいい。


「私を求めてください。そうすればきっと…」




ミヤジ・オルディア

今回自分への自己嫌悪と相手への怒りでしばらく精神が安定しなくなった人。蝋燭を作る時間が増えた。

この件以降主様が気付かないくらいの小さな束縛をするようになる。この人もフェネスと同じく理性が先に働くので微ヤンデレになる。主様に危険が及ぶようになったら監禁してしまえば安心するだろうかと夜一人で悩んでいる。

ルカス以外の執事にまで嫉妬するようになった自分を責め、こんなに醜くなってしまった私が主様に触れられるわけがない、と少し距離を置く様に。寂しいと感じた主様が突撃しないとずっとこの距離だぞ!


「大人気なくとも、欲を抑えられないんだ」







投稿止まっててすみません…今クロスオーバーネタと久々にツイステ書こうと思ってます( ᐛ )

次の曲に悩む………

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コメント

26

ユーザー

愛して愛して愛してはどうかな 後失敗作少女、自傷無色とか良いと思いますよ!僕も良く聞いてる曲ですが… めっちゃ良かったです! 仲良くなりたいです

ユーザー

深海少女

ユーザー

新しい小説の行方探してます(╥﹏╥)いじめられていた主様のやつです

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